平成27年第3回高松市議会定例会(平成27年6月26日)
更新日:2018年3月1日
平成27年第3回高松市議会定例会市長提案説明(所信表明)
平成27年第3回高松市議会定例会が開会されるに当たり、まず初めに、これからの市政運営に対する私の所信の一端を申し述べ、議員各位並びに市民皆様方の格別の御理解と御支援、御協力をお願い申しあげたいと存じます。
私は、4月の高松市長選挙において再選を果たし、引き続き、高松市長として市政のかじ取り役を担わせていただくこととなり、去る5月2日から3期目の任期をスタートさせたところでございます。
私にとりまして、今回の選挙は、初めての選挙戦を経ての当選でございましたが、市民の皆様方に、私の政策あるいは基本的な考え方を、選挙運動を通じて、直接お伝えすることができましたことを、率直に喜ばしく存じております。
同時に、市民の皆様方の様々な声もお聞きする中で、御期待にお応えしなければならないという使命感とその重責を痛感するとともに、これまでにも増して、誠心誠意、その任務に当たりたいとの決意を強くしているところでございます。
私の2期8年を振り返りますと、平成19年5月に高松市長に就任して以来、すべての市民の皆様が暮らすことに誇りの持てる「文化の風かおり 光かがやく 瀬戸の都・高松」の実現を目指し、1期目では、「文化の重視」と「人間性の回復」を基本理念として、「真の田園都市・高松」のまちづくりに、邁進いたしました。
23年5月からの2期目では、さらに海園都市という考えを加え、「高松クリエイティブ・イノベーション 創造性豊かな海園・田園・人間都市へ」をテーマとするマニフェスト2011を掲げ、コミュニティ、子ども・子育て、教育などの「12の政策キーワード」の下、各種施策に全力で取り組んでまいったところでございます。
この間、合併により人口42万人を擁することとなった新生高松のまちづくりの基本方針となる第5次高松市総合計画の策定を始め、都市計画マスタープランの改訂や自治運営の基本原則を定めた自治基本条例の制定、本市の都市ブランドイメージの向上を目指した創造都市推進ビジョンの策定など、本市の新しいまちづくりの大きな枠組みや方向性をお示しさせていただきました。
特に、第5次総合計画や都市計画マスタープランでは、人口減少、少子・高齢社会の到来を見据え、拡散型から集約型のまちづくりに転換をし、コミュニティの再生を図るなど、いわば今後のまちづくりの確実な基礎が築けた8年間であったと存じております。
3期目におきましては、2期8年間で築き上げてまいりました確かな土台の上に立ちながら、これまで進めてきた政策を、更に発展させ、多様な行政分野における効果的な施策・事業を、積極的に推進してまいりたいと存じます。
さて、現在、我が国は大きな転換点に差し掛かっております。地方都市では、急激な人口減少と超高齢社会の本格的な到来を迎えようとしています。
昨年、国においては、東京圏への過度な人口集中の是正を図り、将来にわたって活力ある日本社会を維持するため、「まち・ひと・しごと創生法」を制定しました。さらに、我が国の人口の現状と将来の姿を示すとともに、今後、目指すべき方向を提示した「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」と、これを実現するための今後5か年の目標や施策の基本的方向、具体的な施策を取りまとめた「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定したところでございます。
こうした中、本市のように県都及び圏域の中心市として地域における中核的な役割を担う地方都市におきましては、これまで以上に、人口流出を食い止め、人口を呼び戻すことのできる機能を、また、都市としての魅力を向上させていくことが重要になるものと考えております。
本市におきましては、人口減少、少子・超高齢社会への対応に主眼を置いた、「第6次高松市総合計画(仮称)」を始め、「たかまつ創生総合戦略(仮称)」の策定を進めておりますほか、「瀬戸・高松広域定住自立圏」を、「連携中枢都市圏」へと発展的に移行することを目指しており、国や県の方策との整合も図りながらも、本市ならではのまちづくりに取り組もうとしております。
そこで私は、今回の市長選挙への立候補に当たり、「イノベーションを継続! 創造性豊かな海園・田園・人間都市へ」をテーマといたしまして、「マニフェスト2015」を、市民の皆様とのお約束としてお示しさせていただきました。
今回のマニフェストには、今後の市政運営において重視すべき「7つの都市(まち)づくり」の下、60の具体的な施策を盛り込んでおります。
この7つの都市づくりにつきまして、その概略を申しあげます。
まず、「子育て・教育都市づくり」では、人口減少・少子化対策や切れ目の無い子ども・子育て支援策の充実、教育の振興を図ってまいりたいと存じます。
次に、「集約・美観都市づくり」では、人口減少時代に適応した、コンパクトで美しいまちづくりと公共交通ネットワークの充実を図ってまいりたいと存じます。
「コミュニティ・協働都市づくり」では、コミュニティの再生、各種市民活動団体の支援を図るとともに、男女共同参画社会の実現を目指してまいりたいと存じます。
「健康・福祉都市づくり」では、市民が健康で長生きでき、高齢者や障がい者が住み慣れた地域で安心して生活できるよう、保健、福祉、医療・介護施策の充実を図ってまいりたいと存じます。
「創造都市づくり」では、文化芸術スポーツなどの創造的な活動を活発化させ、観光振興による交流人口の増加や産業振興、地域の活性化を図ってまいりたいと存じます。
「環境・安全都市づくり」では、ごみ問題や地球環境問題への対処や、災害時の危機管理体制の充実などにより、安全安心なまちづくりを推進してまいりたいと存じます。
「信頼都市づくり」では、不祥事の再発を防止するためのコンプライアンス体制の整備や、行財政改革、広域連携の充実等により、効率的で信頼される行政運営を推進してまいりたいと存じます。
以上、私のマニフェスト2015に掲げた、これからの新しい都市づくりの方向性を申しあげました。
さらに、人口減少、少子・超高齢社会の本格的な到来を迎え、私が以前から「持続可能性の先に灯す希望」として位置付けております4つのテーマ、「多核連携型コンパクト・エコシティの実現」、「コミュニティの再生」、「創造都市の推進」、「地域包括ケアシステムの構築」に、少子化対策として「子ども・子育て支援施策の充実」を加えた5つのテーマに基づき、必要かつ具体的な事業を積極的に推進・展開してまいりたいと考えております。
私といたしましては、この「7つの都市づくり」と「5つのテーマ」に基づく施策・事業を着実に実施し、実現していくことで、将来の本市の確かな礎を築き、本市ならではの地方創生を果たしてまいりたいと存じます。
また、本市では、22年2月、自治運営の基本原則を定めました自治基本条例を施行し、情報共有・参画・協働による市民主体のまちづくりに取り組んでおり、3期目の市政運営に当たりましても、この基本的な考え方にのっとった運営に、特に心がけてまいりたいと存じます。
さらに、私が以前から申しあげ、また、今回のマニフェストにも掲げております、他を真似るのではなく、自ら最適解を考え実行する「独創指向」、今日より明日を良くするために先を見通し実行する「未来指向」、常に世界の中での高松という視座を持って実行する「世界指向」の「3つの指向」を、常に意識しながら施策を展開するとともに、「情報公開の徹底」、「コミュニケーションの活性化」、「説明責任の全う」の「3つの方法論」を徹底してまいりたいと存じます。
そして、本市の更なる発展のため、私自身が先頭に立って地域や現場に出向き、市民の皆様の声に耳を傾け、職員ともども知恵を出し合いながら、市政運営並びに高松市の新しいまちづくりに邁進してまいる所存でございます。
議員各位並びに市民皆様方の変わらない御理解と御協力をよろしくお願い申しあげ、私の3期目のスタートに当たりましての所信とさせていただきます。
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