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2024年度 コレクション展3

コレクション展

〔常設展示室1〕キュレたま2024企画「カラーダンシング?! ―13歳が選んだ時をかけるアートたち」

 
 本展は、2024年の春に公募によって集まった中学生で構成されるキュレーター(学芸員)のたまご(略して「キュレたま」)の企画による展覧会です。2018年以来、3年に1度のペースで開催し、今回は3回目となります。全5回のプログラムを通して、美術館の役割やキュレーターの仕事、美術作品のことを学び、それぞれが気に入った作品を選びながら、テーマの設定や出品作品の選定、展示方法の検討等を行いました。
 高松市美術館の約1700点の作品から、19作家28点を7人のキュレたまたちが選出しました。奈良美智による不思議な表情の少女が描かれた大作《Milky Lake》やビビッドな色使いで細部まで細かく描かれた、でき やよいによる《カッペリ》などバラエティ豊かなラインナップで紹介いたします。
 タイトルの「カラーダンシング?!」は、現代アート作品の色鮮やかさや表現の自由さをヒントにして考えました。鮮やかな色彩で踊るように表現された「?」や「!」をくれる作品たちを、現代を生きる「13歳」によるキュレーションでお楽しみください。
 

〔常設展示室2〕「讃岐漆芸の三技法 ―蒟醤(きんま)彫漆(ちょうしつ)存清(ぞんせい)

 
 香川の漆芸(讃岐漆芸)は、その祖といわれる江戸時代後期に高松藩に仕えた(たま)(かじ)(ぞう)(こく)によって、アジア諸国や古い時代の作品の研究が進められ、技法が確立されていきました。その後、明治期に入り、西洋文化の流入や近代化によって憂き目に合いながらも、多数の職人・作家を輩出しました。大正・昭和には、後に重要無形文化財保持者に指定される(おと)丸耕堂(まるこうどう)磯井如(いそいじょ)(しん)らが、帝展など国が主催する展覧会で頭角を現しました。第二次世界大戦後も二人の教え子や弟子たちを中心に発展し、現在に至ります。
 本展では、讃岐漆芸の三技法「蒟醤」、「彫漆」、「存清」を、その技法が施された作品を紹介しながら紐解いていきます。象谷による《堆朱紅葵饌盒》や《堆黒 張成 香合》は古く伝わる作品を参考に制作されたと考えられ、象谷が讃岐漆芸の技法を確立するため、実作と考究を繰り返していたことが理解できます。磯井如真の《宝玉箪笥》は、三技法全てが用いられたユニークな作品で、いずれの技法にも精通した如真らしい作品です。明治期以降手掛けられることの少なくなった「存清」ですが、制作とともに素材や技法の歴史を学術的に研究した太田(おおた)(ひとし)による《籃胎 存清 短冊箱 連翹之圖》では、咲き誇る花を浮き立たせるように効果的に扱われています。
 讃岐漆芸の歴史を振り返りながら、漆芸家たちの巧みな技と独創的な表現をお楽しみください。

画像:磯井如真《宝玉箪笥》 1947年
 

展覧会基本情報

会期:
2024年10月2日(水曜日)~2024年12月26日(木曜日)

会場:
1階常設展示室

休館日:
月曜日(ただし、10月14日(月曜日・祝日)、11月4日(月曜日・振休)は開館、10月15日(火曜日)、11月5日(火曜日)は休館)

開館時間
午前9時30分~午後5時
(ただし、特別展開催期間中の金曜日・土曜日(10月12日~12月8日)は、午後7時まで)

主催:
高松市美術館

観覧料:
【一般】200円(160円) 
【大学生】150円(120円)
【65歳以上・高校生以下】無料
※( )内は20名以上の団体料金。
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者(または障害者手帳アプリ「ミライロID」提示)は入場無料
高松市キャンパスメンバーズ制度加盟大学等の学生証所持者は無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
 
お問い合わせ先:
高松市美術館
電話:087-823-1711

関連イベント

キュレたまと学芸員によるギャラリートーク

開催日時:
2024年10月6日(日曜日)

開催時間:
午後2時~

会場:
1階常設展示室

聴講料:
無料(ただし観覧券は必要です)

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