平成30年5月
更新日:2018年3月1日
教育長ひと言
教育長が、教育に関する想いを「この月に想う」と題して綴ったコラムです。
「五月に想う」国民の祝日「こどもの日」を迎えるたびに思うこと
新緑に包まれた植田小学校で学びあう子どもたち
新しい出会いがある4月は、子どもたちなりに緊張し、気遣いもし、月の終わり頃にもなると、心身ともに疲れてきているのではないかと思います。また、徐々に緊張から解き放されていく子どもたちは、学校での新しい生活に慣れ、良い面もそうでない面も、少しずつ本来の姿を現してきます。
そのようなことから、この時期の園や学校では、給食の残量が増えていないか、保健室に行く子どもたちの様子はどうであるのか、欠席や遅刻、早退の状況は、などと体調面での気配りとともに、日常の子どもたちの様子にも、より一層の注意を払い、時機を逃さず適切な指導をしていく必要があります。
そうした中、暦はうまくできており、4月の末からゴールデンウィークと呼ばれる大型連休があります。家族とともに自然に触れるなどして過ごすことによって、子どもたちはエネルギーを補給し、ギアを入れ直し、充実した学びが行われる新緑の5月を、また元気に晴れやかに過ごすことができるのです。
祝日には、それぞれに名称があり、意味があることはご存じだと思います。祝日の意味を意識した休日にするためには、それを正確に知る必要があります。祝日は、「国民の祝日に関する法律」によって規定されており、第一条に「自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを国民の祝日と名づける。」とあります。
そして、ゴールデンウィークにある祝日については次のように記されています。まず、4月29日の「昭和の日」は、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」となっています。昭和天皇の誕生日でありましたが、その後、「みどりの日」になり、現在の「昭和の日」となりました。5月3日は「憲法記念日」で、「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」とあります。5月4日は「みどりの日」で「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」、5月5日は、「こどもの日」で「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」となっています。いかがでしょうか、各々の祝日に定義付けられたような思いをもって、過ごすことができましたでしょうか。
私は、この中の、ある祝日の定義を知って、驚きました。5月5日の「こどもの日」は、何と、母に感謝する日でもあることが、法律にはっきりと書かれているのです。急いで、他の祝日も調べてみたのですが、父に感謝する日は…、見当たりませんでした。そのことをとやかく言うつもりはありませんが、改めて、母という存在には叶わないと悟りました。それとともに、どのようなことでも、それまでの自分の知識が、全てだとは思わずに、常に正確に知るように努め、用いることが大切であることを、そして何より、いつまでも、子どもが慈しまれる存在であり、母に素直に「ありがとう」と言える世界であって欲しいと「こどもの日」を迎えるたびに思います。
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