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市長定例記者会見(平成28年2月24日)

更新日:2018年3月1日

日時・場所

(日時)平成28年2月24日(水曜日) 11時30分~12時20分
(場所)4階会議室

報告事項

(1)高松市まちづくり戦略計画(第1期 平成28年度~30年度)の概要について
(2)平成28年度当初予算案について
(3)平成28年度組織機構の見直しについて
(4)屋嶋城跡城門のオープン記念式典の開催及び一般公開の開始について
(5)高松市美術館リニューアルオープンについて

【市長定例記者会見】高松市まちづくり戦略計画(第1期 平成28年度~30年度)の概要について

【市長定例記者会見】平成28年度当初予算案について

【市長定例記者会見】平成28年度組織機構の見直しについて

【市長定例記者会見】屋嶋城跡城門のオープン記念式典の開催及び一般公開の開始について

【市長定例記者会見】高松市美術館がリニューアルオープンします!

市長説明

 おはようございます。
 それでは、定例記者会見を始めさせていただきます。
 本日は題材が多いので、若干早口になろうかと思いますけれども、よろしくお願いしたいと思います。

 まず1点目は、「高松市まちづくり戦略計画(第1期)の概要について」でございます。
 来年度、平成28年度を始期とします「第6次高松市総合計画」の基本構想で掲げました目指すべき都市像「活力にあふれ 創造性豊かな 瀬戸の都・高松」を実現するために、6つのまちづくりの目標達成に向けまして重点的、戦略的に推進します主要な施策・事業について、実施年度、事業量等を具体化した短期的な実施計画として「高松市まちづくり戦略計画」を策定しております。これは第5次高松市総合計画と同じやり方でございます。
 今回「第1期まちづくり戦略計画」を策定しましたが、(1)概要 (2)重点取組事業 (3)その他の事業 (4)分野別計画 の全4章で構成をしております。計画期間は、28年度から3年間、30年度までになっております。
 「重点取組事業」でございますけれども、第1期計画におきましては、基本構想に掲げるまちづくりの目標の着実な達成に向け、特に重点的・戦略的に推進する事業を「重点取組事業」として掲載しております。
 この「重点取組事業」の中でも、期間中に特に力を入れて取り組む事業は、「特別重点取組事業」としております。
 重点取組事業の調整に当たり、特に留意した点が2点ございます。
 1点目は、人口減少、少子・超高齢社会を見据えた事業を実施していくということで、第5次高松市総合計画の継続性にも配慮しながら調整した点でございます。
 2点目は、新たに策定しました「たかまつ創生総合戦略」の推進の観点を特に意識したものでございます。
 結果、129の事業について、6つのまちづくりの目標別に取りまとめており、そのうち新規事業が16事業、継続事業が113事業となっています。
 なお、重点取組事業につきましては、この後の題材であります、「平成28年度当初予算案」で、説明をさせていただきます。

 2点目が、「平成28年度当初予算案について」でございます。
 28年度当初予算案がまとまりましたので、特色・概要について、説明をさせていただきます。詳細は本日午後、財政局から説明がございますので、よろしくお願いしたいと存じます。
 まず、予算の概要でございますが、1,653億円と、前年度当初予算の1,602億円より、額にして51億円、率にして3.2パーセントの増となっております。規模は過去最大となります。
 歳出面では、28年度からスタートします、第6次高松市総合計画に基づきます、第1期の戦略計画登載事業等に積極的に取り組んだもので、認定こども園への移行、さらには保育所の創設の補助など、地方創生の柱となります少子化対策等、待機児童解消対策等に取り組むための施策などが、拡充したものでございます。また、大型建設事業につきましては、進捗によって事業量が増えたことによるものでございます。
 一方、歳入面でございますが、税収につきましては、27年度当初比で、個人市民税が約4.8億円の増が見込まれますものの、法人市民税は、税制改正による税率の引下げなどもございまして、約13.7億円の減となっております。市税全体で、27年度当初予算を6.8億円下回る627億円(1.1%)の減を見込んでおります。
 また、地方交付税は、27年度当初予算対比で約12.8億円(7.1%)の減、臨時財政対策債も約7.9億円(11.7%)の減と、大幅な減が見込まれております。
 地方税、地方交付税につきましては、非常に厳しい見込みでございますが、1つには27年度当初に若干過大に見込んでおりまして、27年度の実績がそれより落ちておりますので、ベースが下がっており、それから更に若干28年度は下がる見込みとなったところもございます。
 それから、地方消費税交付金ですが、これは消費税等の増税もございまして、個人消費の伸びなどから27年度予算を3.7億円上回る84.9億円(4.6%)の増で、プラスを見込んでいるところでございます。
 次に、配布資料の「28年度当初予算案のポイント」に沿って、説明をさせていただきます。
 まず、1ページ「予算の特色」でございますけれども、先ほど申しあげましたように、28年度当初予算としまして、基本的な施策の着実な推進を図った上で、特に子どもたちが健やかに生まれ育つ環境の充実とか、元気をつくる産業、観光、文化芸術、スポーツの振興、また、拠点性を発揮できる都市機能の充実を図るもので、地方創生予算としての特色を持たせて、「次世代につなぐ 元気な高松 創生予算」と名づけて位置付けているところでございます。
 個別の特色としましては 4点掲げております。
 1点目は、規模が過去最大でして、2点目が、「まちづくり戦略計画」登載事業、125事業に対して、326億円を重点的に措置しております。
 3点目は、プライマリーバランスでございますが、これにつきましては、まちづくり戦略計画登載事業の積極的な推進や大型建設事業の進捗等に伴い、市債借入額が増加しまして、プライマリーバランスとしては27年度に引き続き、3年連続で赤字となったものでございます。残高にも留意しながら、適切な財政運営に努めてまいりたいと存じます。

 4点目は、最終的な収支としまして、一般財源で38億円の一般財源不足が生じ、財政調整基金の取り崩し等で対応したものでございます。
 2ページをお願いします。
 まず、上の予算規模は先ほど申しあげたとおりでございます。
 次に、特別会計でございますが、特別会計全体で、1,143億8,800万円となり、27年度当初予算に比べ、約25億9,600万円、率にして2.3%の増になっております。それぞれの特別会計で増減がございますが、主なものを言いますと、国民健康保険事業特別会計がマイナス5.2%、30.2億円の減、競輪事業特別会計がプラスでございまして、40.3億円(37.2%)の増、これは特別競輪(G2)の開催等が見込まれておりますので、大幅な増になっております。
 次に、企業会計でございますが、病院事業会計は、2病院、1診療所合わせて、約89億1,700万円、対前年度5億2,500万円、6.3%の増となっております。水道事業につきましては、143億2,200万円、5.1%の増でございます。下水道事業が大幅増になっており、281億3,400万円、対前年68億6,600万円、32.3%の増でございますが、これは県からの香東川流域下水道事業を移管して引き継ぐもので、その資産購入費で大幅な増になったものでございます。
 次、3ページでございます。「重点取組事業」です。
 先ほど申しあげましたように、戦略計画に掲げます125事業、326億円を措置しております。
 そのうち、「主な目標と重点取組事業」でございます。
 まず、「健やかにいきいきと暮らせるまち」でございますけれども、妊娠期から子育て期にわたる様々なニーズに対して、総合的な相談・支援を提供するために、母子保健コーディネーターの配置をします。それから、新たに三世代同居又は近居をするために、子育て世帯又は親世帯等が転居する場合の費用の一部を助成し、できるだけ近居、同居のためのインセンティブを働かせようとするものでございます。これらによりまして、子どもが健やかに生まれ育つ環境の充実を図ってまいりますほか、高齢者の居場所づくりにつきましても、更に充実させ、老若男女が自分らしく暮らせる福祉社会の形成に努めることにしております。
 次に、「産業の活力と文化の魅力あふれる創造性豊かなまち」でございますが、盆栽、漆器、石製品を始めとする伝統的ものづくりの振興や、瀬戸内国際芸術祭2016の開催、また障がい者スポーツ大会の誘致なども図ってまいります。本市の文化芸術の振興と発信、元気を生み出すスポーツの振興を図りますほか、本市の魅力を内外へ情報発信をして、誘客促進にも努めながら、いわゆるMICE振興戦略の策定など、観光・MICEの振興にも努めることにしております。
 また、「環瀬戸内海圏の中核都市としてふさわしいまち」でございますが、集約拠点の一つであります仏生山地区に新病院を核としたまちづくりを推進します。また、ことでん三条~太田駅間における新駅の整備、並びに栗林公園~仏生山駅間の複線化事業、それからバス路線の再編など、拠点性を発揮できるような公共交通の充実による都市機能の充実に努めることとしております。
 以上の重点取組事業のうち、新たに取り組むものなど、特色のある事業についてピックアップしたものを、10ページ以降にそれぞれ掲載をしております。
 時間の都合もございますので、私からは後で数点に絞って説明をさせていただきます。
 次、4ページでございますが、「4 プライマリーバランスの状況(一般会計)」でございます。
 先ほど申しあげたように、3年連続の赤字となりました。公債費は、約165億円、市債借入額が約232億円となっておりまして、67億円の赤字となったものでございます。
 それから、9ページをお願いします。「7 財務比率等(一般会計)」でございます。
 主要比率の説明は省略させていただきまして、右側の表、ストックの状況について、説明をさせていただきます。
 市債残高の見込みでございますが、28年度末で1,735億2,300万円となる見込みでございます。27年度末見込みと比べまして、予算ベースで約80.9億円の増となっております。臨時財政対策債を除きますと、約57.6億円の増となる見込みでございます。
 それから、財源対策等基金の状況でございます。基金残高でございますが、財政調整基金を28年度に38億円取り崩しますので、28年度末残高が95.6億円となる見込みでございます。
 また、施設整備基金残高につきましては、28年度に25億円を取り崩す予定ですので、28年度末で、32.2億円となる見込みでございます。
 10ページをお願いします。
 重点取組事業につきまして、いくつかをピックアップして、御説明をさせていただきます。
 まず、まちづくりの目標1、「健やかにいきいきと暮らせるまち」でございますが、「妊娠期からの子育て世代包括支援事業」として、新たに、母子保健コーディネーターを配置し、全ての妊産婦等の状況を継続的に把握し、必要に応じて関係機関と協力して支援プランを策定するなど、妊産婦等に対し、切れ目ない支援を実施することにより、これまで、2か所の助産院で実施しております、産後1か月までの産婦を対象とした宿泊型の産後ケアにつきまして、新たに「通所型」を設けることにしております。対象者を産後1か月から4か月に拡充するものでございます。
 それからページ右側、「こども未来館等開館記念事業」でございます。今年11月に開館予定のこども未来館におきまして、開館記念事業を実施するものでございます。
 11ページでございます。
 ページ左側、「私立保育所・幼稚園等施設整備補助事業」でございますが、子ども子育て支援推進計画に基づき、待機児童の解消を図るために、私立保育所の創設・分園整備、あるいは私立幼稚園の認定こども園移行に伴う増改築・耐震改築などを行う施設に対して助成をするものでございます。
 ページ右側です。「子育て世代親元近居等支援事業」でございますが、たかまつ創生総合戦略の中で、人口減少対策として、地域における子育て支援の観点から、日常的に祖父母の協力を得ながら子育てができるような環境を少しでも整えようと、新たに、三世代同居又は近居をする子育て世帯又は親世帯等が転居する場合、移転をして近くに住んだり同居をすることになりますので、その場合に費用の一部を助成するものでございます。
 12ページをお願いします。
 ページ左側、「多子世帯保育料等減免事業」でございますが、28年度からの新規事業でございます。幼稚園・保育所等の利用料(授業料・保育料)の第二子以降の多子世帯への減免等を大幅に拡充するものでございます。
 14ページをお願いします。
 ページ左側、「高齢者居場所づくり事業」でございますが、高齢者の孤立化の防止や介護予防、健康づくりなどの活動拠点となる居場所を、26年度から3か年で300か所整備することを進めており、28年度も整備を進めるものでございます。また、新たに、準居場所といった居場所までの要件に至らないものも、居場所に準じるものとして、運営費助成をしていきたいと思っています。
 15ページをお願いします。
 左側、「新病院整備事業」でございますが、先日、起工式を行いましたけれども、30年度前半の開院に向け、28年度は、建設工事、駐車場整備工事等を行うものでございます。着実な整備に努めてまいりたいと存じます。
 16ページをお願いします。
 ページ左側、「女性の活躍促進事業」でございます。新規事業ですが、市内企業での積極的な女性の活躍促進やワーク・ライフ・バランスの推進を図るため、企業等のトップや管理職、女性社員、学生等を対象とした各種セミナーや講座を開催しますほか、事業主行動計画の策定などを支援するためのアドバイザーの派遣などを実施するものでございます。
 右側、「児童生徒指導推進事業」でございますが、学習支援や教育相談等を行う「ハートアドバイザー」40人を小学校に配置するとともに、社会福祉士等の資格を有する「スクールソーシャルワーカー」を中学校に1人増の12人を配置し、不登校、いじめ、暴力などの問題の改善を図ることとするものでございます。
 18ページをお願いします。
 ページ左側、「有害鳥獣被害対策事業」でございますが、イノシシ、アライグマなどの有害鳥獣の被害対策、また、カワウ等の生活被害の防止対策の拡充で、被害の軽減を図ります。
 19ページ左側、「卸売市場整備事業」でございますが、施設の老朽化による再整備に伴います、PFIの可能性調査や先進地視察などを実施します。
 20ページでございますが、ページ左側、「瀬戸内国際芸術祭推進事業」でございます。3月20日から始まりますけれども、屋島山上を含む高松港周辺や、女木島・男木島・大島のほか、中西讃の5島などを展示会場として開催される、その事業費や負担金でございます。
 22ページをお願いします。
 右側の「高松城跡(玉藻公園)をいかした観光振興事業」では、和船体験事業や鉄砲隊演武事業に加え、28年度は、彦根城との彦根城姉妹縁組50周年を迎えますことから、記念事業を実施するものでございます。
 23ページをお願いします。
 ページ右側、「国内誘客促進事業」では、高松の知名度を高め、来訪者の増加を図るために、高速道路SA等でのパンフレット配布に加え、JRが行う四国デスティネーションキャンペーンの効果を高める事業などを行う予定でございます。
 25ページをお願いします。
 ページ左側、「危機管理センター(仮称)等整備事業」でございますが、30年度の早期の供用開始を目指し、引き続き、整備をします。
 26ページでございます。
 ページ左側、「動物愛護センター整備等事業」ですが、香川県と共同で、動物愛護センターの整備を実施するものでございます。28年度は、造成工事、擁壁設置工事等を行います。
 28ページでございますが、ページ左側、「自己処理水源確保事業」でございますけれども、御殿浄水場の施設整備の進捗を図りますとともに、川添浄水場、浅野浄水場などの整備を行います。
 29ページをお願いします。
 ページ右側、「新病院を核としたまちづくり推進事業」でございますが、28年度は、北側エリア内道路の整備工事を始め、雨水調整池、上水道整備工事などを行います。

30ページお願いします。
 ページ左側、「地域公共交通再編事業」でございますが、ことでん三条~太田駅間の新駅整備、栗林公園~仏生山駅間の複線化事業、それとバス路線の再編に必要な駅前広場の整備を一体的に行っていきます。
 ページ右側、「新都市交通システム導入検討事業」でございますが、28年度、新たに、人々が快適に移動することができる、いわゆるBRT(バス・ラピッド・トランジット)やLRT(ライト・レール・トランジット)を始めとする新交通システムの導入の可能性について、需要予測に併せて、公共交通等の利用促進につながる方策等を調査・検討します。
 32ページですが、ページ左側、「瀬戸・高松広域連携中枢都市圏ビジョン推進事業」でございます。
これまでの「定住自立圏」から、「連携中枢都市圏」に3市5町で移行するものでございます。28年度は、講演会を開催するとともに、住民の認知度の向上、また効果的な情報発信等のために、ポータルサイトを構築するなど、圏域の活性化、更なる魅力向上に努めてまいりたいと思います。
 33ページでございます。
 「社会保障・税番号制度推進事業」、いわゆるマイナンバー制度につきましては、1月から、マイナンバーカード等を本庁や市民サービスセンターで交付しております。28年度は、これに加えまして4月中旬以降、7支所で新たにカード交付を行う予定となっております。また、市民サービスの向上を図るために、今月15日(月曜日)からスタートしております、住民票の写しなどのコンビニエンスストアの交付の実施でありますとか、あるいは他の自治体との連携に向けました、庁内システムの改修、連携対応等を図ることにしております。
 以上、重点取組事業の主なものに限りまして、簡単にご紹介をさせていただきました。詳細につきましては、午後から財政局が説明をしますので、ご質問等をいただきたいと思います。

 次、題材の3点目は、「平成28年度組織機構の見直しについて」でございます。
 社会状況の複雑な変化や多様化する市民ニーズ等を踏まえ、本市の目指すべき都市像を実現していくために、戦略的な組織体制の見直し、構築等を行ってきておりますが、来年度一部その組織を見直すものでございます。
 1点目でございますが、『地域政策部』と『コミュニティ推進課』・『地域振興課』の新設でございます。
 コミュニティの再生、地域振興に取り組む機能性と実効性を兼ね備えた組織を、新たに作っていこうと、市民政策局内に「地域政策部」を新設します。この部の中に、コミュニティの再生を図るための「コミュニティ推進課」と、離島振興でありますとか、過疎対策等の地域振興事業を効率的に遂行するための「地域振興課」の2課を新設をするものでございます。現在の「地域政策課」を廃止します。
 それから2点目でございますが、ファシリティマネジメントをより円滑かつ強力に推進していくために、財産経営課に「ファシリティマネジメント推進室」を新設するものでございます。
 以上の見直しを28年度に行っていくものでございます。

 次、4点目は、「屋嶋城跡城門のオープン記念式典の開催及び一般公開の開始について」でございます。
 屋嶋城跡城門遺構整備事業の完了に伴いまして、3月19日(土曜日)にオープン記念式典を開催します。まさに、1,350年の時を経て、古代山城の屋嶋城が甦るものでございます。
 屋嶋城でございますけれども、『日本書紀』の中に大和国高安城(たかやすのき)、対馬国金田城(かなたのき)などとともに讃岐国屋嶋城という名が、記されております。平成10年に、地元研究者の平岡さんが石積みの一部を発見したことを契機としまして、発掘調査が行われ、平成14年に『日本書紀』の記述どおりに、この屋嶋城が実在したことを示す城門跡が出てきたものでございます。本市におきましては、平成19年度から整備事業を開始し、10年近く遺構の発掘と整備を行ってまいりましたが、この度、城門遺構と城壁の整備が完了しましたので、3月20日の瀬戸内国際芸術祭の開幕に合わせて一般公開を開始するものでございます。
 現地では、延長約50メートル、高さ6メートルの城壁、石垣が迫力を持って整備されておりまして、それを間近で体験できるものでございます。
 当日の記念式典は、3月19日(土曜日)午前10時から行います。テープカットのほか、屋島小学校児童による屋島讃歌の合唱、また新たに、情報端末、タブレット端末等を使用して、屋嶋城跡の城門のAR体験、いわゆるバーチャルリアリティといった、仮想の映像が見れるもので、実際の城門もこうであったのだろうという映像も見えるものでございます。目の前にそびえ立つ石積みとCGで復元した城門を合成して、現地で体験できますので、お楽しみいただければと思います。

 最後5点目は、「高松市美術館リニューアルオープンについて」でございます。
 平成26年の12月から、約1年余りにわたりまして大規模改修を実施してまいりました高松市美術館が、3月26日(土曜日)にリニューアルオープンします。
 改修コンセプトは、「人・街・未来につながる美術館」でございまして、市民を始め国内外の人々に親しまれる、創造性あふれる美術館を目指して改修してきたものでございます。
 具体的には、展示室をリニューアルするとともに、収蔵環境の機能強化、さらには、市民の皆様が気軽に集えるカフェや子どもたちが美術工作などの創作活動を行うことができる「子どもアートスペース」の設置なども行っております。また、誰もが使いやすく魅力的な美術館とするために、ユニバーサルデザインへの対応を拡充しておりますし、北側の玄関前には美術館の存在感をアピールするように、「TAM」というシンボルマークのモニュメントも設置しております。
 オープン初日の26日に、リニューアルオープン記念展としまして、日本の現代美術コレクションにおいて、質・量ともに日本屈指として知られております、本市美術館所蔵の名品110点を紹介します、「高松市美術館コレクション展」を開催します。当日は、午前10時からモニュメントの除幕式も執り行う予定でございます。
 また、関連事業としまして、25日は前夜祭、26日には千住 真理子(せんじゅ まりこ)さんによるヴァイオリンコンサートを実施します。また、27日には美術史家の山下 裕二(やました ゆうじ)さんと所蔵作家でもあります山口 晃(やまぐち あきら)さんによる記念講演会、さらに4月2日には柿崎 麻莉子(かきざき まりこ)さんによるダンス公演などもあります。様々な催物を通して、是非、多くの皆様に新しい美術館に親しんでいただきたいと思っています。

 私からは、以上です。

記者との質疑応答要旨

【記 者】
 来年度当初予算案についてだが、先ほど市長から説明があったが、子育て支援などにかなり予算を割いた積極的な予算だと思う。その一方で、市債もかなり増加し、かなり苦慮した上での予算編成ではなかったかと推察するが、今回の予算案を自身で採点するとすれば、何点だと思うか。その理由とポイントも合わせて伺いたい。
【市 長】
 まず、今回の当初予算案を、自分で採点すれば何点くらいかと、点数を付けるのは難しいが、70点ぐらいかと思っている。
 と言うのも、歳出では、特に地方創生の予算ということで少子化対策、子育て支援対策等について、かなり思い切った対策を講じ、その予算化もでき、また大型建設事業等についても、着実に進めていくということで事業費なども盛り込めので、その点については、ある程度、必要な事業費等が計上できていることから満足感はある。
 一方で、大型建設事業等に伴い、市債借入額が増えてきており、また臨時財政対策債等についても、かなり増えてきているような状況で、市債残高が累増してプライマリーバランスも3年連続の赤字にならざるを得なかったという点もある。特にここにきて急に法人税改革の影響が非常に大きく、地方税の減収が起こってきた。地方交付税についても、減収が見込まれており、主たる一般財源である地方税と地方交付税がかなり厳しい状況になってきているので、中長期的な見通しをきちっと立てながら、これまで以上に慎重に財政運営を行っていかなければいけない。とりあえず、28年度はどうにか苦慮しながら財源確保に努めたが、今後の中期的見通しとしては、かなり厳しい状況で考えざるを得ない。その点については、若干点数としてはマイナスになるということで、70点くらいということにさせてもらいたい。
 次に、ポイントだが、まず1点目としては、やはり地方創生関連予算ということで、たかまつ創生総合戦略に掲げる、特に少子化対策、子どもを生み育てやすいまちを創るための対策で、多子減免、第2子第3子の保育料を基本的に無料とする減免も行ったし、3世代同居、近居のための、わずかではあるが、インセンティブとなるような助成も始めることにしたところである。また、母子保健コーディネーターを配置して、出産から妊娠、子育てまで、切れ目のない相談とか支援体制を作りたいと考えている。それで地方創生につなげていきたいと思っている。
 それから2点目は、3月20日から3回目の「瀬戸内国際芸術祭2016」が始まるし、4月29・30日には「G7香川・高松情報通信大臣会合」などもある。こういうイベント等に合わせて、高松を国内外に売り出していく、観光・MICEの振興予算等も付けているので、それを積極的に活用しながら、PRに努めたいと思っている。

【記 者】
 先週の16日に、近隣市町と瀬戸・高松広域連携中枢都市圏協約を締結したが、中心都市としての意気込みと、具体的な連携事業があれば伺いたい。
【市 長】
 瀬戸・高松広域連携中枢都市圏について、これは16日に本市と2市5町の間で、それぞれ協約を締結して、瀬戸・高松広域連携中枢都市圏という新しい形での広域圏の行政展開を図っていくものである。
 これまでと何が違うかということだが、これまでの定住自立圏をもちろんベースにしながら、特に圏域全体の経済成長、あるいは高次都市機能などを中心都市がより受け持ちながら、近隣に良い影響を与えていくことが特に強調されており、そういう関連事業を内容とする協約になっている。
 経済成長の分野では、圏域内における地域資源のブランド化であるとか、販路拡大を通じたブランド農産物の育成支援を行うようにしているし、特に観光振興の面では、国内外からの誘客を促進する事業を共同して行うこととしている。
 また、都市機能の強化という面では、医療機能の強化や公共交通の充実、また大学等との連携による圏域内企業への就職を推進する事業などに共同して取り組むことにしている。
 また、生活機能の面については、今までも行っていたが、特にこれからファシリティマネジメントの一環でもある、それぞれの市・町が持っている公共施設をいかに有効に活用していくのかなどが大事であり、公共施設の共同利用や共同設置に関するような調査・研究等も行っていくこととしている。
 3市5町が、それぞれの強みを生かしながら、弱みをカバーしあって、連携して取り組むことにより、圏域全体が発展し、活性化していくように、まさに地方創生が圏域全体として達せられるような方向でこの事業を進めたいと思っている。

【記 者】
 屋島ドライブウェイの無料化について、実証実験を再開する理由と、再開によってどんなデータを得たいのかを伺いたい。
【市 長】
 ドライブウェイの無料化については、その方向で検討したいと打ち出していたが、新屋島水族館の閉鎖方針があり、実証実験を行おうと思っていたところ、それがずっと頓挫していた状況である。これについては、無料化する方向であるので、関係者の間である程度協議をしていたが、来年度夏頃から無料化の実証実験を進めたい。単純に無料化と言っても、ドライブウェイと駐車場の料金をどうするのか、また夜間の管理などもどうするのか、暴走族の問題も色々言われており、いろいろな意見があるので、やはり一度実証実験を行った上で、駐車場の管理などと合わせて、どのように無料化を行っていったらいいのだろうかという方向性を見定めたいので、28年度に、実証実験についての予算を付けている。
 無料化を行いたいというのは、現在、民間の事業者が、有料道路を630円の料金で行っているわけで、決してそれが高い低いという問題ではなくて、やはり市民が気軽に屋島山上に上がってもらい、楽しんでもらうには、料金がネックとなっている部分もあるので、無料化を考えていきたいと。ただし、駐車場をどのような形でセットするのかというのは、今後、実証実験等を通じて、詰めたいと思っている。

【記 者】
 新屋島水族館が営業を継続する方向性が示されたことについて、市長はどう思っているのか。
【市 長】
 新屋島水族館の再開方針についてだが、基本的には歓迎すべきことと考えているが、今後、リニューアルをしてから存続ということになると、そのリニューアルに当たっての国立公園の規制であるとか、あるいは文化財としての規制であるとか、クリアすべき課題があるので、その辺りは事業者の日プラ株式会社などと十分に相談をしながら、市としてもできるだけの協力をしていけたらと思っている。

【記 者】
 子育て世帯支援事業に、力を入れているということだが、親元に引っ越す場合などに引っ越し代が補助されるということで、期待されることと狙いを伺いたい。
【市 長】
 今回、子育て支援関連施策でいろいろな新しい施策を打ち出しているが、基本的には高松にいる方々が妊娠をして、子どもを産んで育てていくことにおいて、できるだけ孤立しないでいろいろな人に相談をできる体制であるとか、あるいは自分が、ワーク・ライフ・バランスがきちんと取れるような、そういう地域社会づくりやシステムづくりをしていきたい。その中の一環として、やはり親が近くにいたり同居されている方は、子育てに対する負担が軽減されていて、それによって第2子第3子が産まれ、少子化対策にもなっているところもあり、実際、各都道府県の中で出生率が高い県は、3世代同居率が非常に高い。少しでもそういう手助けをしようと、同居や同じ学校区内で近居される方、また、そのために引っ越しをされる方がいれば、それに対して少し市が助成することによって、支援をしていこうという考え方の基に作った制度である。

【記 者】
 屋島ドライブウェイの無料化の実証実験だが、駐車場も含めて無料にしたいという意味合か。
【市 長】
 屋島ドライブウェイを無料化して、駐車場を何らかの形で有料化した上で、実証実験をしてみるという想定をしている。ただし、実証実験の内容については、これから詰めていく。

【記 者】
 関連して、屋島ドライブウェイの話で、先ほどの話でも触れられたと思うが、無料化することで見込まれる屋島の活性化、広い視点から見た効果を、改めて伺いたい。
【市 長】
 屋島についてはご承知のとおり、昭和47年には約250万人の山上へも上がる観光客がいたわけだが、その後、観光客が減っていき、今では50万人を切るような状況である。そうした中で、平成16年には、車を持っていない人が山上へ上がるための屋島ケーブルが廃止になっており、現在、山上へのアクセスは歩いて登るかドライブウェイだけになっている。そのドライブウェイの通行料金について、それがネックになって、なかなか観光客が登れないという話もあるし、毎日歩いて登っている方は相当数いるが、市民の皆さんが日常的に気軽に登っていただくために、今のところドライブウェイしかないので、それを無料化することによって、より気軽に市民の皆さんに親しまれる場にしてもらい、そういう人達が知り合いの人などを連れて来た場合に、屋島にも連れて行ってもらい、素晴らしい眺望等も楽しんでもらえると、そういう利用促進につながればということで検討している。

【記 者】
 屋嶋城について、整備を開始してから10年くらい経って、一般公開になったが、市長としての期待感を伺いたい。
【市 長】
 屋嶋城は、先ほども言ったように、「日本書記」の中に、667年に天智天皇が近畿の高安城(たかやすのき)と対馬の金田城(かなたのき)と、それと讃岐の屋嶋城の3城を作ったと記されている。ただし、それがこれまで屋嶋城があるだろうということは分かっていたが、その証拠がなかったわけで、それが地元の研究者である平岡さんが、たまたまあの場所で石がむき出しになっているのを見つけて、ピーンときたそうで、これは屋嶋城の跡ではないだろうかと発見をされて、本格的に調査を行ったら、城門跡があり、これは日本書記に書いてある屋嶋城の跡に間違いないということで、平成14年に文化庁のお墨付きが出た。これ自体素晴らしい古代の文化財遺跡の発見であり、それを実際に整備することによって、1350年前の屋島の姿の一部が蘇るということで、それは素晴らしいことだと思っている。石を一つ一つ除いて、それをどこにあったのかを推定しながら、組み直して復元をしたので、10年近くかかったわけで、それだけ素晴らしい跡として、この遺跡の保存ができるのではないかと期待をしている。
 まさに我々が日本史で習う、663年の白村江の戦い、これに大和と百済軍が唐・新羅軍に負けて帰ってきて、当然、唐・新羅軍が攻めてくるだろうという前提のもとに、見張りや防御のためのお城を、対馬から始まって、瀬戸内海の各地に作った。その内の主要な城の一つがこの屋嶋城だったということで、そういう意味で、子どもたちが歴史を勉強する上でも、自分たちの故郷にそれだけの歴史として、非常に価値のあるお城が復元をされたという意味でも、非常にインパクトのある事業ではないかと思っており、期待をしている。

【記 者】
 プライマリーバランスで、3年連続の赤字にならざるを得なかったというところもあるのかもしれないが、地方創生を求められる中で、大変厳しい状況にあるのがすごく現れている予算ではないかと思うが、こうした赤字予算は、今後も続くのかどうか、その辺の見通しを伺いたい。
【市 長】
 当初予算等については、プライマリーバランスは3年連続赤字であり、どうしても一般財源の不足が続いており、予算では財政調整基金を取り崩さざるを得ない状況で続いてきている。ただし、最終的に決算となると不用額等も出てくるし、いろいろな財源事情が入れ替わり、最終的な実質収支としては黒字をずっと確保してきていることと、基金残高も少なくとも平成26年度決算までは伸ばしてきているので、今後についてのある程度の備えはできていると思っている。したがって、28年度についても、当初予算では基金を取り崩しているが、できるだけ執行段階で節約等に努めるとともに、効率化を行いながら、少しでも財源が余るような形で執行して、どうにか最終的な実質黒字は確保したいと思っている。
 ただし、先ほども言ったように、特に税制改正で、地方の法人市民税が大きく減らされており、その分が国税に入って、そこから地方交付税化されている。実は、高松市は中核市の中で、法人市民税の税収の中に占める割合が一番高い市で、そういう意味で高松市の場合、この法人市民税の削減が一番大きく効いてきており、先の見通しはかなり厳しくなったと思っている。今後、中期的な財政見通しをきちっと立てた上で、事務事業の見直し等について、これまで以上に真剣に取り組んでいかなければならないのではないかと思っている

【記 者】
 今の歳入の話だが、市税の部分で法人市民税の減収が見込まれると、一般論としては、市税の減収があれば、地方交付税で本来はカバーすべきところというのが一般的な理解だと思うが、地方財政計画では地方交付税の減額も見込まれ、市にとっては、ダブルパンチだと思うが、この状況を市長としてはどのように考えているのか。
【市 長】
 この度の法人税改革についても、ある程度の手当ては、もちろん総論的には出されているが、先ほども言ったように、高松市のように法人市民税のウエイトが高いところについては、それが半分出されて、今度、地方消費税の交付金に代わるといっても、いわゆるウエイトが法人市民税の方が大きいわけなので減収になり、その分は、本来きちっと地方交付税でカバーしてもらうべきものだが、それが総額の中で地方交付税が確保されていないと、いろいろな算定項目の考え方によって、十分にはカバーされていない状況も出てくるということで、やはり地方税財政の確保を、これまで以上に国に強く求めていかなければならない。特に、法人関係税の影響が大きいところについて、もう少しきめ細やかな対策をお願いしたいということは、これから国に強く言っていきたいと思っている。

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