消防士の1日

消防署は365日24時間、市民からの119番通報に対応しており、高松市消防局では24時間の交替制勤務で働いています。
ここでは、消防士の「1日の流れ」についてお伝えします。

消防士の1日は、前日勤務していた隊員から前日の申し送り事項の引き継ぎを受けて署内の車庫前に整列して勤務を交替します。

車両と資機材の点検を行います。
常に万全な状態で現場に出場できるように点検し、異常があればすぐに修繕します。

連絡事項やその日の予定について、全員で確認・共有します。

事務処理などのデスクワークも消防士にとっては重要な業務のひとつです。
災害出動時の報告書や他部署からの調査依頼や、あまりイメージにないかもしれませんが多くの事務作業があります。

119番通報があり、指令課から東消防署救急係に指令がかかります。
指令がかかれば、当然ながら、どんな業務よりも優先して迅速に出場します。
24時間常に出場できるように身体も心も準備しています。
救急出場の数は多く、東消防署では一日平均で5～6回あります。多い時では10回以上出場する日もあります。

お昼ご飯です。
うどん県なので毎日うどんを食べて昼からの業務に備えます。

昼からは訓練を実施します。
資機材の取り扱い訓練や現場出場を想定した想定訓練など災害現場で迅速確実に活動できるように真剣に行います。

管轄内の消火栓や防火水槽を点検する「水利点検」や、外部の施設・組織に出向し「訓練指導」に行くこともあります。
署から外出する際も出場指令がかかれば迅速に出場しなくてはいけませんので、常に車隊（3～4人）で行動します。

予防係とともに新しくできた建物や既存の建物の消防用設備の検査に向かいます。
消防用設備とは消火器、誘導灯や屋内消火栓などあります。
これらの設備を定期的に点検がされているか、適切な状態で維持されているかなどを検査します。

完成検査という新たに設置された消防用設備の検査に行くこともあります。

夕食の時間です。
弁当をとってみんなで食べる日もあれば、消防署にあるキッチンにて隊員みんなで料理する日もあります。一番人気はカレーです！

救急支援指令です。指令がかかれば、食事をしていても急いで出場します。

救急支援出場とは救急隊だけでは現場対応が困難と予想される場合に防災係の車両も一台同時に出場することです。現場活動する人員を増やして協力し現場対応します。

食事の後も訓練や勉強、体力練成等を行います。
それぞれ自分の苦手なことやできることを増やすために精進しています。
また、身体を動かすだけではなく多くの知識も必要とするため、勉強したり、みんなで情報を共有したりします。
ランニングや筋力トレーニングもします。過酷な災害現場でも、人命救助や炎を消火できるように日々鍛えています。

夜間帯の勤務です。
事務作業やそれぞれで勉強を行います。
仮眠もできますが、災害は24時間いつ発生するかわかりません。全員が仮眠することはなく、交替で常に職員は待機し何か起きても対応できるようにしています。

施設の自動火災報知器が発報しており出場指令です。
火事が発生している可能性があるので、防火衣を着て空気呼吸器を背負って出場です。

翌日朝7時からは庁舎内の掃除や車両の洗車をします。
その後、出勤してきた隊員へ申し送り事項を引継ぎし、勤務を交替して8時30分に業務終了です。

今回紹介したものは隔日交替勤務の防災係、救急係の1日の勤務の流れになります。
月曜日から金曜日までの毎日8時30分から17時15分まで勤務を行う予防係の職員もおり、火災発生前を未然に防ぐために完成検査や予防査察を行っています。