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2023年度 コレクション展4

コレクション展

〔常設展示室1〕ワタシを見つめて

 
 古くから、自らの顔や身体は身近な題材であり、多くの作家が自画像を制作しています。しかし、そこに表されているのは彼らの容貌だけとは限りません。

 石原 友明(いしはら ともあき)鯉江 良二(こいえ りょうじ)は美術や陶芸とは何かという問いと向き合うなかで、作品に自分の姿を取り入れています。石原の《約束Ⅱ》は、自身のヌード写真を不鮮明に焼き付けた立体的なカンヴァス3点を、巨大な紙を背景にして配置した作品です。本展では、昨年度寄贈を受けたカンヴァス1点を含め、1984年に本作が発表された当時の展示を再現します。

 また、照沼 敦朗(てるぬま あつろう)松井(まつい) えり()の作品は作家のアイデンティティや私生活が制作の起点となっています。照沼は、自身の分身であるミエテルノゾム君や、その対照的な存在であるミエナイノゾミちゃんを作品に登場させ、一方の松井は自身を取り巻く周囲の環境などを自分の変顔を舞台にして描き出します。さらに、森村 泰昌(もりむら やすまさ)郭 徳俊(かく とくじゅん)の作品では一見すると作家自身と他者が一つのイメージを形作っているようですが、交わりきれない他者との関係をも視覚化しています。

 本展覧会では作家がそれぞれの視点から自らの姿をモチーフにした作品をご紹介します。彼らはこれらの作品において自己の内面や自身が置かれた環境、さらに表現することへの問いを表しているといえるでしょう。

画像:松井 えり菜《エブリデー審判デイズ》 2020年 ⒸErina Matsui Courtesy of ANOMALY

〔常設展示室2〕100の香合 こんまい世界


 茶道具の一種である香合(こうごう)(香盒)は、お香を入れるための小さな入れ物です。手のひらに乗るほどの器ですが、そこには咲き誇る花々に引き寄せられたカマキリがこちらを見つめる石井 磬堂(いしい けいどう)の《紅花緑葉(こうかりょくよう) 香盒》のようにささやかな風景から、雲がたなびく讃岐富士をとらえた高木 吉直(たかぎ よしすぐ)の《飯山(はんざん)香合》のような雄大な風景まで、さまざまな世界が表現されています。

 また、この小さな器には工芸家たちの優れた技術を見ることもできます。重要無形文化財に認定された磯井 如真(いそい じょしん)は《堆黒香盒 山野競味(さんやきょうみ)》でタケノコの皮の質感までを巧みに彫り分け、《蜻蛉之圖(かげろうのず)香盒》では超絶技巧ともいえる技によって密集するトンボを彫りだしました。このほか、讃岐漆芸の祖と言われる(たま)(かじ )(ぞう)(こく)が制作した《狭貫彫(さぬきぼり)(つい)(こく) 松ヶ浦(まつがうら)香合》は、後に多くの漆芸家たちが象谷の技術を習得しようと模刻した作品で、本展では高橋 皖山(たかはし かんざん)鎌田 稼堂(かまだ かどう)らの作品とともに紹介します。

 本展覧会では、高松市美術館が所蔵する香合100点を一挙に展示します。小さいながらも、工芸家たちのセンスと優れた技、そして遊び心に富んだ香合の数々をお楽しみください。

画像:石井 磬堂《紅花緑葉 香盒》1931年  撮影:高橋 章  

展覧会基本情報

会期:
2023年11月15日(水曜日)~2024年1月20日(土曜日)

会場:
1階常設展示室

休館日:
月曜日(ただし、1月8日(月曜日・祝日)開館、1月9日(火曜日)休館)
年末年始 (2023年12月29日(金曜日)~2024年1月3日(水曜日))

開館時間
午前9時30分~午後5時
(ただし、特別展開催期間中の金曜日・土曜日(11月17日、11月18日)は、午後7時まで)

主催:
高松市美術館

観覧料:
【一般】200円(160円) 
【大学生】150円(120円)
【65歳以上・高校生以下】無料
※( )内は20名以上の団体料金。
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者(または障害者手帳アプリ「ミライロID」提示)は入場無料
高松市キャンパスメンバーズ制度加盟大学等の学生証所持者は無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
 
お問い合わせ先:
高松市美術館
電話:087-823-1711

関連イベント

照沼敦朗ワークショップ「ペーパーアニメーション」※受付は終了しました。

講師:
照沼 敦朗(出品作家)

内容:
自分をモデルにしたキャラクターを描いて、皆でアニメーションを作ります。
できあがった作品は高松市美術館YouTube にて後日公開予定です。

開催日時:
2023年12月10日(日曜日)
午後1時30分~午後4時予定

会場:
3階講座室

対象:
小学生

定員:
8名(要申込・抽選)

参加費:
500円

申し込み方法:
受け付けは終了しました。

講師:
原 久子(当館アートアドバイザー)

内容:
当館アートアドバイザーが「自画像」をテーマに話します。

開催日時:
2023年12月23日(土曜日)
午前11時~正午

会場:
1階講堂

定員:
50名(申込不要・無料)

参加費:
無料

ギャラリートーク

開催日時:
2023年11月18日(土曜日)午後2時~

会場:
1階常設展示室

聴講料:
無料(ただし観覧券は必要です)

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