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教育長ひと言

教育長が、教育に関する想いを「この月に想う」と題して綴ったコラムです。

「五月に想う」   共に過ごす大人のひたむきな姿が子どもを導く

 5月5日は、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」と定められている「こどもの日」でした。毎年、この日の新聞記事には、子どもに関わる特集が多くあり、楽しみにしていましたが、今年は、コロナ禍の影響かもしれませんが、例年よりとても少なく、寂しく思いました。仕方ないことですが、この日は、身近にいる子どものことや、子どもの今のこと、そして、未来のことをみんなで考える日であってほしいと願いながら、過ごしました。
 私は、「こどもの日」になると手にする本があります。ドロシー・ロー・ノルトさんが著した「子どもが育つ魔法の言葉」です。冒頭に、詩「子は親の鏡」があります。著者が1954年に書いた詩です。当時、保育園で子育て教室の主任を務めていた著者が、保護者の子育てに関する悩みに答えたいと思い、どんな親になったらいいのか、その答えを詩に託したものです。当時、アメリカでは、子どもを厳しく叱ることが親の役目だと思われていましたので、この詩のように、子育てで大切なことは、題名にある子が親の鏡であり、子どもを導くことだと考える人はあまりいなかったようです。しかし、この詩が世に出て以来、著者の考えに同調する人が徐々に増え、長い間、多くの人たちに親しまれ、子育てのバイブルのような存在になっていきました。
 私は、この本の中の「親」を、「教師」と読み替えて、唱えるように自分に言い聞かせていました。目の前にいる子どもたちに接する基本として、どうあらねばならないかを常に問い直す道標のような本です。その積み重ねが、大人として、子どもにどのように接するべきかという態度を養うことになっているような気がしています。
 特に、「分かち合うことを教えれば、子どもは思いやりを学ぶ」のうちの、「子どもと過ごす時間」は、社会の一員であり、多忙な大人にとっては、なかなか難しいことですが、自分の時間を少し切り詰め、ほんの数分でも子どもとの時間を過ごすよう努めている親の子どもは、見返りを期待せずに愛情のしるしとして、人に自分の何かしらを与えることができる人になると著者は言い切っています。大人として、目の前のやらなければならないことを、少しだけ工夫して、子どもとの時間にする、そうした大人の一途な努力を、子どもは敏感に感じます。
 私は、5年生になる二人の孫と、休日の午後4時頃から野球をすることにしています。しかし、週明けからの資料作成や、最近のコロナ禍で、その時間にパソコンの前に座って視聴したいものがあるのですが、「孫との休日の午後4時は、今しかない。」と思い切り、一緒にキャッチボールなどに興じます。私にとって、楽しいひと時ですが、きっと二人の将来にとっても貴重な時間になっていると信じています。
 さて、詩「子は親の鏡」は、何度か著者によって手が加えられているそうです。1990年には、「やさしく、思いやりをもって育てれば、子どもは、やさしい子に育つ」という1行を、新しく書き加えたということです。著者は、その理由を「現代社会では、様々な文化的背景を持った自分とは異なる人々が共存するようになっています。そんな複雑な現代社会に生きるには、人に対するやさしさがぜひとも必要です。」としています。
 お気付きだと思いますが、このことは、今、特に言えることです。70年近く前に著され、少しずつ書き加えられている「子どもが育つ魔法の言葉」にある著者の願いが、叶えられていない今の社会を生きる人間として、恥ずかしく、ひたむきな努力が足らぬと思った、「こどもの日」でした。

教育長ひと言(令和2年度)

令和2年度の教育長ひと言は、こちらから御覧ください。

教育長ひと言(令和元年度)

令和元年度の教育長ひと言は、こちらから御覧ください。

教育長ひと言(平成30年度)

平成30年度の教育長ひと言は、こちらから御覧ください。

教育長ひと言(平成29年度)

平成29年度の教育長ひと言は、こちらから御覧ください。

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