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2025年度 コレクション展2

コレクション展

〔常設展示室1〕1960年代の美術―菊畑茂久馬を中心に

菊畑茂久馬《植物図鑑 三》1965年

三木富雄《耳》 1965年

横尾忠則《TADANORI YOKOO》1965年


 菊畑 茂久馬は1935年長崎市に生まれ、1950年代後半に前衛芸術集団「九州派」の一員として美術の世界に本格的に参入しました。60年代には同時代を席巻した美術動向である〈反芸術〉の旗手として、「ルーレット」、「奴隷系図」といったアッサンブラージュ(寄せ集め)の手法による作品により若くして世界的な注目を集めましたが、1960年代後半からは、1970年の万博開催を前に沸き起こった美術界の喧騒に背を向け、約20年間にわたり作品発表を極端に減らし、美術界と距離を置くようになりました。

 菊畑の没後5年となる今年、全国の美術館が自館の菊畑作品を展示する「LINKS―菊畑茂久馬」プロジェクトが開催されています。高松市美術館は同プロジェクトに参加し、当コレクション展において、菊畑が1960年代に制作した絵画作品5点を展示するとともに、1960年代に展開した多彩な美術動向を、工藤 哲巳、三木 富雄、赤瀬川 原平、篠原 有司男、横尾 忠則ら20作家による作品29点によりご紹介します。廃品などを用いて既成の価値観の転換を図った〈反芸術〉、題材を日常的なものに求めた〈ポップアート〉、当時の最新のテクノロジーを取り入れた作品など、菊畑をはじめとする若い芸術家たちが新しい表現の創造を熱く試みた、60年代美術の数々をお楽しみください。

菊畑茂久馬没後5周年企画 LINKS-菊畑茂久馬

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。「LINKS-菊畑茂久馬」(外部サイト)とは、菊畑茂久馬没後5周年を記念し、全国の美術館が所蔵する菊畑作品を各館主催の展覧会の中で展示し、その情報を横断的につないで発信するプロジェクトです。日本の現代美術史の中で独特の位置を占めている彼の足跡と作品を今一度確認し、再評価のきっかけとするための試みです。

企画:一般社団法人 菊畑茂久馬美術青家協会

〔常設展示室2〕いきもの図鑑―香川の漆芸と金工

玉楮象谷《狭貫彫堆黒 松ヶ浦香合》(隠し文字:松) 1851年

鎌田稼堂《堆黒地紅 香合》

北原千鹿《双魚置物》 1951年

撮影:高橋 章


 江戸末期に活躍した玉楮 象谷(たまかじ ぞうこく)がその基礎を築いて以来現代まで続く讃岐漆芸。そして、大正から昭和にかけて、北原 千鹿(きたはら せんろく)をはじめとする香川の作家たちがヨーロッパの最新の動向を取り入れて制作した金工作品。これらの工芸作品においては、鳥や虫、そして鳳凰(ほうおう)など想像上のものまで、様々な種類の「いきものたち」の姿が、確かな技術によって生き生きと表現されています。このたびの展示では、いきものの文様があしらわれた20作家による漆芸、金工作品49点をご紹介します。

 玉楮 象谷は、和歌の文字と貝の文様をあしらった通称「忘貝香合(わすれがいこうごう)」を計18点高松藩主に上納し、それらは風雅な趣を持つことから、讃岐漆芸の名品として称えられてきました。今回はオリジナルと摸刻を並べてご紹介します。讃岐漆芸の近代化を進めた磯井 如真(じょしん)は、無数のトンボや群雀(むらすずめ)の姿を小さな香合の表面に彫り表しましたが、そのリアルで緻密な表現は見る者を圧倒します。モダンな要素を取り入れ、金工の世界に新しい風を吹き込んだ北原 千鹿は、様々な生き物の姿を見事に意匠化し表現しましたが、遺作となった《双魚置物》は単純化して表現された2匹の魚をつやのある漆の台がまるで水面のように映し出しており、優雅さをたたえた作品となっています。

 香川の漆芸と金工にみる、多彩ないきものたちの競演をぜひお楽しみください。

展覧会基本情報

会期:
2025年7月5日(土曜日)~2025年9月28日(日曜日)

会場:
1階常設展示室

休館日:
月曜日(ただし、7月21日(月曜日・祝日)、7月28日(月曜日)、8月11日(月曜日・祝日)、9月15日(月曜日・祝日)は開館、7月22日(火曜日)、8月12日(火曜日)、9月16日(火曜日)は休館。)

開館時間
午前9時30分~午後5時
(ただし、7月26日(土曜日)は午後7時まで、7月27日(日曜日)は午前11時から午後6時まで、7月28日(月曜日)~7月29日(火曜日)は午後6時まで、8月1日~8月31日の金曜日・土曜日は午後8時まで、9月2日~9月28日の金曜日・土曜日は午後7時まで)

主催:
高松市美術館

観覧料:
【一般】200円(160円) 
【大学生】150円(120円)
【65歳以上・高校生以下】無料
※( )内は20名以上の団体料金。
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者(または障害者手帳アプリ「ミライロID」提示)は入場無料
高松市キャンパスメンバーズ制度加盟大学等の学生証所持者は無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
 
お問い合わせ先:
高松市美術館
電話:087-823-1711

関連イベント

ギャラリートーク

開催日時:
2025年7月19日(土曜日)午後2時~

会場:
1階常設展示室

聴講料:
無料(ただし観覧券は必要です)

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〒760-0027香川県高松市紺屋町10番地4
電話:087-823-1711 ファックス:087-851-7250
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