ダニ媒介感染症
更新日:2022年1月5日
ダニ媒介感染症とは、病原体を保有するダニに咬まれることによって起こる感染症のことです。ダニがウイルスや細菌などを保有している場合、咬まれた人が病気を発症することがあります。
主なダニ媒介感染症には、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)や日本紅斑熱などがあります。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
SFTSはブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類される新しいウイルスによるダニ媒介性感染症である。
症状
SFTSウイルスに感染すると6日~2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔き気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症例で認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こします。
感染経路
ウイルスを有するマダニに咬まれることにより感染します。全てのマダニがSFTSウイルスを保有しているわけではありません。
日本紅斑熱
紅斑熱群リケッチアの一種(リケッチア・ジャポニカ)の一種を起因病原体とした疾患です。
症状
頭痛、発熱、倦怠感を伴って発症します。潜伏期は2~8日であり、発熱、発疹、および刺し口が主要三徴候であり、ほとんどの症例にみられます。
感染経路
病原体を保有するダニに咬まれることで感染します。
ダニ媒介感染症の予防方法
マダニに咬まれないように気をつけることが重要です。
■草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用する)、足を完全に覆う靴(サンダルは避ける)、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を少なくすることが大事です。
■DEET(ディート)やイカリジンという成分を含む虫除け剤の中には服の上から用いるタイプがあり、補助的な効果があると言われています。
■屋外活動後には入浴し、マダニに刺されていないか確認しましょう。特に、首、耳、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏などがポイントです。
マダニに咬まれた場合の対処方法
吸血中のマダニに気が付いた際、無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚内に残って化膿したり、マダニの体液を逆流させて病原体が体内に入りやすくしてしまう恐れがあるので、医療機関(皮膚科など)で処置(マダニの除去、洗浄など)をしてもらってください。
また、マダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意をし、発熱等の症状が認められた場合はすみやかに医療機関で診察を受けてください。その際、マダニに咬まれたことを医師に説明してください。
関連情報
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(国立感染症研究所)(外部サイト)
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(厚生労働省)(外部サイト)
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