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高松さんぽ(令和6年)

更新日:2024年3月22日

遍路道ウォーク~四国遍路を世界遺産に~(4月号掲載分)

 去る2月23日の天皇誕生日、NPO法人「遍路とおもてなしのネットワーク」主催の「第9回一日一斉おもてなし遍路道ウォーク」に参加してきました。雨も小降りながら最後までやまず、あいにくの天候でしたが、八十三番札所一宮寺を出発して紙町、上之町を抜けて花園町観光通まで、約8キロ余りの行程を歩いてきました。同行していただいた関係者からお借りした菅笠(すげがさ)と和袈裟(わけさ)、金剛杖(こんごうづえ)で遍路衣装を整えると、不思議なことに雨もほとんど気にはならず、歩き終わると気分も清々しく心が洗われた思いがしました。これもご利益というものでしょうか。


 高松市内5箇所を含む88箇所の札所を巡る四国遍路は、全長約1400キロにも及ぶ壮大な巡礼路です。歴史も深く、1200年を超えて継承されています。地域住民の温かい「お接待」を受けながら、供養や修行のため、救いや癒しなどを求めて弘法大師の足跡をたどる行脚は、自分と向き合う「心の旅」であり、世界でも類を見ない巡礼文化である、とされています。

 「四国遍路を世界遺産に!」これが遍路道ウォークのスローガンです。参考としているのは、フランスとスペインをまたがる『サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路』という、巡礼の道が世界遺産に登録された先例です。ここには、巡礼者に無料でワインと水を提供する「ワインの泉」や、格安の値段で泊まれる宿泊所「アルベルゲ」などがあるそうです。まるで、お遍路さんへのお接待と善根宿(ぜんこんやど)と呼ばれる簡易な宿泊所が今も残る四国遍路とそっくりではありませんか。

 私がかつて島根県庁に在職していた時、江戸時代には世界の三分の一の銀を産出していたと言われる石見銀山跡を世界遺産に登録するために、ユネスコ本部などに調査に行ったことがあります。そこで多くの関係者から指摘されたのが、世界遺産は登録後にいかにその価値を良好な状態で保存活用できるかが大切であるということです。札所や遍路道をはじめ、関係施設の文化的価値を計画的に維持し、より高めていく努力が求められています。

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