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高松さんぽ(令和4年度)

更新日:2022年5月31日

コロナ禍の中の瀬戸内国際芸術祭(6月号掲載分)

 去る4月14日から5月18日までの35日間、5回目となる瀬戸内国際芸術祭2022(私は実行委員会副会長)の春会期が開催されました。前回、2019年の開催では約118万人の方が来場して、大変な賑わいを見せた今や日本を代表する芸術の祭典とも言えるイベントです。当時、インバウンド需要の盛り上がりもあり、来場者の24%を外国人が占めていたと言うから驚きです。また、芸術祭のボランティアスタッフである「こえび隊」の作品受付業務に従事した4000人余のうち、約36%が外国人だったという記録が残っています。国際芸術祭の名に恥じない、文字通り国際色豊かな質の高いイベントとして完全に定着するかに見えました。2019年暮れには、世界的な旅行サイトであるブッキングドットコムで2020年に訪れるべき目的地として、高松市が日本で唯一世界の十選に選ばれる栄誉も得たところです。
 しかし、そこに新型コロナウイルス感染症のパンデミック(大流行)が襲ってきました。水際対策として、海外との人の行き来は中断を余儀なくされ、インバウンドの観光客はほぼゼロとなりました。はやく収束に向かうことを祈るばかりですが、発生から2年半近くが経っても未だ明確な見通しはたっていません。
 コロナ禍の中では、外国からの来場者が期待できないのは言うまでもなく、国内の来場者も移動や人数、密度に制約がかかります。そのため、今回の瀬戸芸は、比較的静かなスタートとなりました。
 とにかく大切なのは、感染対策を徹底して安全を確保し、瀬戸内の海や島の風情を味わい、安心して芸術祭を楽しんでいただけることです。主な会場が離島だけに、感染者が出たときに拡大をいかに確実に食い止めるかも重要になってきます。島ごとやケース別の対応をきめ細かく示した「感染症対策の指針」に基づき、島に渡る前後の検温、体調確認の徹底、島での住民との距離の取り方など、必要な措置を適切に講じてまいります。そして、ウィズコロナの時代の文化イベントの在り方として、一つのモデルとなれるよう高松市としても努めてまいります。

無一物(5月号掲載分)

 真新しい校舎棟が完成した高松第一高等学校の正面玄関を入ったところに額に入れられた書の作品が飾られています。この3月に93歳で亡くなられた、香川県の書道界を牽引されてきた書家の小森秀雲先生の作品です。「無一物」という禅語が荒々しくも味わいのある筆遣いで書かれています。「無一物」とは、仏教用語で、「煩悩妄想の起きようもない心境」、さらには、「万法(あらゆるもの)に広がる世界であり限りがないもの」という意味です。そのため、「人は何も持たずに生まれてくるが、誰もが無尽蔵の可能性を秘めている」と解釈できる言葉です。私は、この言葉を、3月3日に行われた高松第一高等学校の卒業式で紹介させていただきました。「皆さんの前途にさまざまな困難が待ち受けているとしても、どうか、この「無一物」に託された意味を思い出し、一歩一歩、力強く乗り越え、たゆみない前進を続けてください。」と卒業生の皆さんへのはなむけの言葉としたのです。
 「無一物」という言葉から連想される人物と言えば、江戸時代末期の禅僧で詩人、歌人、書家でもあった良寛和尚でしょう。子どもと無邪気にをついて遊ぶ姿が本に出てくるあの良寛さんです。良寛和尚は、物だけでなく、地位も名誉も、そもそも自分自身をも自分の持ち物にはしなかった、と評されています。独特の味わいを持った書の作品にもその思想が滲み出ているように思います。筆致は鋭く、素朴としか言いようのない外連味(ハッタリ、ごまかし)の無い書です。
 小森先生の書風は良寛さんのものとは違いますが、先生の佇まいは禅僧然としていて、両者相通じるものがありました。書の稽古では、いつもどこか良いところを見つけて褒めてくれ、朱で花丸をつけてくれる優しい先生でした。それだけで私は子どものように嬉しくなり、また、頑張ろうという気になったものです。
 良寛さんと同様、無一物を体現し、おそらく筆と墨以外は何も持たれないであの世に旅立たれた小森秀雲先生。雲の上であぐらをかきながら、「これ、ええなあ」とまた褒めてください。

シビックプライド(4月号掲載分)

 年度の変わり目となる3月、4月は、出会いと別れが交錯する季節です。進学や就職、転勤などにより、新しい環境での生活が始まる方も多いと思います。
 もう44年も前になりますが、私自身、大学進学の年の3月から4月にかけて、受験と合格発表、そして入学と、何度か香川と東京を往復しました。そのたびに故郷と大都会との違いに戸惑いながら、期待と不安、喜びと哀しみなど、相反する様々な感情が交錯していたように思います。特に、今でも思い出すのは、高松港から連絡船で四国を離れるときの淋しさと気分の高揚が複雑に入り混じった感情です。瀬戸大橋開通のちょうど10年前でした。このときの感情が、私の「郷土愛」というものの源泉に近いものであるように思います。もちろん、連絡船のデッキで争うようにして並んで食べたうどんの味も含めての感情です。
 「郷土愛」に似た概念を持つ「シビックプライド」という言葉があります。都市に対する市民の誇り、という意味で使われることが多い言葉ですが、単に地域に対する愛着を示すだけではなく、権利と義務を持って活動する主体としての市民性という意味も含まれているようです。
 2月中旬、このシビックプライドの醸成に関して、教育フォーラムが開催されました。テーマは「高松で育ち、高松で学び、郷土への愛着と誇りを醸成するために」というものです。高松市出身で高専を卒業後に渡米し、教育関連事業を幅広く展開されている「ライトハウス」代表の込山洋一さんの特別公演とメンバーを加えてのパネルディスカッションがあり、シビックプライドに関して、様々な観点から掘りさげた鋭い指摘がなされました。特に、「人の香川、人の高松」と呼べるような地域とすること、そのためには「多様性と寛容さ」が大事であり、「利他の心を持つ人の集合体」にしていくことが肝要、との込山さんのご意見は、まさに我が意を得たりでした。
 「寛容でない場所は決して発展しえない」(「クリエイティブ都市論」リチャード・フロリダ)し、シビックプライドも育たない、ということでしょう。市民一人一人が「夢と誇り」を持つことができ、それを大切にする都市でありたいと思います。

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