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2026年度 コレクション展2

コレクション展

〔常設展示室1〕変容する記憶


岡本信治郎《大停電―ジム・ダインの肖像》1972年

 人は時の流れとともに多くの記憶を失っていきます。大切な記憶が薄れていくのは切ないですが、複数の記憶がゆるやかに繋がり重なることで、新しい物語が生まれることもあります。
 藤 浩志による恐竜の姿をした作品《Toys Saurus 1480R17》は、昔誰かが遊んだおもちゃでできています。それらのおもちゃはかつての持ち主の気配を残しながら、新しい生き物として生まれ変わりました。アンディ・ウォーホルはアメリカを中心に多くの人々にとって馴染み深く、また彼自身も幼い頃から口にしていたキャンベル・スープ缶のパッケージを題材にした《キャンベル・スープⅡ》を制作しました。さらに、岡本 信治郎の作品にもアメリカの様々なカルチャーが描かれていますが、そこにはアメリカの影響を受けた昭和初期の日本で育った作者の幼少期の記憶も表れています。また、北山 善夫(よしお)の《記憶をつくろう》は、竹や紙、木などによる独自の立体作品です。南条(なんじょう)(よし)(たか)や井田 照一が題材としたのは、特定の土地で生きてきた人や自然が脈々とつないできた記憶であり、竹村 (けい)も他者の記憶を掬い上げるように作品を生み出しました。
 本展では、これらの7人の作家がそれぞれの視点から記憶にフォーカスした8作品をご紹介します。

 

〔常設展示室2〕磯井正美生誕100年記念 花ひらく、蝶誘う


磯井正美《蒟醤 梅花吸蜜 箱》撮影:高橋 章

 磯井 正美(いそい まさみ)(1926~2023)は、漆芸家の磯井 如真(いそい じょしん)の三男として高松市に生まれ、父の仕事を身近に見ながら育ちました。第二次世界大戦中は海軍飛行予科練習生に入隊し、復員後19歳の時に漆芸の道に入ることを決めたといいます。特定の師に就かず、父や兄弟子たちのそばで制作をしながら彼らが用いる技術を吸収していきました。その後、独自に漆芸の研究を深めた正美は「往復彫り」や「吸い上げ」などの技法を駆使し、さまざまな作品を生み出していき、1985年にはその功績が認められ重要無形文化財蒟醤(きんま)保持者に認定されました。

 正美の作品には、身近な景色や雄大な風景などを主題にした作品も数多くありますが、美しい花々も重要なモチーフでした。1989年から始めた「万葉植物シリーズ」では自宅の庭で育てていた植物を主題にしており、「自分で育てて、観察し、写生し、それによって植物の真の姿がわかってくるわけです」と語っています。また、《蒟醤 むらさき 箱》では花の蜜に誘われた蝶が舞っていますが、甘い香りに誘われるのは人間も同じで《蒟醤 梅花結実 箱》では梅酒を勧めるようにワイングラスが表されており、正美の遊び心も感じられます。

 本展では、磯井 正美の生誕100年を記念し、当館が所蔵する同氏の作品のうち花や植物をモチーフにした24点をご紹介します。

展覧会基本情報

会期:
2026年7月4日(土曜日)~2026年9月27日(日曜日)

会場:
1階常設展示室

休館日:
月曜日(ただし、7月20日(月曜日・祝日)・9月21日(月曜日・祝日)は開館、7月21日(火曜日)・9月24日(木曜日)休館)

開館時間
午前9時30分~午後5時
(ただし、特別展開催期間中の金曜日・土曜日(7月18日~9月23日)は、午後7時まで)

主催:
高松市美術館

観覧料:
【一般】200円(160円) 
【大学生】150円(120円)
【65歳以上・高校生以下】無料
※( )内は20名以上の団体料金。
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者(または障害者手帳アプリ「ミライロID」提示)は入場無料
高松市キャンパスメンバーズ制度加盟大学等の学生証所持者は無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
 
お問合せ先:
高松市美術館
電話:087-823-1711

関連イベント

ギャラリートーク

開催日時:
2026年8月8日(土曜日)午後2時~

会場:
1階常設展示室

聴講料:
無料(ただし観覧券は必要です)

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