2011年6月1日 友の会ふれあいコンサート~ソプラノとフルートの夕べ~
6月1日(水曜日)「友の会ふれあいコンサート~ソプラノとフルートの夕べ~」を開催しました。
第1部はソプラノ。丸亀市出身のソプラノ歌手 徳井 えりなさんに歌っていただきました。伴奏は、綾野真由美さん。
第2部はフルート。高松市出身のフルート奏者 西村 絵梨名さんの演奏で、伴奏は尾崎綾さんです。
第1部が始まった6時半頃は、エントランスホールはまだ明るかったのですが、美しく彩られた花々のおかげで、いつもとはガラリと違う雰囲気。エントランスホールに初夏らしい清々しさが満ちていました。
ピアノ独奏を交えながらの第1部。
前半は、「むこうむこう」(中田 喜直/作)、「たんぽぽ」(中田 喜直/作)、「さくら横ちょう」(別宮 貞雄)やピアノ独奏による「さくらさくら」(日本古謡)、「赤とんぼ」(山田 耕筰)、「朧(おぼろ)月夜」(岡野 貞一)などの誰もが耳にした事のある、懐かしい日本の歌。後半は、歌劇リナルドの「私を泣かせてください」(ヘンデル)、歌劇ファウストの「宝石の歌」(グノー)ほか、西洋の美しい歌を歌ってくれました。
徐々に暗くなるエントランスホールと、反して輝きを増すスポットライトのオレンジ。
響く歌声。微かに緑の香り。
後半の西洋の歌は、音楽に疎い私は始めて耳にするものばかりでしたが(お恥ずかしい…)、言葉を知らなくても、その感情が伝わってくるように感じました。不思議なことです。
第2部は、フルートの演奏。こちらも、タイトルは知らなくても、日本人なら耳にしたことがあるんじゃない?というような曲を選んでくれたようです。
「ソナタ第一楽章」(J.B.クルムホルツ)、「パヴァーヌ」(G.フォーレ)、「間奏曲」(J.イベール)、「メロディ」(E.ノブロット)など。それから、こちらも誰もが知っている日本の曲。「夏が来ぬ」(小山 作之助)、「たなばたさま」(下総皖一)、「われは海の子」(作者不詳)ほか。
美しい音楽は、それだけでも十分楽しめますが、それが以前どこかで聞いたことがあるものなら、なおさらその曲にまつわる個人的な思い出を絡めながら味わうことができます。ですから、そういった演奏者の方の心遣いを嬉しく思いました。
また第2部では、それぞれの曲の簡単な説明やなぜその曲を自分が今日選んだのかといった説明を自らマイクを握り演奏の途中で話してくれました。
最後に演奏してくれた曲は、「EARTH」(村松 嵩継)。
演奏者の西村さんは、演奏の前に
「東北の大地震で被災した子どもが、いつもより遅れて始まった小学校の始業式で言っていた言葉が印象深くて、今回この曲を選びました。」
と話をしてくれました。
被災した子どもは、始業式のあいさつに
「それでも僕は、大地を恨まない。」
そんなことを言ったんだそうです。
美しいだけでなく、いろんな意味で強く心に刻まれたコンサートになりました。
来てくださった皆さんにとっても価値ある時間になったなら、ありがたいなと思います。
