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令和2年5月

更新日:2020年5月15日

教育長ひと言

教育長が、教育に関する想いを「この月に想う」と題して綴ったコラムです。

「五月に想う」 ふと思い出した十年前に歓喜した出来事

 今年の「こどもの日」を抱く連休は、かつて経験したことのないような生活になりました。学校の臨時休業延長についても、子どもを危険な状況の中に登校させられないという思いと、リスクを最大限軽減して教育活動をさせたいという思いの葛藤の中での、今回も苦渋の判断となりました。この延長を最後にしたいと願い、子どもたちのために国や県、市の要請に従った一人一人の責任ある行動を一致して取ることが求められます。
 今から、ちょうど10年前の6月より、南アフリカで第19回FIFAワールドカップが開催されました。決勝戦はスペインとオランダというサッカー大国の一戦となり、1対0でスペインが初優勝した大会です。この大会の日本代表監督には、岡田武史監督が再び就任していました。アジア予選を勝ち抜き、4大会連続4度目の出場をしましたが、「谷底の世代」と酷評され、本大会直前の国際試合の成績がよくなかったことから監督の解任論が噴出するなど、過去にないほど世論の期待がとても低かったチームでした。
 それが、予選グループ中、世界ランクが最も下位だったのにもかかわらず、準優勝したオランダには0対1で敗れたものの、カメルーンとデンマークに勝ち、決勝トーナメントへ進出したのです。前回のドイツ大会で、当時「史上最強」と呼ばれ、期待されていた日本代表が予選で1勝もできずに敗退していましたので、その活躍に日本は大騒ぎになりました。日韓共同開催の大会でもベスト16に進出していましたが、アウェーでの大会では初めてです。
 この大会では、前回優勝のイタリアや準優勝のフランスと有力国が相次ぎ敗退し、ことにフランスは、選手と首脳陣が対立し、内部崩壊したとも言われました。いかに選手の能力や技術が高くても、個の意識ばかりが強く、チームとしての統一を欠いては勝利の女神は微笑んでくれないという典型でした。
 ベスト16進出を決めたデンマーク戦で2点目を決めた、今も現役で活躍する遠藤保仁選手は、ゴールを決めた後、ベンチへ走ったことを問われ、「試合に出られなくても盛り上げてくれる彼ら(控え選手)と喜びを分かち合いたかった。」と答えました。
 身体の能力や強さなど、南米やアフリカの選手に比べ、傑出しているとは言えない日本代表が、互いにカバーしながら一人一人が責任を果たし組織的に闘う姿、日本のいわば「和の力」、「団結力」が勝利に結びつくことを証明してくれたのです。当時、この出来事に私を含め、大勢の日本人が強く思ったことは、こうした力こそが、日本人のよさとする力であることの確信でした。それと、国際試合などで結果が出ないとすぐに憤り、勝つと手のひらを返したように褒めそやす私たちの態度への反省でした。
 国難とも言える新型コロナウイルス感染症との戦いに必要な力や尽くすべきことは、それぞれの皆さんが命を懸けて、それぞれの立場で取り組んでいることへの非難や中傷、傍観ではなく、日本の力である「和の力」、「団結力」です。
 昨秋に、日本中を歓喜させたラクビーワールドカップ2019の日本代表の活躍でも、この力に私たちは歓喜し、日本人であることに誇りを持ちました。早、忘れてはいないはずです。

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