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平成23年第1回高松市議会定例会(平成23年3月3日)

更新日:2018年3月1日

平成23年第1回高松市議会定例会市長提案説明(所信表明)

 平成23年第1回高松市議会定例会が開会されるに当たり、提出いたしました諸議案の説明に先立ち、所信の一端を申し述べたいと存じます。
 私が、平成19年5月に、第28代高松市長に就任をし、近隣6町との合併により人口42万人を擁することとなった新生・高松市の市政をお預かりすることになって以来、早いもので4度目の春を迎え、与えられた私の任期も、残すところ、あと2か月ほどとなりました。
 私は、市長選挙に立候補する際、「イノベート高松-夢と誇りを持って」をスローガンに、「文化の重視」と「人間性の回復」を基本理念として、「高松・まちづくり」「高松・人づくり」「高松・行政改革」の三つの柱の下に、50の施策をマニフェストに掲げました。そして、市長就任後、これらの政策項目を盛り込んだ、平成20年度から27年度までの8年間を計画期間とする第5次高松市総合計画を策定し、この計画に基づく新たなまちづくりに、誠心誠意、責任を持って邁進してきたところでございます。
 この間、議員各位並びに市民の皆様方には、格別の御理解、御支援を賜り、改めて感謝とお礼を申しあげる次第でございます。
 さて、国におきましては、昨年6月に、地域主権戦略大綱が閣議決定され、この大綱において、地域主権改革を、「住民に身近な行政は、地方公共団体が自主的かつ総合的に広く担うようにするとともに、地域住民が自らの判断と責任において諸課題に取り組むことができるようにするための改革」として、補完性の原則に基づき、住民に身近な行政は、できる限り地方公共団体、取り分け、基礎自治体にゆだねることを基本とするなど、真の地域主権改革の実現に向けた取組が期待されているところでございます。
 しかしながら、「国と地方の協議の場」の法定化などを盛り込んだ、いわゆる地域主権関連三法案が昨年の臨時国会で継続審議になっているなど、改革の歩みが遅いという感は、ぬぐえないところでございます。
 また、ねじれ国会という非常に困難な状況により、平成23年度予算関連法案の審議状況によっては、子ども手当の支給などの予算を執行できない可能性があるなど、市民生活や地方自治体の事務への悪影響が危惧されるところであります。
 今後とも、地域主権改革の方向性を見失うことなく、しっかりとその推進が図られるよう、強く、国に求めてまいりたいと存じます。
 こうした中、これからの分権型社会に基礎自治体が適切に対応していくため、本市では、昨年2月に高松市自治基本条例を施行し、情報共有・参画・協働を市政運営の基本3原則として定め、地域コミュニティ協議会や市民活動団体を協働のパートナーとして位置付け、多様な主体が地域社会を支える新たな公共という考え方の下、住民自治の、更なる充実を図り、地域自らの主体的なまちづくりを推進しているところでございます。
 また、新しい都市間連携の枠組みの一つとして、本市が中心市となり、土庄町、小豆島町、三木町、直島町及び綾川町とともに、人口定住の受け皿となる瀬戸・高松広域定住自立圏を形成し、圏域全体で生活機能を確保するとともに、圏域内の新たなニーズを常に把握し、取組の更なる拡充に努めるなど、近隣自治体との効果的な連携を推進しているところでございます。
 さらには、まちづくりの基本的な考え方として、ソフト戦略を重視する方向へ舵を切りながら、ハード面におきましても、新病院の移転改築や屋島陸上競技場の整備を始め、コミュニティセンターや学校施設の耐震化事業などに、厳しい行財政環境の下ではございますが、鋭意、取り組んでいるところでございます。
 併せて、直面している少子・超高齢社会におけるコンパクトで持続可能なまちづくりを進めるため、20年、30年後の本市の姿を展望しつつ、都市計画の基本的な方針を示す高松市都市計画マスタープランに掲げる目指すべき都市構造-多核連携型コンパクト・エコシティ-の実現に向けて、積極的に取り組んでまいりたいと存じておりまして、これを全庁的に推進するため、組織体制も整備することといたしております。
 私は、本市の未来像として、すべての市民が暮らすことに誇りの持てる「創造性豊かな海園・田園・人間都市、高松」を掲げております。この「海園・田園・人間都市」とは、中心市街地と瀬戸内海に浮かぶ島しょ部及びウォーターフロント、また、郊外の田園部とが機能的に融合し、潤いある海や、田園の穏やかさと、都市的利便性が共有できる都市のことでございます。また、そこに住んでいる人々が幸せと感じる人間中心の都市でもございます。
 こうした本市の未来像の実現に向けた私の目指す新たなビジョンとして、先月、「高松クリエイティブ・イノベーション 創造性豊かな海園・田園・人間都市へ」をテーマとする「マニフェスト2011」を発表し、その中で、コミュニティの再生や子ども・子育て支援施策の充実など、12の政策キーワードを掲げ、その政策の下に60の施策を、改めて市民の皆様にお約束すべくお示ししたところでございます。
 御承知のとおり、新年度早々に統一地方選挙を控えておりますことから、選挙後に政策的選択の余地を残すべきとの考え方に立ち、新年度予算は骨格予算といたしております。
 この4年間に築き上げてまいりました確かな土台に立ちながら、本市の将来をしっかりと見据え、総合計画に掲げる本市の目指すべき都市像「文化の風かおり 光かがやく 瀬戸の都・高松」の実現に向け、全力を挙げて取り組んでまいりたいと存じますので、引き続き、議員各位並びに市民の皆様方の格別の御理解、御協力を賜りますよう、お願い申しあげる次第でございます。

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(秘書係)
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