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2024年度 コレクション展1

コレクション展

〔常設展示室1〕うつしとる―光・時間・情報・動き


 光、時間、情報、動き等、私たちの日常には多くの実体を持たない要素が身の回りに存在しています。本展では、このような非物質的な要素をモチーフに扱う表現を、戦後日本の現代美術の新収蔵作品3点を含む14作家による23点の作品で紹介します。
石田(いしだ)(たか)()の《REFLECTION》では、ギャラリーの壁面をカンヴァスに、窓から差し込む光の移ろいが写し取られています。杉本(すぎもと)博司(ひろし)の《U.A.リトルネック、ニューヨーク》は、映画一本分の映像を長時間露光撮影することにより、「時間の視覚化」を試みており、若林奮(わかばやしいさむ)の《100粒の雨滴Ⅱ》では、幾重にも重ねた植物の葉や枝の上に雨が降り注ぐイメージを銅板等によって作品化することで、堆積の厚みやその様子から時間の経過を連想させます。三島(みしま)喜美代(きみよ)の《Newspaper》では、英字新聞で何かを包んだ様子を形づくり、壊れやすい陶芸作品の新聞紙と情報化社会への不安が結び付けられています。白髪(しらが)一雄(かずお)の《地威星百勝将韓滔(ちいせいひゃくしょうしょうかんとう)》は、天井から垂らしたロープにつかまり、床に広げたカンヴァス上に足を滑らす動作によって作品を描きました。また新収蔵作品の上田(うえだ)(かおる)《液体》や《皿の上の炎》、鬼頭(きとう)(けん)()《cosmic dust gold》も本展の中で合わせてご紹介します。
 日常に存在する光、時間、情報、動きという4つの非物質的な要素が多様な方法で表現されるこれらの作品を通して、捉え難い対象に向き合う作家たちの思索の柔軟性や奥深さを感じていただければ幸いです。

画像:石田 尚志《REFLECTION》2009年 ©Takashi Ishida

〔常設展示室2〕讃岐漆芸が見せる自然美


 茶道具や食器等、生活に息づいた漆芸作品は、季節が感じられる自然の風景やその中に生きる動植物が好んで選ばれてきました。これらのモチーフは、絵画的な表現ができる讃岐漆芸の三技法とも相性が良く、様々な作品に登場します。本展では、讃岐漆芸に見る自然美の表現の数々を、新収蔵作品1点を含む、20作家による32点の作品を紹介します。
 磯井(いそい)如真(じょしん)の《乾漆蒟醤(かんしつきんま) 水指(みずさし) 瀬戸内海之図(せとないかいのず)》は、高松から見た瀬戸内海のパノラマ風景がぐるりと描かれています。第3回日展で特選を受賞した岡田(おかだ)章人(あきと)の《蒟醤(きんま)雪柳之圖(ゆきやなぎのず)手筥(てばこ)》では、雪柳の小さな花が蒟醤の技法で一つ一つ克明に表現されています。小箪笥の側面に木立を配した山下(やました)(よう)(さい)の《彫漆飾(ちょうしつかざり)箪笥(だんす) 木立(こだち)》は、彫漆による自由なフォルムと背景の青緑色がアクセントとなっています。新収蔵となる山下(やました)義人(よしと)《「(やま)(したた)る」蒟醤箱(きんまはこ)》は、夏の山を流れる四万十川を鮮やかな色で見せるもので、川の水面や流れが繊細な蒟醤の技法で表されています。《「山滴る」蒟醤箱》のシリーズ作である、萌え出づる春の山をテーマにした《蒟醤箱(きんまはこ) (やま)(わら)う》や、蒔絵と蒟醤の技法を組み合わせて表現された初期の代表作《(せい)(かい)文箱(もんはこ) (はるか)》等、他の山下作品と合わせてご紹介いたします。
 繊細な点彫り蒟醤で写実的に、大胆な彫漆で意匠的に、と様々に表現された自然美を通して讃岐漆芸の表現の豊かさをお楽しみください。

画像:山下 義人《「山滴る」蒟醤箱》2014年 撮影:高橋 章

展覧会基本情報

会期:
2024年4月6日(土曜日)~2024年7月7日(日曜日)

会場:
1階常設展示室

休館日:
月曜日(ただし、4月29日(月曜日・祝日)、5月6日(月曜日・振休)は開館、4月30日(火曜日)、5月7日(火曜日)は休館)

開館時間
午前9時30分~午後5時
(ただし、特別展開催期間中の金曜日・土曜日(4月20日~6月16日)は、午後7時まで)

主催:
高松市美術館

観覧料:
【一般】200円(160円) 
【大学生】150円(120円)
【65歳以上・高校生以下】無料
※( )内は20名以上の団体料金。
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者(または障害者手帳アプリ「ミライロID」提示)は入場無料
高松市キャンパスメンバーズ制度加盟大学等の学生証所持者は無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
 
お問い合わせ先:
高松市美術館
電話:087-823-1711

関連イベント

石田尚志ワークショップ「フィルム(キネカリ)ワークショップ ~フィルムに直接絵を描いて不思議な映画をつくろう~」

講師:
石田 尚志(出品作家)

内容:
フィルムに直接絵を描いて、皆で映画を作ります。
ワークショップの最後に出来上がった作品を上映します。

開催日時:
2024年5月19日(日曜日)
午後1時30分~午後3時(予定)

会場:
3階講座室

対象:
5歳から大人まで(未就学児の方は親の同伴が必要)

定員:
12名(要申込・抽選)

参加費:
無料

申し込み方法:
外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。「石田尚志ワークショップ」(外部サイト)から、2024年4月20日(土曜日)~5月8日(水曜日)までにお申し込みください。
2024年5月10日(金曜日)までに結果をメールでお知らせします。

ギャラリートーク

開催日時:
2024年6月22日(土曜日)午後2時~

会場:
1階常設展示室

聴講料:
無料(ただし観覧券は必要です)

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