2023年度 コレクション展3
コレクション展
〔常設展示室1〕高松市美術館開館35周年記念 特別企画 「川島猛展」
香川県出身の現代美術家、川島猛。モダンアートが渦巻くニューヨークに新天地を求めて飛び込んだのは1963年のこと。それから53年間、ニューヨークを活動拠点に、ワーデル画廊での個展や、ニューヨーク近代美術館に作品が永久収蔵されるなど高い評価を受けると同時に、日本でも、当館をはじめ美術館やギャラリーで個展を開催する等国内外の人々を魅了し続けてきました。紋章のように描かた〈レッド・アンド・ブラック〉シリーズから時代を追うごとに画風や使う素材が変容しても、最新作〈宇宙〉シリーズまで一貫して、人間への興味、生命の謳歌がテーマとして通奏しています。
川島は2016年にニューヨークから郷里高松に拠点を移し、瀬戸内海が見渡せる場所にアトリエ兼ミュージアム「川島猛アートファクトリー」をオープンさせ、今もなお制作に余念がない日々を送っています。
この度の展覧会は、高松市美術館開館35周年を記念すると共に川島が渡米してから60年間の仕事の軌跡を振り返るもので、展示室のほか、エントランスホール、ブランチギャラリー(高松丸亀町商店街内)にて、川島のバラエティに富んだ作品の数々が展示されます。《N.Y.20》(1965年、高松市美術館蔵)や《宇宙環Ⅷ》(2017-19年、作家蔵)など代表作はもちろん、川島が手掛けた高松国際ピアノコンクールのポスターや、高松市内の様々な施設にあるパブリックアートの写真や制作資料も紹介します。また、昨年度寄贈を受けた版画や小作品もお披露目いたします。それぞれの作品から川島の人間賛歌をお楽しみください。
協力:公益財団法人 川島猛アートファクトリー
画像:《N.Y.20》1965年、高松市美術館蔵
川島猛展は常設展示室1の他、1階エントランスホール、ブランチギャラリー(高松丸亀町商店街内「しごとプラザ」ショーウィンドー)で展示します。
〔常設展示室2〕漆と色彩―讃岐漆芸にみる顔料の革新
漆の色彩は、元来、天然の鉱物性顔料によって作られた朱、黒、黄、緑、褐色の5色に限定されていました。讃岐漆芸は、その登場以降、漆の重ね方や彫り出し方といった技法について試行錯誤が重ねられるとともに、新たな顔料の開発などによって色彩表現の革新を進めてきました。本展では、讃岐漆芸の祖・
象谷は、《印筥》などに見られるような明度差、彩度差の大きい配色の作品を多く生み出しました。《紅花緑葉 香盒》を制作した
素材や顔料の技術革新とともに多彩な色彩を開拓してきた、讃岐漆芸の表現の豊かさをお楽しみください。
画像:磯井 如真《里芋之圖 彫漆花瓶》1936年 撮影:高橋 章
展覧会基本情報
会期:
2023年9月23日(土曜日・祝日)~11月12日(日曜日)
会場:
1階常設展示室1・2
休館日:
月曜日(ただし、10月9日(月曜日・祝日)開館、10月10日(火曜日)休館)
開館時間:
午前9時30分~午後5時
(ただし、特別展開催期間中(9月30日~11月12日)の金曜日・土曜日は、午後7時まで)
主催:
高松市美術館
観覧料:
【一般】200円(160円)
【大学生】150円(120円)
【65歳以上・高校生以下】無料
※( )内は20名以上の団体料金。常設展示室1「川島猛展」も含む。
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者(または障害者手帳アプリ「ミライロID」提示)は入場無料
※高松市キャンパスメンバーズ制度加盟大学等の学生証所持者は無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
お問い合わせ先:
高松市美術館
電話:087-823-1711
関連イベント
ギャラリートーク
開催日時:
【常設展示室1】2023年10月21日(土曜日)午後2時~
【常設展示室2】2023年11月4日(土曜日)午後1時~
会場:
1階常設展示室1・2
聴講料:
無料(ただし観覧券は必要です)
