防火管理業務
更新日:2022年3月16日
防火管理について
防火管理者・統括防火管理・消防計画とは
防火管理者とは
防火管理者は、消防法で定められている資格を必要とし、「自らの生命、身体、財産は、自らの手で守る。」との基本的な考えから、一定の業態をした建物の安全を守る重要な役割です。
防火管理者は、消防計画を作成し、消防用設備の点検・整備や、消防訓練の実施、火気使用の監督等を行うとともに、必要に応じて管理権原者の指示を求め、誠実にその職務を遂行しなければなりません。
一定基準以上の建物の管理権原者(所有者、管理者、賃借人など)は、管理・監督的な地位にある者の中から、防火管理者を選任し、消防署長に届け出なければなりません。防火管理者を選任しなければならない建物は、建物の規模、使用状況により「甲種防火対象物」と「乙種防火対象物」に分けられます。
防火管理者となるには、いろいろ要件がありますが、一般的には「防火管理者取得講習」を受講して、資格を取得することとなります。講習は2日間講習の「甲種防火管理講習」と1日講習の「乙種防火管理講習」があります。「甲種防火対象物」の防火管理者になるには、「甲種防火管理講習」、「乙種防火対象物」の防火管理者になるには「甲種又は乙種防火管理講習」を受講しなければなりません。
また、収容人員が300人以上となる建物の防火管理者は、使用用途によって一定期間ごとの再講習の受講が必要な場合があります。
防火管理者を選任しなければならない建物
建物用途 | 建物全体の 収容人員 |
延べ面積 | 建物種別 | 必要資格 |
---|---|---|---|---|
老人ホームなど、災害時の避難が困難な人を入所 させる施設(老人福祉施設等) 又は、老人福祉施設等を含む複合用途 |
10人以上 | 問わず | 甲種防火対象物 | 甲種防火管理講習 |
飲食店・旅館・ホテル・物品販売店舗・病院など 不特定多数の人が出入りする用途(特定用途) 又は、特定用途を含む複合用途 |
30人以上 | 300平方メートル以上 | 甲種防火対象物 | 甲種防火管理講習 |
300平方メートル未満 | 乙種防火対象物 | 甲種又は乙種防火管理講習 | ||
工場・事務所・共同住宅など 主に決まった人しか出入りしない用途(非特定用途) 又は、特定用途を含まない複合用途 |
50人以上 | 500平方メートル以上 | 甲種防火対象物 | 甲種防火管理講習 |
500平方メートル未満 | 乙種防火対象物 | 甲種又は乙種防火管理講習 |
※複合用途……建物が2以上の異なる用途に使用されているもの
管理権原者が複数の場合
防火管理者を選任しなければならない建物に、複数のテナントが入っている場合など、管理権原者が複数の場合、その管理権原者(テナント)ごとに防火管理者を選任しなければなりません。その場合の必要資格は以下のとおりです。
管理部分の用途 | 管理部分の 収容人員 |
必要資格 |
---|---|---|
老人ホームなど、災害時の避難が困難な人を入所 させる施設(老人福祉施設等) 又は、老人福祉施設等を含む複合用途 |
10人以上 | 甲種防火管理講習 |
10人未満 | 甲種又は乙種防火管理講習 | |
飲食店・旅館・ホテル・物品販売店舗・病院など 不特定多数の人が出入りする用途(特定用途) |
30人以上 | 甲種防火管理講習 |
30人未満 | 甲種又は乙種防火管理講習 | |
工場・事務所・共同住宅など 主に決まった人しか出入りしない用途(非特定用途) |
50人以上 | 甲種防火管理講習 |
50人未満 | 甲種又は乙種防火管理講習 |
管理部分の用途 | 管理部分の 収容人員 |
必要資格 |
---|---|---|
特定用途及び非特定用途 | 問わず | 甲種又は乙種防火管理講習 |
また、上記に加えて、以下に該当する建物は統括防火管理者の選任が必要です。
建物用途 | 建物内の 管理権原 |
建物全体の 収容人員 |
建物の階数 (地下を除く) |
---|---|---|---|
老人ホームなど、災害時の避難が困難な人を入所 させる施設(老人福祉施設等) 又は、老人福祉施設等を含む複合用途 |
複数 | 10人以上 | 3階建て以上 |
飲食店・旅館・ホテル・物品販売店舗・病院など 不特定多数の人が出入りする用途(特定用途) 又は、特定用途を含む複合用途 |
複数 |
30人以上 | 3階建て以上 |
特定用途を含まない複合用途 | 複数 |
50人以上 | 5階建て以上 |
高さ31メートルを超える高層建築物 | 複数 |
全部 |
※複合用途……建物が2以上の異なる用途に使用されているもの
統括防火管理者とは
建物の管理権原が複数に分かれている場合、消防訓練の実施や災害発生時の役割分担など、防火管理上必要な業務が一体的になされる必要があります。
そのため、管理権原の枠を飛び越え、建物全体の防火管理を行う「統括防火管理者」の選任が必要になります。
また、統括防火管理者は、建物全体を一体的に火災から守るための計画(「全体についての消防計画」)を定めなければなりません。
対象となるのは上記統括防火管理者の必要な建物です。
その内容としては、
- それぞれの権原の範囲について
- 防火管理業務を第三者に委託している場合は、その範囲について
- 全体についての訓練について
- 廊下や階段などの避難施設の維持管理・案内について
- 災害が発生した場合における消火活動・通報連絡・避難誘導について
- 火災の際の消防隊に対する情報提供について
- その他必要な事項について
など、防火管理業務を一体的におこなうためのものです。
防火管理者の共同選任
建物の管理権原者が複数の場合、管理権原者ごとに防火管理者を選任しなければなりません。
しかし、管理権原者ごとの防火管理者の選任が困難で、以下の条件すべてに該当する場合は、他の事業所の防火管理者を共同選任することができます。
- 公開時間、営業時間がおおむね同一であること。
- 自力避難が困難な者を収容していないこと。
- 選任する防火管理者は「甲種防火管理者取得講習」を修了していること。
- 共同選任、解任の際は、防火管理者の所属する事業所の同意書を提出すること。
消防計画とは
防火管理者は、建物の規模や使用状況に応じて、火災予防への取り組みや災害発生時の対応などについて定めた「消防計画」を作成し、消防署長に届け出なければなりません。
その内容は、
- 自衛消防組織について
- 消防用設備の点検、整備について
- 消防訓練、防火教育について
- 災害発生時の役割について
など、防火管理について必要な事項です。
また、特定の地域にある事業所における消防計画には、津波に対する対策を盛り込む必要があります。
対象事業所
- 消防計画を作成する必要がある事業所(共同住宅、倉庫、勤務者が、1,000人未満の工場等は除きます)
- 予防規程を定める必要のある危険物の製造所・貯蔵所・取扱所
南海トラフ地震の津波に対する消防計画・予防規程に定める事項
- 防災体制の確立
- 情報の収集・伝達
- 避難
- 訓練
- 教育及び広報
届出様式
- 消防計画作成(変更)届出書(2番)に南海トラフ地震の消防計画を添付して2部提出
- 予防規程変更認可申請書(7番)に南海トラフ地震の予防規程を添付して2部提出
提出先・提出期限
平成26年9月29日(月曜日)までに管轄の消防署に提出してください。
おしらせ
上記の消防計画を作成する義務がない事業所であっても、「南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法」という法律により、香川県に届出をする必要がある場合があります。
この件についての詳細は、香川県危機管理課(外部サイト)(電話:087-832-3111)までお問合せください。
防火管理講習案内
【講習についての問合せ先】
一般社団法人 香川県消防設備協会
〒760-0018 高松市天神前5番30号(高松市上下水道工事業協同組合ビル3階)
電話:087-833-4797
FAX:087-833-4770
一般財団法人 日本防火協会主催の講習については、申込書を下記ホームページでダウンロードできます。一般財団法人 日本防火協会ホームページ(外部サイト)
一般社団法人 香川県消防設備協会ホームページ(外部サイト)
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お問い合わせ
このページは予防課が担当しています。
〒760-8571 高松市番町一丁目8番15号防災合同庁舎5階
電話:087-861-1504 ファクス:087-861-1503
(調査係)
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