コトバがみえる
企画展
2022年12月20日(火曜日)~2023年2月5日(日曜日)
言葉は音声や文字などで表され、意味を伝達する手段として、時を経て変化し続けてきました。本展では、言葉の視覚化に着目し、所蔵作品の中から版画・書作品を約20点紹介します。
高松次郎(1936-1998)の《THESE THREE WORDS》(1970年)は、高松が1960年代末から1970年代前半にかけて、文字や数字を使い、対象と意味との関係性や不在性を問うた作品の一つです。紙に表された文字以上の意味は排除され、言葉の存在が際立っています。また、ミニマルアート※を代表するアメリカの美術家ドナルド・ジャッド(1928-1994)の版画作品《無題》(1980年)は、それまで芸術として意識しないような無機質な形状(objects)を特徴としています。この作品を通して見えてくるものは、不必要なものが削ぎ落とされた本質に近い言葉のようにも見え、幾本も横に流れる線状の形がダイアローグ(対話)に思えてきます。そして、坂村真民(1909-2006)の書作品《念ずれば花ひらく》(1993年)は、独特の筆致により言葉がダイレクトに胸に迫り、情感が揺さぶられます。
今回展示する版画・書作品のモノクロームの世界から、言葉の豊饒さや表現の多様性を楽しんでいただきたいと思います。
※1960年代から70年代のアメリカを中心として起こった芸術様式。彫刻や絵画の中の形状
を最小限まで削ぎ落とすこと、そして、それを反復あるいは連続させたことが特徴である。
《THESE THREE WORDS》 1970 高松次郎
《念ずれば花ひらく》 1993 坂村真民
《無題》 1980 ドナルド・ジャッド
●展覧会基本情報
会期:
2022年12月20日(火曜日)~2023年2月5日(日曜日)
会場:
高松市塩江美術館 企画展示室
休館日:
月曜日(1月9日(月曜日)は開館、1月10日(火曜日)は休館)
年末年始(12月29日~1月3日)
開館時間:
9時~17時(入室は16時30分まで)
主催:
高松市塩江美術館
観覧料:
【一 般】300円(団体240円) ※常設展観覧料含む
【大学生】150円(団体 120円)
※高校生以下及び65歳以上の方、身体障がい者手帳等所持者は、無料
※高松市キャンパスメンバーズ制度加盟大学等の学生は、入場無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
お問い合わせ先
高松市塩江美術館 電話:087-893-1800
●関連イベント
キュレーターズトーク
内容:
担当学芸員が作品解説を行います。
開催日時:
(1)12月24日(土曜日) 13:30~ 約30分程度
(2)1月21日(土曜日) 13:30~ 約30分程度
場所:
塩江美術館 企画展示室内
対象:
一般
参加費:
展覧会観覧券が必要