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平成31年1月

更新日:2018年3月1日

教育長ひと言

教育長が、教育に関する想いを「この月に想う」と題して綴ったコラムです。

「一月に想う」みんなで食卓を囲むことが何よりの「ごちそう」

 新年おめでとうございます。自然災害の多かった昨年を省みるような、晴天の穏やかな年明けとなりました。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、みなさんは、お正月をどのように迎えられましたでしょうか。離れて生活をしている家族が高松に帰って来たり、逆に、みなさんが故郷へ帰省をしたりして、久しぶりに家族全員が集い、賑やかに過ごされた方も多くいらっしゃるのではないかと思います。そして、家族のみなさんで、心のこもった御馳走が並ぶ食卓を囲んで、笑顔で、美味しく、一緒に食事のひとときを楽しまれたのではないでしょうか。
 「食べる」という行為は、生きていく上での必須条件です。その必須という意味は、もちろん成長や活動等に必要な栄養を補給するためということですが、それだけではありません。家族や友達など親しい人たちと食卓を囲んで、和やかに食事をすることで得られる心の安定も、生きていく上での大切な条件に入っているのではないでしょうか。
 そうは言いながら私は、普段は帰るのが遅いために、すでに家族は食事を済ましていることが多くあります。でも、嬉しいことに、妻は私の食事の準備を終えると、お茶とお気に入りのお菓子を持って私の前に座ってくれます。ところが、早食いの癖のある私は、妻が座った時には、すでに半分ほど食べてしまっていることもあり、よく不満を言われるのですが、たった二人の食卓でも、一人で食べるより何倍も美味しく食べられます。人は「美味しい」と思うことで、それが信号になり脳から胃に伝わり、胃酸や消化酵素が分泌されて、栄養を吸収する体の体制が整うと言われています。また、わが家では、家族が揃う休日の料理は、みんなの分が一つの皿に盛って出されることが多くあります。食べ盛りの孫との獲得競争には負けるばかりですが、家族で分かち合いながら食べるのも何か楽しいものです。しかし、昨今は、「孤食」という言葉に象徴されるように、家族みんなで食事をする機会が少なくなってきています。かつて全国学力・学習状況調査の児童生徒質問紙調査に「家の人と普段(月~金)、夕食を一緒に食べていますか」という質問がありました。平成24年度の調査結果ですが、「している」、つまり、「家族一緒に夕食を食べている」と答えた本県の子どもは、小学校72.5%、中学校58.4%でした。家族の生活の在り様の変化が、こうした結果の要因だろうと思いますが、本来の食事の意味が薄れてきている結果だとも考えられます。また、「孤食」は、自分の好きな決まったものしか食べない「固食」となり、栄養の偏りの原因になるとも言われています。
 家族という社会集団が成立した背景は、食事を共にするという起源があったと聞きます。また、「食」という漢字の成り立ちは、「穀物の芳しい匂いの下に人が集まる」という説もあるようです。お正月だけでなく、日々の食事においても、子どもたちと一緒に食べることは、食事を中心に家族の絆がさらに深まることになるとともに、それが子どもにとって、どんな料理よりも美味しい「ごちそう」になるのではないでしょうか。

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