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令和4年8月

更新日:2022年9月1日

「八月に想う」  ひまわり


 8月になりました。子どもたちが、あれもやりたい、これもやりたいと楽しみにしていた夏休みですが、保護者の皆さんが思っているより計画的に宿題が進まず、「もう8月になっちゃったよー!」という会話や、マンガやゲームの時間をめぐり、「いつまでやってるのー!」という親子の会話も聞こえてきそうです。
  
 私自身が小学生の頃は、昭和の時代でしたので、夏休みは自然の中で、近所の友達と一緒に遊びに熱中したものです。木登りをしたり、セミやカブトムシ、ザリガニやフナなどを捕りに行っていました。宿題の中では、なぜか毎日の絵日記が苦手で、夏休み後半に何日もためてしまった日記を片付けるのに、天気がわからなくなり、優しかった祖父が市役所出張所へ調べに行ってくれたほどでした。 

 さて今月は、7月の学校訪問の時のエピソードをお伝えしたいと思います。7月13日に、ある中学校を訪問しました。校門から校舎に入るまでの通路には、ポーチュラカやミニバラ、日日草などの色とりどりの美しい花が植えられ、丁寧に手入れがされている様子に目を奪われました。その後、校内の様子や授業を参観させていただいている折に、ふと校舎に沿って一列に並んだプランターに植えられた、ひまわりの花が、たくさんのつぼみをつけていることに気づきました。
  
 校長先生にお尋ねしますと、校内のある先生が提案された取組で、生徒たちが中心になって、「はるかのひまわり絆プロジェクト」に参加されているということでした。1995年1月17日、震災で大切な人を失った方々にとっては、忘れられない日です。この阪神淡路大震災の年の夏、天国に旅立った小学6年生のはるかちゃんの住んでいた家の場所に一輪の大きなひまわりの花が咲きました。はるかちゃんが可愛がっていた、お隣の家のオウムの餌のひまわりの種から咲いた花で、その後その場所にたくさんのひまわりが咲き、地域の人々がその花の種を集め、「はるかのひまわり」と名付けて、毎年植えているそうです。

 絆プロジェクトは、このひまわりの種を全国で生育し咲かせる過程で、災害や命の尊さを考える機会とするもので「人の尊厳」と「人とのかかわりの大切さ」を知る地域社会を作る目的として、全国に広がっているそうです。この学校のひまわりも、中学生の皆さんが気持ち込めて大切に育てていました。
  
 そう言えば、今年はひまわりに関して、私にとって、もう一つ忘れられない思い出があります。4月に、市内の小さな映画館で「ひまわり」というイタリア映画を観ました。戦禍にあるウクライナ支援のためのチャリティー映画でもあり、第2次世界大戦中のイタリアとソ連が舞台の50年前の作品で、戦争を背景に引き裂かれた悲運の愛を描いたソフィア・ローレンが主演の映画です。映画の中で、戦争のために亡くなった多くの兵士が眠る、ウクライナの地平線まで続く広大な土地に咲く一面のひまわり畑の映像が、頭から離れませんでした。こんなにも明るく美しく咲き誇るひまわりを見ながら、心が締め付けられるような悲しい気持ちになるのは初めてでした。 
 
 ところで、中学校を訪問した1週間後、偶然にも、同じ校区のこども園を訪問しました。子どもたちが遊ぶ園庭の塀に沿って、ここでも、ひまわりの花が咲いていました。園長先生にお尋ねしますと、「中学校から、絆プロジェクトの種をいただきました。」ということでした。ひまわりに寄せる様々な方々の思いと、優しい気持ちの広がりが伝わってきて、なんだか心がほっこりとした温かな気持ちになりました。
  
 我が家の庭の、太陽に向かってたくましく咲いているひまわりを眺めながら、様々な思いがめぐる夏です。
   
   

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