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令和元年6月

更新日:2018年3月1日

教育長ひと言

教育長が、教育に関する想いを「この月に想う」と題して綴ったコラムです。

「六月に想う」社会を豊かに幸せにしてくれる子どもたちを守る

 今月は、別の話題を用意していたのですが、どうしても触れずにはいられないことがありましたので、5月の出来事について書きます。
 5月5日は「こどもの日」でした。昭和23年に制定された「国民の祝日に関する法律」で、子どもの人格を重んじ、子どもの幸福を図るとともに、母に感謝する祝日となりました。
 子どもたちが私たちに見せる様々な仕草や様子は、大人を和ませ、心を豊かにしてくれます。5月の連休明けのある日、市役所の1階でエレベーターを待っていると、3歳ぐらいの男の子がお母さんとやってきました。扉が開くと、大勢の人が乗っていたものですから驚いたように「わぁ、いっぱい。」と声を上げました。その素直な可愛い声に、すでに乗っていた皆さんは、急いで壁に張り付くようにしてスペースを作りました。エレベーターに何とか乗れたその子は、お母さんの手をしっかりと握り、取り囲んだ大人たちを、目を丸くして空を見上げるようにきょろきょろ見ていました。そんなその子の様子に、乗り合わせた皆さんは、誰もにこにこ顔です。そして、6階で、お母さんに背中を押されながら降りると、くるりと振り向き、手を振ってくれたのです。乗っていた7、8人の皆さんは、それに応えて躊躇なく手を振りました。もちろん私もその一人です。それも皆さん、男の子が自分に手を振ってくれたのだと言わんばかりのえびす顔でした。たった、それだけのことですが、何か、幸せな、温かい気持ちになった数分間の出来事でした。
 5月の週末には、多くの学校で運動会がありました。熱中症が心配されるほどの暑さの中でしたが、子どもたちの懸命な演技に、走る姿に、感動しました。低学年の子どもの可愛いダンスや、転んでも立ち上がり、歯を食いしばって走る姿に、思わず手を叩いて声援しました。また高学年の子どもたちの体操服や体についた土を拭おうともせずに演技に集中する態度に、涙がこぼれそうになりました。何か、子どもたちに不思議な力をもらったような感覚でした。
 「こどもの日」があるこのような5月に、大変、無念な出来事がありました。連休中にも、子どもが犠牲になる事故や火災があり、胸を痛めていたのですが、8日には、大津市で漫然と運転をしていた自動車同士の交通事故に巻き込まれ、あのエレベーターの中で出会った男の子と同じぐらいの幼い2つの命が失われました。
 そして、28日には、川崎市でスクールバスを待つ児童らを、刃物を持った男が襲い、小学6年生と送りに来ていた保護者が亡くなるという悲報に胸がつぶれる思いがしています。
 子どもを育む社会がどれほど豊かで幸せな空間であり、時間であるかをすべての人たちに理解してもらいたいと願います。私たち大人の力で、私たちの心に豊かさや優しさ、さらには、元気や勇気さえももたらしてくれる未来ある子どもたちが、安全に、安心して、のびのびと生きていける環境に、そして、みんなが息苦しくなく、だれもが笑顔で過ごせる社会にしなければ、子どもたちに申し訳ありません。あの幼い男の子の手を振る姿がいとしい。

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