平成25年第1回高松市議会定例会(平成25年3月4日)
更新日:2018年3月1日
平成25年第1回高松市議会定例会市長提案説明(所信表明)
平成25年第1回高松市議会定例会が開会されるに当たり、提出いたしました諸議案の説明に先立ち、所信の一端を申し述べたいと存じます。
昨年12月の衆議院議員総選挙において誕生した新政権では、政策の一丁目一番地を「経済の再生」と位置付け、政策の基本哲学をこれまでの「縮小均衡の再分配」から「成長による富の創出」へと大胆に転換していくこととしております。そして、日本経済再生に向けて、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の「三本の矢」で、長引く円高・デフレ不況から脱却し、雇用や所得の拡大を目指すこととしております。このための取組として、「復興・防災対策」、「成長による富の創出」、「暮らしの安心・地域活性化」の3分野に重点を置いた緊急経済対策に基づく大型補正予算を始め、デフレ脱却に向けて、2パーセントの物価上昇率を目標に日本銀行が一段の金融緩和を進めるなどとした政府・日本銀行の「共同声明」の発表など、スピード感を持った取組が行われております。一方で、社会保障制度改革を始めとした、地方に関係する政策の具体策の展開はこれからであります。地方分権改革の流れを停滞させることなく、基礎自治体の意見をしっかりと聞き、それを受け止めるとともに、真摯な議論を尽くした上で、将来に責任を持った対応がなされることを強く期待するものでございます。
このような中で、より住民に身近な基礎自治体である我々、市町村においては、地域における行政サービスの中心的な役割を担い、近年における社会経済情勢の変化に伴い、少子・超高齢社会に対応した住民福祉の向上を図るとともに、将来を見据えた個性のあるまちづくりを推進することが求められているところでございます。
本市におきましても、活力を失わず、次の世代にこのまちを引き継いでいくため、持続可能性を確保した上で、「コンパクト・エコシティ」や「創造都市」、「コミュニティの再生」、「地域包括ケアの実現」というまちづくりにおける希望に灯(あかり)を灯(とも)せるよう、当面の方法を取り違えることなく、確実に実践していかなければなりません。そのため、私は、今年の年頭の挨拶において、職員に対し、業務を進めていく上で、社会保障と税の一体改革を進めながら経済成長を遂げてきたスウェーデンの国家戦略を参考に、「独創指向」、「未来指向」、「世界指向」の三つの指向と、「男女間連帯」、「世代間連帯」、「地域間連帯」の三つの連帯を常に心掛けて業務に当たるよう、訓示したところでございます。
今年は、私が2期目の選挙の際にお示ししました「マニフェスト2011」の折り返しの年に当たります。また、第5次高松市総合計画の最終年度である平成27年度も間近に迫っております。このため、今年度、新たに設置した創造都市推進局を中核的推進組織として、産業やものづくり、国際交流、観光、文化芸術、スポーツの各分野を更に有機的に連携させ、本市の地域ブランドを向上させるとともに、市民皆様方の高松に対する誇りや郷土愛の醸成を図ることで、マニフェストのテーマであります「高松クリエイティブ・イノベーション 創造性豊かな海園・田園・人間都市へ」を実現していく決意を新たにしたところでございます。
また、本市では、これまでにも「市民本位の政策主導型組織への転換」を基本理念とし、効率的な組織体制の整備を進めており、新年度においても、行政組織の見直しを実施することといたしております。
具体的には、高齢者福祉と介護保険、介護予防に関する施策を一体的に推進し、高齢化社会の進展に効果的に対応するため、健康福祉局内に長寿福祉部を新設することを始め、本市の都市ブランドの確立や、シティプロモーションの推進に当たり、地域資源である文化財を積極的に活用するため、文化財課を教育局から創造都市推進局に移管することとしております。また、大規模災害時等の危機的事態における危機管理体制の強化に迅速かつ適切に対応するため、危機管理監を設置することなどの見直しを行い、市民本位の政策主導型組織の機能性と実効性をより一層、高めてまいりたいと存じます。
さて、今年も本市の魅力を国内外に向けて広く発信する絶好の機会となる、多彩なイベントの開催が予定されております。3月20日から開幕する「瀬戸内国際芸術祭2013」を皮切りに、8月23日から25日には2年ごとに行われるフルートの祭典「第16回日本フルートコンヴェンション」が、10月4日・5日には全国にある朝鮮式山城(やましろ)や神(こう)籠(ご)石(いし)系山城(やましろ)が存する市町村の代表が集う「古代山城(やましろ)サミット」が、それぞれ本市で開催されます。さらに、10月14日には昨年、「瀬戸内国際芸術祭2013」のプレイベントとして開催した「現代源平屋島合戦絵巻」が本番を迎え、芸術祭の期間中に開催されることとなっており、これらのイベントを成功に導きながら、交流人口の拡大や地域の活性化、地域文化の振興・保存につなげてまいりたいと存じます。
また、不祥事の再発防止と適正な職務遂行につきましては、昨年12月議会におきまして御議決いただきました「高松市職員の倫理及び公正な職務の執行の確保に関する条例」に基づき、職員の責務や倫理原則、内部公益通報制度の仕組み、不当要求行為への対応方法などについて、「高松市職員倫理条例施行に伴う職員研修」を行い、改めて公務員であるとの自覚の下、より一層の綱紀粛正を徹底するよう指示したところでございます。
今後におきましても、職員研修など様々な機会を捉え、職員への周知・啓発を行い、市民皆様方の信頼回復に向けて、全職員を挙げて不祥事の再発防止と適正な職務遂行に徹底的に取り組んでまいりますので、引き続き、議員各位並びに市民皆様方の格別の御理解、御協力を賜りますようお願いを申しあげる次第でございます。
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