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令和5年1月

更新日:2023年1月1日

「一月に想う」  岐路に立つ 子どもに寄り添う

 
 新しい年が明けました。元旦には初詣に行き、高松市の子どもたち一人ひとりの笑顔が輝く一年でありますように…と祈願をしました。1月は、だれにとっても、「今年は、どんな年になるかな。」と、これからの一年に期待をしたり思いを馳せたりする時期だと思います。
 
 中学校の教員として、3年生を担任することが最も多かった私にとっては、この時期になると思い起こす様々なエピソードがあります。ちょうど1月の今の時期、受験生は、私立高校の入試が始まり、今月下旬には公立高校の受験校も最終決定するのではないかと思います。子どもたちも緊張感が高まる時期ですが、保護者の方々も、特に、初めて子どもさんが受験を迎える方は、落ち着かない気持ちになるのではないかと思います。かえってやる気を削ぐから、言ってはいけないと知りながらも、つい「もう少し気持ちを入れて勉強しなさいよ。」「テスト勉強、もう終わっちゃったの?」などと言う日々ではないでしょうか。

 これは、教職経験わずかの私が、初めて中学校3年生を担任した時の1月の出来事です。進路決定の際の保護者と子どもとの三者面談(懇談会)で、こんな声をよく聞きました。「もう先生、この子、ちっとも勉強しなくて、もっと頑張ってくれればいいのに…。」そんな保護者の方が多い中で、一人のあるお母さんが言った言葉を今でも鮮明に覚えています。「先生、親って無力なんですよ。子どもが一生懸命に受験勉強していても、私には何の手伝いもできないんですよ。私にできるのは、夕食に温かいものを作ることと、お布団をふかふかにしておいて、良い睡眠をとってもらうことくらいです…。」と、しみじみ語られるお母さんを、担任として、純粋に「すごいな!」と思うと同時に、この言葉を聞いた子どもはお母さんの思いをどう感じたのかなと想像しました。

 それ以来、3年生の担任として、1月のこの時期には、学級の子どもたちに、こんな話をするようになりました。『どこの高校を受験するかは、今まで私も何回も相談に乗ってきたけど、家族の意見も聞いたうえで、最後決めるのは自分ですよ! 自分で真剣に悩んで決めて、自分の力で頑張って勉強して、その結果を受け止める。合格、不合格の結果じゃなくて、納得できる毎日を送るのが一番大切だと私は思います!今月末の懇談会では、私が受験校をたずねるから、必ず自分の口で「はい、私は〇〇高校を受けます!」と自分自身の進路希望をはっきりと言いなさい。それが、大人に近づくということだと思うよ…。』

 
 こんなかっこ良さそうなことを言いながら、入試が終わるまで、「○○君は、ほんとに大丈夫なのかなぁ?」と、クラスのいろいろな子のことが心配で、アドバイスをしたり、夜中に夢に出てきたりしながら、実は最も心穏やかでなかったのは、何を隠そう担任の私だったという面白い事実もあります。

 さて、小学校6年生の皆さんは今の時期、間もなく始まる中学校生活に向けて、「勉強は難しくなるのかなぁ。」「部活動は何に入ろうかなぁ。」「先生は厳しいのかなぁ。」など、期待と不安が入り混じっていると思いますが、残りの小学校生活を一日一日大切にしてほしいと思います。そのことが、きっと充実した中学校生活にもつながるはずです。そして、保護者の皆さんには、ご自身の中学校時代の楽しかった思い出やエピソードを、ぜひ子どもさんに話していただけたらと思います。
  
    今、人生の岐路に立っている皆さん全員に、エールを送ります。

  

 

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