市長定例記者会見を収録した動画をYouTubeで配信しています。
日時:令和7年9月30日(火曜日)11時30分~12時11分
場所:防災合同庁舎3階301会議室
1.報告事項
(1)特別展「蒟醤 山下義人展」の開催について
(2)高松漁港内の「SICS桟橋」を活用した実証事業について
(3)高松盆栽デジタルスタンプラリーの開催について「姉妹城・親善都市と交流都市の観光と物産展」の
開催について
2.記者質問
それでは、定例記者会見を始めさせていただきます。報告事項の前に、「マイナ救急実証事業の開始」と「乳児等通園支援事業(こども誰でも通園制度)の実施」についてお話をさせていただきます。
まず、「マイナ救急実証事業」です。先月プレスリリースいたしましたが、本市は、救急現場で救急隊員が傷病者のマイナ保険証を活用しまして、傷病者の医療情報等を閲覧することによって、救急業務の円滑化を図る「マイナ救急」の実証事業を開始いたします。
開始日時は、明日10月1日(水曜日)午前8時30分からでございます。参加する救急隊は、高松市消防局が常時運用しております、全14隊でございます。
「マイナ救急」の流れでございますが、まず、救急隊員が、救急現場に赴いたときに、傷病者のマイナ保険証を使用して、傷病者の医療情報などを把握するということでございます。
その際に、傷病者が、痛みや苦しみで会話が困難な場合でも、マイナ保険証を活用することで、自分の病歴や飲んでいるお薬を救急隊に正確に伝えることが可能となります。
マイナンバーカードにそれら情報が入っていますので、適切に利用し、円滑な搬送先病院の選定や適切な応急処置を実施できるということでございます。また、搬送先病院でも治療の準備があらかじめできるなどの効果が期待されます。
この「マイナ救急」を実施するためには、救急現場において、必要に応じて、救急隊へマイナ保険証を渡していただいて、医療情報を閲覧することになりますので、そのことについて口頭で事前に同意をいただく必要があるというものでございます。
市民の皆様方には、御自身の命を守るためにも、健康保険証をマイナンバーカードに登録していただいて、普段から携帯していただく、いわゆるマイナ保険証として準備していただくほか、マイナンバーカードをお持ちではない方は、是非ともこの機会に取得していただき、健康保険証としての利用登録をお願いいたします。
次に、「乳児等通園支援事業(こども誰でも通園制度)の実施」についてでございます。
本市では、全ての子どもの育ちを応援し、子どもの良質な成育環境を整備するとともに、全ての子育て家庭に対して、多様な働き方やライフスタイルにかかわらない形での支援を強化するため、いわゆる「こども誰でも通園制度」を開始したいと思っております。
現行の幼児教育・保育給付に加えて、利用可能枠の中で、就労要件を問わないで、時間単位で保育施設を利用できるというものでございます。
本制度につきましては、国の基準を踏まえて、本市の認可基準を本年3月議会で条例改正しております。そして、令和8年1月から、まずは公立1か所、私立3か所での実施に向けて準備を進めてまいったところでございます。
令和8年4月からは、本市では、公立3か所、私立12か所で実施したいと思っております。全国の自治体でも、来年4月から本格的に実施される予定となっております。
この事業では、0歳6か月~満3歳未満の未就園児が対象でございまして、令和7年度は、まずは、ひと月に3時間まで利用可能とし、令和8年度以降、順次、利用時間の拡充を図っていくことといたします。
なお、利用に際しましては、事前に利用認定を受けることが必要でございまして、この利用認定申請の受付は、10月15日(水曜日)から開始をいたします。詳しくは、市ホームページを御確認いただければと存じます。
この制度の趣旨は、子どもにとって、家族以外の人と関わる貴重な機会を提供するということで、親子が家庭で取り残されないようにという趣旨でございまして、広く該当者の方に御利用いただきたいと存じます。
それでは、報告事項に移りたいと思います。スライドを御覧ください。
本日は、「特別展『蒟醤 山下義人展』の開催について」「高松漁港内の『SICS桟橋』を活用した実証事業について」「高松盆栽デジタルスタンプラリーの開催について」の3件でございます。
まず、1件目でございますが、高松市美術館におきまして、日本漆芸界を代表する作家の一人であります、本市出身で在住の人間国宝、山下義人氏の初の本格的な回顧展を開催いたします。
山下氏は、「香川県立高松工芸高等学校」や「香川県漆芸研究所」で漆芸技法を習得した後、人間国宝である、磯井正美氏と田口善国氏に師事しまして、「蒟醤」と「蒔絵」の技法を学ばれております。自然界の微妙な姿を詩情豊かに見せる独自の漆の表現を追求し、平成25年には重要無形文化財「蒟醤」保持者、いわゆる人間国宝に認定されております。
また、「香川県漆芸研究所」での技術指導や「金刀比羅宮社殿」の天井画の復元などを通して、後進の育成や伝統文化の継承にも長年にわたり尽力されております。
本展では、代表作の「水の音 蒟醤蒔絵食籠」や「くれない 蒟醤箱」、「青藍 蒟醤箱」など、代表的な作品が全部で約80点、全国から集められて本市で一堂に会し、山下氏の約50年に渡る仕事を一望できる、またとない機会でございます。
会期は、10月11日(土曜日)から11月24日(月曜日)まででございまして、会期中には、インディアンフルート奏者の岡野弘幹氏の「開展記念コンサート」も行われます。また、山下氏と国立工芸館 館長 唐澤昌宏氏による「記念対談」など、関連イベントも多数開催いたします。
また、本展は「瀬戸内国際芸術祭2025」参加展覧会でございます。瀬戸芸秋会期の作品とともに、是非とも美術館に足を運んでいただきまして、巧みな技によって生み出された作品の数々をお楽しみいただきたいと存じます。
2件目は、「高松漁港内のSICS桟橋を活用した実証事業について」でございます。
本市では、昨年2月に、株式会社JTB様と包括連携協定を締結して、中央卸売市場施設のテナント利活用を始め、サンポート高松エリアと瀬戸内諸島との連携による観光交流人口の拡大でありますとか、高松漁港を活用した観光振興及び海業の推進など、各種連携事業を通じて、本市中央卸売市場を中心とする地域活性化に取り組んでいるところでございます。
その第一弾の取組といたしまして、昨年5月、うみまち商店街に飲食店「クセモノズ」が出店されまして、これまで、市場に出回りにくい魚を活用して、メニューの提供でありますとか、小学生とともにレトルト
カレーを開発するなど、地域のにぎわいづくりやサステナブルな意識の醸成に寄与しているところでございます。
このような中で、第二弾の取組といたしまして、JTB様が整備した海と市場をつなぐ新たな拠点「SICS桟橋」が、高松漁港内にオープンしたことを契機といたしまして、この桟橋を拠点として、高松漁港を活用した観光振興及び海業の推進に向けた実証事業を行いたいというものでございます。事業化検証のためのポテンシャル調査を実施するというものでございます。
実証事業の期間は、10月下旬から11月下旬にかけまして、地元の漁業従事者の協力による遊漁船を活用した「海業体験」や、チャーター船を利用した「イベントクルージング」を実施したいと思っております。「あなぶきアリーナ香川」の「プロジェクションマッピング」を観賞するためのクルーズも予定しているところでございまして、様々な実証事業を行ってまいります。
なお、実証事業への参加申込みは、本日から順次受付を開始いたします。参加を御希望の方は、市又はSICSホームページの専用応募フォームからお申し込みいただきたいと存じます。
今後におきましても、これらの実証事業の結果を踏まえながら、地域活性化に向けた取組を継続して実施し、本市中央卸売市場が、水産物棟を核として、様々な人々が集い、にぎわい、楽しめるような魅力ある施設となるよう、取り組んでまいりたいと存じます。
3件目は、「高松盆栽デジタルスタンプラリーの開催について」でございます。
本市の鬼無・国分寺地区は、松盆栽の生産シェアが全国の8割以上を占める、日本一の松盆栽の産地であります。
このような誇るべき盆栽文化・産業を広く発信するため、この度、10月3日(金曜日)に開幕する「瀬戸内国際芸術祭2025」の秋会期に併せ、「高松盆栽デジタルスタンプラリー」を開催いたします。
このイベントでは、国内外から本市にお越しいただいた皆様だけでなく、市民の方々にも「高松盆栽」を楽しんでいただけるように、市内各所に「高松盆栽」を展示して、盆栽鑑賞を楽しみながらデジタルスタンプラリーに参加していただけます。
デジタルスタンプラリーのチェックポイントとなります、盆栽の展示場所でございますけれども、「サン
ポート高松周辺」「玉藻公園」「屋島」などの主要観光施設のほか、宿泊施設や市役所本庁舎など、市内16か所に設置いたします。
参加方法は、スマートフォン等によりまして、チラシやポスターに掲載された二次元コードを読み取っていただき、特設サイトから参加登録を行っていただきます。なお、特別なアプリのダウンロードは不要となっております。
また、スタンプを集めていただいた方には、スタンプの数に応じて、抽選で「高松盆栽」や関連グッズをプレゼントいたします。
是非、多くの皆様に御参加いただき、このイベントを契機として、「高松盆栽」のすばらしさや魅力に直接触れることで、その美しさや奥深さを体感していただきたいと存じます。期間は瀬戸芸の秋会期に併せて11月9日までということになっております。
私からは、以上でございます。
【記者】
「瀬戸内国際芸術祭2025」の秋会期に際しての、市長の所感
また、開幕に伴い秋篠宮妃紀子様・佳子様もお越しになられるなど注目を集める会期になるかと思われるが、期待感や対策・懸念点などについて
【市長】
とても暑い夏でございまして、夏会期は暑さのせいで、若干、観光客の出足が鈍ったのかなと思っておりますが、やっと気温も下がってまいりまして、秋の訪れの雰囲気が出てまいったところでございます。このような良い季節に開催される秋会期ですので、これまで以上に、たくさんの皆様に来ていただいて、その魅力を楽しんでいただければと思っております。
秋会期が始まるとすぐ、10月4日(土曜日)に、「あなぶきアリーナ香川」で平田オリザ氏のシアターオペラ「その星には音がない ―時計仕掛けの宇宙―」が開催されるほか、10月19日(日曜日)には、四国村ミウゼアムの農村歌舞伎舞台におきまして、「瀬戸内仕事歌&~瀬戸内源平合戦絵巻~オペラ「扇の的」ダイ
ジェスト版」が開催されるなど、これら多くのイベントが予定されておりますので、いろんな形で瀬戸芸を楽しんでいただけるのではないかと、大いに期待しているところでございます。
今回、秋篠宮皇嗣妃殿下並びに佳子内親王殿下が、本市にお越しいただくということでございまして、大変光栄なことと存じております。瀬戸内海の豊かな自然や景観と併せて、本市の実情なども御覧いただきたいと存じております。
高松市内で両殿下が御訪問されるのは、島としては大島のみとなりますが、御承知のとおり、元ハンセン病の国立療養所大島青松園がある島でございまして、これまでは隔離された島でございましたが、瀬戸内国際芸術祭の初開催から会場になるということで、一般の人たちが大いに交流をして、ハンセン病に対する正しい理解が広まってきている島でございます。両殿下が大島に行っていただけるということにつきましては、非常に意義深いことであると喜んでいるところでございます。
御訪問が報道されることによって、ハンセン病に関する正しい理解が、これまで以上に広く社会に広まることを期待しております。
ただ、秋会期においては天候も良くなり、過ごしやすくなりますし、秋会期が最後ということで大勢の皆様が押しかけることも予想されております。
オーバーツーリズムといったような事態も想定されないわけではございませんので、そういう大変な混雑の中で事故等が起きないように、是非とも混雑予想カレンダーなども出しておりますので、御確認いただいて、なるべく早い時期にお越しいただくなど、観光客の平準化に取り組んでいただければと思います。そのために、本市としても、実行委員会と協力をしながら、いろいろな呼び掛けを行ってまいりたいと思っております。
【記者】
9月12日、18日と急な豪雨により、高松市中心部の道路が冠水する事態が相次いだ際の市の対応と、今後に向けての対策について
【市長】
今月12日、18日の夕方、浸水害が起こりそうな大雨が降りまして、夕方になって、突如警報が発表されたということでございます。本市といたしまして、警報発表と同時に、直ちに第三次配備による警戒体制とし、水防本部を設置したところでございます。
市内中心部におきまして、急な豪雨により道路の冠水が相次いだということでございます。特にこの中でも、市道と鉄道の交差する、アンダーパスが市内に何か所かございますけれども、集中豪雨により急激に雨水が集まりまして、ポンプで排出しきれず、冠水をして、一部の箇所で通行止めを行わざるを得なかったというところでございますし、車が取り残されたという事例もございました。
アンダーパスには、冠水事故を防止するために、警報装置や水深標示などを設置しておりますが、強い降雨の場合には、アンダーパスでの冠水は避けることが難しいため、道路が冠水している状況では、アンダーパスには不用意に侵入せず、あらかじめ迂回をするなど、危険回避を最優先するよう、注意喚起をしてまいったところでございます。今回も務めましたが、若干トラブルもあったということでございます。
今回の警報につきましては、発表されて2日とも2時間以内に解除となっておりますし、非常に短い間でございましたので、本市といたしまして、水防本部は設置いたしましたが、本部会議は行わないで解散したところでございます。今後も地球温暖化等に伴い、このような豪雨が増えてくるのではないかと思っています。
そういう意味で、支障がないよう防災対策を行っておく必要があるということで、新たな雨水バイパス幹線やポンプ場を整備してきております。特に本市では、平成16年に台風23号により甚大な浸水被害が生じまして、雨水バイパス幹線やポンプ場の整備を、鋭意、進めているところでございます。
「高松市中心市街地浸水対策計画」を策定しており、それに基づきまして、東部地区では、「中部バイパス幹線」や「福岡ポンプ場」の増強整備などを行っておりますし、西部地区では、「西部バイパス幹線」や旧日新小学校跡地に「日新ポンプ場」を整備しております。雨水を適切に大容量で放出するということで、「日新ポンプ場」からの「放流きょ」の工事は完了しております。
引き続き、「日新ポンプ場」の工事進捗を着実に図りながら、バイパス幹線と従来の下水道管きちんと接続して浸水被害の軽減に努め、どんどん進捗を図ってまいりたいと考えております。
【記者】
<高松市消防分団の運用について>
高松市の消防分団員から、個人に振り込まれている報酬を受け取れていないという証言があった
市は聞取りの結果、分団側が報酬を徴収している事実はないと回答しているが、消防分団の報酬の実態について、現状の市長の認識は
【市長】
消防団員への報酬につきましては、古くは分団長にまとめて振り込んで、それを分けるというような状況もございましたが、国からの通知を受けまして、令和4年度から個人支給を徹底しているところでございます。報酬は、個人が指定する口座に、直接市から入金している状況で、今回、あるいは7月にも報道がありましたが、消防団員に支払われた報酬が、強制的に再徴収されているという事実は把握しておりませんし、基本的に報酬は個人の口座に入っているということで、分団の方で通帳管理しているなどの状況があるというのは、市としては把握していません。7月にも確認調査をしましたが、そういう事実はないということで了解しているところでございます。
【記者】
<高松市消防分団の運用について>
団員への報酬の再徴収の事実はないと判断したときの聞取りの方法は
また、聞取りをした相手は、分団におけるどういう地位の方か
【市長】
分団の役員に対して、そういう事実があるかどうか聞取りしておりますし、消防団員の中でもそういう事実があるというようなことを言ってきている人は、今のところ本市では確認しておりません。
【記者】
<高松市消防分団の運用について>
分団側の幹部など、徴収する側への聞取りで、素直に徴収していると答えることは考えにくい。
今後、聞取り相手の見直しや調査方法を見直した上での再調査、実態解明に向けての意向はあるか
【市長】
消防団員の報酬の問題につきましては、新聞報道等で全国的な問題にもなっているところでございますので、本市の場合でも7月の段階で調査をしたところですが、今回の報道を受けまして、再度、確認調査はしてまいりたいと思っておりますし、これまでは幹部に対して聞取り調査や、周知徹底を図っておりましたが、消防団員一人一人につきましても、報酬を受け取れているかどうか、個人に確認してもらうような形をメール等でそれぞれ消防団員に知らせられるように、対応をしてまいりたいと考えております。
【記者】
<高松市消防分団の運用について>
分団員への直接周知もということだが、具体的にどのように再度の確認を行う予定か
【市長】
具体的な調査方法や確認方法は未定ですが、再度、各分団に確認すると同時に、消防団員一人一人に意識を持ってもらって、自分の分団ができているのかどうか意識して、確認してもらうように努めてまいりたいと思います。
【記者】
<高松市消防分団の運用について>
高松市はそれぞれの分団に一括して報酬額を知らせる運用をしていると伺っている。団員個々に報酬額の通知を出す運用に変えるだけでも抑止・啓発効果が一定程度望めると思うが、団員個人に通知を出すような運用変更についての考えは
【市長】
基本的に分団単位でいろいろな活動や事業もやっています。分団の報酬の中から本人の同意を得て、任意の徴収金というものがあるのは確かだと思います。そういう意味で、分団単位でやってきていたというわけですが、それが個々の消防団員にまできちんと伝わっているかどうかの確認はできておりませんので、今回メール等において、個々の消防団員まで正しい報酬の考え方、内容、徴収金の考え方等について、お知らせできるように周知してまいりたいと思います。
【記者】
<高松市消防分団の運用について>
従来の運用から変わるということか。報酬についても個人に知らせるようになるのか
【市長】
報酬は個人の指定口座に入っておりますから、受け取った本人は分かっているはずだと思っております。
【記者】
<高松市消防分団の運用について>
通帳を預かっていたのでは
【市長】
通帳を預かっていたというような話は、こちらには入ってきておりません。
【記者】
<高松市消防分団の運用について>
再度確認をするということだが、具体的な時期や期限
また、再調査の結果公表の予定やスケジュールは
【市長】
確認等については、できるだけ早くやってまいりたいと思っております。不適切な事実等が分かった場合には、是正すべくきちんと対応していきたいと思っております。
【記者】
<高松市街路樹管理計画(案)について>
街路樹管理計画の特徴と、今後どのように役立てていくかの市長の考え
また、計画策定に当たり、市内の全街路樹の7割に問題があるについての考え
【市長】
本市の街路樹につきましては、植栽後、30年以上経過したものが多く、高さが10メートルを超え、信号等が見えにくくなる場合があるということでございますし、根上りということで、歩道を突き破って出てきており、周辺環境に悪影響を及ぼしてきている例があるということでした。今回、今後の街路樹の整備について、必要性の高いものから順番を付けながら計画的にやっていこうということで、「高松市街路樹管理計画(案)」を取りまとめさせていただいて、議会にも説明させていただいて、来年度以降本格的に進めていきたいと思っております。
本市の場合には、古い街路樹が非常に多いということ、維持管理が十分にできていないということ、一方で街路樹を何回も手入れしないために、強剪定という枝をほとんど切ってしまうような剪定の方法もありますが、それは景観上、木をいじめているように見えて良くないという意見もありますので、その街路樹にあった形での剪定のやり方、あるいは必要回数等について、個別具体的にやっていこうということで、今回計画を定めるということにしたところでございます。
そういう意味で、安全性や緊急性、いろいろな観点から判断をしていきながら、計画的に街路樹剪定を、今後、行ってまいりたいと思います。
【記者】
<高松市街路樹管理計画(案)について>
7割に問題があるというのは想定とおりなのか、それよりも多いのか少ないのか
【市長】
7割に問題があるというのも、問題点がどの程度かというところですが、私が歩いていても菊池寛通り辺りについては、歩道に根上がりのところがあって歩きにくい箇所があったり、自転車道との兼ね合いで、安全の問題もあるというところも多くあろうかと思います。歩道と自転車道との関係ですね。
また、木が茂りすぎて信号機が見えないということ、あるいは看板や標識が見えないということで、安全性に影響してくるかと思います。7割がそういう意味で問題があるというのは、非常に多いというところで、できるだけ急ぎながら、もちろん予算等もありますので、まとめてできませんが、計画的に優先順位を付けて、街路樹の適正化を図ってまいりたいと思っております。
【記者】
<高松市街路樹管理計画(案)について>
計画の中で、初めの3年間は応急的期間と位置付けて取り組んでいくということだが、安全性や緊急性を加味して、優先的にやっていくということか
【市長】
応急的対応ということで、2026年から2028年の3年間で予定しておりますが、全数調査をこれから実施し、その結果に基づき、危険性が高いと判断された、古くて損害のあるような、枯損木の撤去、交差点付近における樹木の撤去、枝葉の剪定等による視認性確保など、緊急性を要する安全確保といった対応に優先的に取り組んでまいりたいと存じます。
【公園緑地課】
全数調査は昨年度終わっておりまして、その結果に基づいて計画案を策定したものでございます。その中で、来年度以降、優先度の高いものを実施していこうという考えでございます。
【記者】
<下水道管路の全国特別重点調査について>
先日、国交省が下水道管の緊急対策が必要である区間が、高松市内に85mあるということを発表した。今後のスピード感や、修繕の進め方
また、その他の古い下水道管への対応について
【市長】
本市の下水道管は、早くから整備されておりますので、古いものは昭和初期に整備された合流管が残っています。そういう意味で、今回八潮市で起こったような下水道管の老朽化による陥没事故といったようなことが恐れられるわけで、国の指示の下、調査をやってきたところでございます。
下水道管路の重点調査対象延長は本市では約16.7kmとなっています。八潮市のような類似の構造の箇所等の、いわゆる「優先実施箇所」が約1.9kmでございます。
その中で調査した結果に基づいて、「優先実施箇所」を国が取りまとめ、公表したのが緊急的に整備しなければならない、改善しなければならない事業ですが、これが「緊急度Ⅰ」と判定された合計85m区間の一部で、腐食による鉄筋の露出などが確認されました。ただ、陥没発生の前兆となるような事象が見られる状況ではなかったと聞いております。
「緊急度Ⅰ」につきましては、「原則1年以内に速やかな対策を実施」することとされており、現在、管更生などによる対策を検討しているところでございます。
また、「緊急度Ⅱ」と判定された447mの区間につきましては、「緊急度Ⅰ」に引き続き、対策を実施してまいります。それから残りの調査未了の延長1,132kmにつきましても、今後、調査を進めてまいりたいと存じます。これにつきましても優先度の下に、緊急の必要があるものから随時やっていくことになろうかと思います。
【下水道整備課】
調査未了延長が1,132kmとありましたが、正確には1.132kmでございます。