第3回「たかまつ子ども食堂ネットワーク」

　今回、「たかまつ子ども食堂ネットワーク」の皆様方と、令和4年度第3回「市長まちかどトーク」を開催しました。
　「たかまつ子ども食堂ネットワーク」は、子ども食堂等の活動に取り組む団体等と、地域の企業、関係機関等との連携を深めるとともに、子ども食堂等の活動の質の向上と拡充を図ることを目的に、昨年設立されました。これまで、それぞれの子ども食堂におきまして、子どもを始め地域の誰もが安心して過ごすことのできる居場所として、温かい食事や様々な体験・交流を通じて、子ども達に「人としての豊かさ」を提供されております。今回は、たかまつ子ども食堂ネットワーク会員の皆様と、「子ども食堂に対する補助金制度」、「子ども食堂の今後及び支援の方向性」などについて、意見交換が行われました。

　高松市では、平成30年度から「高松市子ども食堂開設運営事業補助金制度」が始まっている。補助金を利用している子ども食堂からは、3年間限定の制度のため、その後の活動資金に不安を抱いている、また、提供する食数にかかわらず補助金が定額であるため、経費を考えると希望があっても食数を増やすことができないなどといった声を聞く。金銭的な支援がありがたいが、コメや野菜など、様々な方面で支援していただきたい。

　子ども食堂を設置・運営するには、資金繰りが大変であると思う。本市では、子ども食堂に対する運営補助金を、平成30年度から開設しているが、運営する上での実態等を見ながら、補助制度についても使いやすいものにしなければならないと考えている。
　3年間の有限の制度であることに対していただいた多くの御意見に対しては、安定した運営ができるよう、中長期的な視点で補助金制度の在り方を考えてまいりたい。
　子ども食堂設立当初は、子どもの孤食解消が大きな目的であったが、学習支援や相談支援など、徐々に役割が多様化している。子どもたちの居場所として、目的と役割に沿った運営ができるよう、支援していきたい。

・子ども食堂を運営しているそれぞれの団体によって持ち味や対象者が違い、カバーしている部分も異なっているため、せっかくの補助制度であるが利用できない場合もある。
・孤食は子どもだけのことではなく、晩婚化や深夜までの勤務による孤食、高齢者の孤食など対象者は多岐にわたっており、今後は、子ども食堂を年齢や国籍関係なく誰でも来ることのできる居場所として活用したいと思う団体もある。
・学校卒業後の若者層に対する居場所が少ないことを痛感している。社会人として働いているが、友人や家族がおらず、困りごとなどを相談する人もいないといった人も多い。
・利用者が増え、年齢層や生活環境等、利用者を取り巻く状況も様々である分、抱える課題もDVや病気など多岐にわたり、聞く側の負担も大きくなっている。支援する側の人材確保や負担軽減に対する支援があればいい。　

　外国人を含め、様々な問題を抱えている人の全体像を把握することはできないため、福祉制度を利用したり、行政と関わったりしていないケースにおいては、問題が発生した際に状況を把握せざるを得ないのが現状である。
　子ども食堂では、公助に結び付くまでのところを共助としてサポートしていただいているが、他方、地域コミュニティ協議会で解決しようという動きもあり、様々な活動団体と地域コミュニティ協議会が広くつながっていくことが必要ではないかと強く感じた。孤独・孤立が社会的に大きい問題となっている中、地域コミュニティ協議会も含めて共助が充実できたらいいと思う。
　　今回、子ども食堂の取組に助けられている方が大勢いる状況がよくわかったので、今後は、誰もが気軽に利用できる居場所のような取組に対する支援を考えてまいりたい。
　　なお、深刻な事例の対応について、本市ではまるごと福祉相談員を配置しているので、ぜひご相談いただき、行政の支援につなげていただきたい。