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一角印籠 玉楮象谷作 1具 附 木製箱 1箱 天保十年己亥仲秋玉楮正直謹製墨書

更新日:2026年4月20日

(香川県立ミュージアム所蔵)

工芸品

指定区分  県指定有形文化財
指定年月日 令和8年3月31日
所在地   香川県立ミュージアム(高松市玉藻町5-5)
解説
 玉楮象谷(1806-1869)は、江戸時代後期に高松藩主の御用を務めるなど活躍した漆工。中国・東南アジアの漆工品から、彫りの技術を活かした独自の漆芸技法を編み出した。彫漆・蒟醤・存清のこれらの技法は現在にも伝わり、讃岐漆芸の祖と称される。
 本作は、挾家に無数の生物等が彫られ、精巧に彫り込まれた虫類は胴や足の節から触覚や羽に至るまで、数ミリメートルの大きさで表現されている。挾家に合計1,086の生物等を彫ったことが、共箱や象谷自筆の手記「御用留」(高松市指定有形文化財)に記され、この記載はある程度実数が反映されているものと考えられる。本作は漆芸ではなく、動物の牙を彫る牙彫によるものであるが、象谷の彫りの技術が遺憾なく発揮された作品と言える。また、重を挾家に収納する構造やイッカクの牙・烏犀角の素材は、印籠の形態・品質としても珍しい。

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