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令和3年1月

更新日:2021年2月15日

教育長ひと言

教育長が、教育に関する想いを「この月に想う」と題して綴ったコラムです。

「一月に想う」  私の、再びの誓い

 猛烈な冷え込みの中の第3学期のスタートでしたが、年末年始を家族と共に過ごした子どもたちは元気に、久しぶりに顔を合わす友達と言葉を交わしながらの登校でした。これまでに何度も見てきた景色ですが、心を穏やかにしてくれます。
 私の今年の年末年始は、静かな日々となりました。もちろん、コロナ禍であるということもその訳ですが、大切な家族であった母を失い、これまでの母との歩みを振り返る時間となったことが最大の理由でした。風にあおられ散った落ち葉を集めていると、母が大きな竹箒で庭掃除をしていた姿を思い出し、妻が孫の服を縫っている姿に洋裁を嗜んでいた母を思い、応答のない母の携帯電話番号の呼び出し画面を眺めている自分がありました。
 そのような時間を過ごしながら年越しを迎え、ぼんやりと、いつものように紅白歌合戦を観ていると、福山雅治さんが歌った「家族になろうよ」に、忘れかけそうになっていた大切なことが思い出されました。
  
 「家族になろうよ」を初めて知ったのは、平成23年3月の東日本大震災の年の、やはり紅白歌合戦でした。福山さんは、温かく、優しい声で、そして、しみじみと、この曲を歌いました。東日本大震災があった年だということで、その歌声は特に、胸に沁みました。私は、この曲を耳にする前の震災から半年が経った9月に、当時勤めていた学校と名前が一緒だということで交流を始めた岩手県釜石市立栗林小学校を訪れ、当時の校長先生から、震災直後のことや、子どもたちや教職員の何人かが、家族を津波で亡くしたという話を聞きました。帰り際に、ふと思い、校長先生の家族のことを尋ねると、住まいがあった陸前高田市で奥さんを亡くしたということを聞き、大切な家族を失ったにも関わらず、気丈に、懸命に復興に向けて努力されている皆さんの姿に胸を打たれました。それまで、何度も校長先生とは電話や手紙を通じてお話ししていましたが、家族のことを尋ねなかった自分を悔いるとともに、そのことを自ら語らなかった校長先生の気持ちを慮りに、自分の至らなさを痛感しました。この訪問を経験し、限りある命だからこそ尚更、もっともっと、人間を、子どもたちを、家族を、大事に、慈しみ、寄り添い生きていかなければと誓いました。
 その年の暮れに聞いたのが「家族になろうよ」だったのです。福山さん自ら書かれた詩には、「どれほど深く信じ合っても わからないこともあるでしょう その孤独と寄り添い生きることが 「愛する」ということかもしれないから」とあります。この歌詩に励まされて、その後の十年近くの日々を歩んできた自分を奇しくも、今回も紅白歌合戦の、もうすぐ新しい年を迎えようとする間近の白組のトリで、再び福山雅治さんが歌う「家族になろうよ」によって思い出したのです。
 「いつまでぼんやりしているのだ。」と、母の愚痴が、そして、東北の子どもたちや、親友となった校長先生の声が聞こえてくるようでした。東日本大震災から懸命に復興に向けて今も努力している方々や、コロナ禍に立ち向かっている医療従事者の皆さんのようなことはできずとも、自分に与えられた役割と責任を果たせるよう、私の周りにいるすべての人たちを愛すべき存在として、しっかりと寄り添い生きていきたいと再び誓った年明けでした。
 
  

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