市長定例記者会見(平成22年1月5日)
更新日:2018年3月1日
日時・場所
(日時)平成22年1月5日(火曜日) 午前11時30分~11時52分
(場所)4階会議室
報告事項
1 市制120周年記念事業 高松市自治基本条例制定フォーラム~みんなで創り上げる これからの高松~ の開催について
2 高松市職員証の更新に伴うICカード化(IruCaカード)について
3 2010年高松市成人式の開催について
市長説明
おはようございます。
それでは、定例記者会見を始めます。
今年に入って、初めての定例記者会見ですので、まず年頭のごあいさつを申しあげます。
改めて、新年あけましておめでとうございます。
記者クラブの皆様方にも、平成22年(2010年)の新春を健やかに迎えられたことと、心からお喜びを申しあげたいと思います。
今年は、本市が明治23年(1890年)に、高松市となり市制を施行して、ちょうど120周年に当たる記念の年です。
この節目の年に当たり、改めて本市の発展の歩みを振り返りながら、原点に帰って、更なる再スタートという意味で、前に向いて進みたいと思っています。
現在の礎を築いた先人の数々の業績に感謝するとともに、風光明媚な自然と都市機能が調和した本市を、将来に引き継ぎ、すべての市民が暮らすことに誇りの持てるようなまちにするため、発展させていかなければならないと決意を新たにしています。
この120周年という記念の年に、大きな国際イベントが開催されます。
まず、3月には、「第2回高松国際ピアノコンクール」が開催されます。
世界の26の国と地域から250人近い方の応募がありましたが、予備審査で40人に絞っており、これらの方が本市を訪れ、コンクールは繰り広げられます。
40人のうち14人の方は日本人ですが、残る26人の方は、ロシア、ウクライナ、中国、アメリカなど、世界中の新進気鋭のピアニストで、そのような方が本市に集まり、コンクールは繰り広げられるので、非常にユニークで、国際色豊かな大きなイベントになると思っています。
また、7月19日(海の日)から10月31日までの105日間にわたり、「瀬戸内国際芸術祭2010」が開催されます。
これは、御承知のとおり、高松港と瀬戸内海に浮かぶ7つの島々(直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島)を舞台に、現代アートの一大祭典が開かれるものです。
芸術祭の内容自体も、非常にユニークですし、瀬戸内海に浮かぶ島々を舞台にするということで、新たに瀬戸内海や島の魅力、また、本市のまちの魅力などを、全世界に向けて、大きく発信できる絶好のチャンスと考えています。
これらの催しに合わせて、国内外から大勢の方々が訪れますので、できる限り多くの人に、本市の特性や、地域資源など、本市の魅力を感じていただいて、今後の交流人口の拡大、更なる地域の活性化につなげたいと思っています。
また、政治経済の面では、昨年の衆議院議員選挙で、歴史的な政権交代が行われ、民主党を中心とした新政権が誕生しました。
民主党は、これまで続いてきた中央集権体制から、地域主権国家への抜本的な転換を図るとともに、政策面では、例えば「コンクリートから人へ」というスローガンのもとに、これまでの政策から、大きく転換を図ろうとしています。
若干、混乱した状態でもありますし、まだ方向性等が明確になっていない部分もありますが、今後、かなり大きく政策等が様変わりしていくことは、間違いないと思っています。
また、我々地方自治体にとって、一番関心や影響のある地方分権改革も、これまで以上にスピード感を持って、進められるものと期待しています。
そのような中、本市では、平成20年度からスタートした「第5次高松市総合計画」において、今後の人口減少や少子・超高齢社会に対応した、ソフト戦略を重視する方向、つまり、新政権が目指している方向とは近い形で、既に舵を切って、そのような方向へと、政策を踏み出しているところです。
「第5次高松市総合計画」も、ソフトの重視や拡大基調からの転換を、基本的な考え方としており、そのような方向性に沿って、今後、しっかりと政策を推進していきたいと思っています。
その具体的な事業計画となる「まちづくり戦略計画」については、これまで20・21年度は「第1期まちづくり戦略計画」を着実に進めてきましたが、来年度からの3年間を計画期間とする「第2期まちづくり戦略計画」を現在策定中です。
この計画では、社会情勢や市民ニーズの変化を的確に捉えるとともに、先般の市民満足度調査の結果を踏まえつつ、さきの国における事業仕分けの視点等の新政権の動向も、十分に把握しながら、今後の地方分権社会にふさわしい、地域特性を生かした個性豊かで活力に満ちたまちづくりを念頭に、具体的な計画を策定していきたいと考えています。
また、昨年12月市議会において、満場一致で可決いただきました「高松市自治基本条例」は、本市の自治の基本理念や基本原則などを定めたもので、市制施行120周年の記念日である2月15日に施行します。
あわせて、後ほど説明しますが、フォーラム等の記念行事を開催したいと考えています。
この条例は、分権型社会にふさわしい市民が主役のまちづくりを実現するため、特に、「情報共有」、「参画」、「協働」の3点を、基本原則に掲げています。
条例では、地域コミュニティ協議会やNPOを、協働の重要なパートナーと位置づけ、多様な主体が地域社会を互いに協力して支えていく「新たな公共」という考え方のもとに、住民自治の更なる充実を図りながら、まちづくりを推進するという基本的な考え方になっています。
本年は、先ほども述べた新政権による地域主権改革の進み具合を的確に捉えながら、自治基本条例に基づいて行う、新たなまちづくりのスタートの年となると思います。
ちょうど120周年という区切りの年でもあるので、私自身、気持ちを新たにして、高松市のまちづくりと発展のために、誠心誠意、全力を挙げて取り組んでいく所存です。
記者クラブの皆様方の、変わらぬ御理解と御協力を、今後ともお願いしたいと思います。
本年も、どうぞよろしくお願いします。
それでは、題材に入ります。
まず、1点目は、「市制120周年記念事業 高松市自治基本条例制定フォーラム~みんなで創り上げる これからの高松~ の開催について」です。
本市の自治の基本理念や基本原則などを定める「高松市自治基本条例」を、市制施行120周年の記念日でもある2月15日に施行します。
これに合わせて、「市制120周年記念事業 高松市自治基本条例制定フォーラム」を開催します。
2月15日の午後1時30分から、サンポートホール高松の第1小ホールで開催します。
内容としては、まず、基調講演として、相模女子大学の松下 啓一先生に「自治基本条例の活かし方」と題した御講演をいただき、その後、自治基本条例制定委員会の委員長をお願いした帝塚山大学の中川 幾郎先生をコーディネーターに迎え、コミュニティ協議会連合会の事務局長の佐藤 博美さんや、自治基本条例を考える市民委員会の委員長をお願いした柘植 敏秀(つげ としひで)さん、たかまつ男女共同参画ネットの事務長の宮脇 初恵さんの3人の方に、私を加えた4人のパネリストにより、パネルディスカッションとして、意見交換を行います。
定員は300名で、もちろん入場は無料ですが、予約制にしています。
1月15日から2月3日までの間、予約を受け付けますので、周知について、よろしくお願いします。
次に、2点目は、「高松市職員証の更新に伴うICカード化(IruCaカード)について」です。
本市の職員証を今回更新するに当たり、ICカード化することとしました。
本日から順次、出先機関では若干遅くなりますが、来年度末までには、特別職を含む正規職員全員の約3,850人に配布します。
Windowsのログインについて、これまではIDとパスワードを入力していたものを、今後は、この職員証を、FeliCa(フェリカ)の読取装置に置くだけで、ログインできるようになります。
それにより、認証の簡略化とセキュリティの強化が図られ、情報漏えい等のリスクの減少も期待できます。
IruCaカードと連携しているので、IruCaカードとしての電子マネー機能も付加しており、現金をチャージすれば、商店街や公共施設のほか、ことでんの電車やことでんバス等に利用できます。
また、この件に係るデモンストレーションを、本日(1月5日)の午後1時15分から、市役所1階市民ホールのIruCaカードのチャージ機の前で、ことでんの真鍋社長と行いますので、取材について、よろしくお願いします。
次に、3点目は、「2010年高松市成人式の開催について」です。
成人の日(1月11日)の午後1時から、サンポ-トホール高松の大ホールで開催します。
今年の対象者数は、住民登録者と市外から申し込んだ方を合わせて、4,182人となっています。
そのうち、参加者は、例年どおりの2,600人程度と考えています。
テーマは、新成人等が中心の実行委員会が決定しましたが、「New Sensation」です。
「Sensation」は、なかなか日本語に訳しづらい言葉ですが、「New Sensation」は、「新感覚」とか「新風」という意味合いかと思っています。
当日の成人式の企画・運営等は、これまでと同様に、公募した新成人などによる「成人式運営スタッフ」が行います。
今年の運営スタッフは12人で、うち新成人は5人です。
これまで8回程度の運営スタッフ会議を重ねて、今回の企画を固めてきています。
この件も、取材について、よろしくお願いします。
私からは、以上です。
※ 「高松市自治基本条例について」(企画課ホームページ(ここをクリックしてください。))
記者との質疑応答要旨
(記者)
今回の職員証と、通常のIruCaカードの違いは。
(市長)
今回の職員証には、IruCaカードの機能に加えて、パソコンのログイン時の認証など、職員の身分証明書(IDカード)としての機能がある。
今回の職員証は、IruCaカードとIDカードを組み合わせたものである。
(記者)
非常勤嘱託職員への職員証の配布は。
(市長)
配布しない。
(記者)
職員証のICカード化のための予算額は。また、導入の経緯は。
(総務部長)
予算額は800万円である。
(市長)
導入の経緯だが、ちょうど職員証を更新することになり、これに合わせて、セキュリティの強化のために、パソコンのログイン時の認証機能を、職員証に持たせたらいいのではということになった。
せっかく、そのようにするなら、ICカードであるIruCaカードと連携すれば、公共交通機関の利用促進などの効果も期待できるということで、このような形で導入することにした。
(記者)
本日(1月5日)の午後、実施するデモンストレーションの内容は。
(市長)
私が職員証を、市役所1階のIruCaカードのチャージ機にかざして、チャージを行う予定である。
また、担当の人事課では、パソコンのログイン時の認証等の様子を取材していただく用意がある。
(記者)
パソコンのログイン時には、カードリーダーに通すのか。
(市長)
非接触型のFeliCa(フェリカ)なので、かざすだけである。
(記者)
自治基本条例の制定自体は珍しくないと思うが、高松市で制定する意義や、今後のまちづくりに生かしていく手法は。
(市長)
自治基本条例の制定自体は、私自身が選挙時に示したマニフェストの中で、うたっていた項目であり、それに沿って制定したいと考えていたことである。
この種の条例は、全国で100以上の自治体で制定されており、それほど珍しいことではないし、そんなに突飛な内容の条例を制定するわけでもないので、ある程度、手本となるものはある。
ただ、条文と同時に、制定する過程も非常に重要であり、その過程から市民を巻き込んだ形で制定したいという思いもあり、全く白紙の状態から、公募の方も交え、約20人の市民の方で構成された、制定のための市民委員会を組織した。
その場では、どんな条例を制定すべきか、侃々諤々の議論になるなど、十分に意見を交わしていただいた。
その議論が白熱した結果、当初は、半年くらいの間で、たたき台を出していただく予定にしていたが、結局、延びて1年近くかかってしまった。
そのようにして出していただいた、たたき台について、法律上の専門的な検討を加えていただくため、有識者などによる制定委員会を組織し、ここでも十分に意見を交わしていただいた上で、条例案ができ上がり、昨年の12月市議会に提出したものである。
当初は、1年程度で条例が制定できると思っていたものが、2年程度かかってしまったが、その間、種々の議論を行いながら、市民の意見も取り入れた形で制定できたと思っており、それが、本市の条例の大きな特徴の一つになっている。
それと、同じく12月市議会で成立した「美しいまちづくり条例」ともども、本市の条例としては初めて、日本国憲法にあるような前文を置いている。
前文には、この条例を制定する趣旨なり、この条例を生かした、まちづくりの方向性について、簡単にだが、特に「文化の重視」なども記されており、そのあたりにも特徴が出ていると思う。
内容としては、先ほども述べた「情報共有」、「参画」、「協働」の3点を基本原則としながら、「市民」、「議会」、「行政」の、それぞれの役割を規定し、全体で協力しながら、良いまちを作っていこうとするものになっている。
中でも、特に強調したいのは、地域コミュニティ協議会を、条文の中で明確に位置づけたことである。
全国で、他に例がないことはないと思うが、それほど多くはないと思う。
コミュニティを重視するとともに、コミュニティを軸にした、まちづくりを進めていくため、中心となる組織として、各地域に、1つずつコミュニティ協議会を設置することを、条文の中に入れている。
コミュニティを中心として、まちづくりを進めていくことをうたっていることが、一番大きな特徴だと思う。
あくまでも自治基本条例は、自治の進め方の基本的なルールを確認するための条例なので、これを制定することで、何か良いものができるような性質のものではなく、共通認識を得るための1つのツールだと思っている。
ただ、これは、市民の種々の議論を経て固まったものなので、今後は、これを使って、市民との共通認識のもとに、目標とすべき、すべての市民が暮らすことに誇りが持てるような、まちづくりを行っていこうと思っている。
(記者)
2月15日の市制施行記念日に、自治基本条例制定フォーラム以外で、記念事業を行う予定は。
(市長)
現在募集中の「瀬戸の都・高松」ロゴマークの発表が間に合えばと考えている。
120周年の記念式典は、準備等の都合もあり、これまでの周年行事と同様、秋に開催する予定である。
※ 皆様に分かりやすくお伝えするため、発言内容等の表現は一部調整しております。
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