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本丸

更新日:2018年3月1日

 本丸には東端に天守、北面に中川櫓と呼ばれる櫓門と中櫓、北西隅には矩櫓、南西隅には地久櫓が建てられ、これらを多聞櫓でつなぐ構造でした。なお生駒氏の時期や松平氏の初期には本丸に御殿があったことが絵図からわかります。
 本丸とは、天守などが所在する最も中心の曲輪で、現在は天守台に付随する曲輪部分を「本丸」と呼んでいます。この「本丸」という名称は、絵図や文献によっては違う場所を指すものもあります。比較的古い絵図では現在と同じ場所を「本丸」とするものが多く、松平期の絵図や文献では現在の「二ノ丸」を「本丸」とするものが多いようです。さらに『旧高松御城全図』(香川県立ミュージアム蔵)では、現在の三ノ丸が「御本丸」と記載されています。藩主の住まう御殿の移動に伴って、「本丸」と呼称される場所が変化したと考えられます。

鞘橋

 本丸は内堀に囲まれており、本丸と二ノ丸を唯一つないでいる鞘橋(さやばし)を渡らなければ入ることができません。現在は、屋根のある鞘橋ですが、当初は屋根のない構造で、「らんかん橋」と呼ばれていたようです。詳細な時期は不明ですが、文政6年(1823年)の絵図『讃岐国高松城石垣破損堀浚之覚』(臼杵市教育委員会所蔵)には屋根が描かれていることから、江戸時代の中頃に屋根付きの橋になったと考えられます。屋根が無い構造の方が本丸に迫った敵に鉄砲や矢を射るためにはいいのですが、太平の世になり防御の必要性が薄れ、橋の老朽化を防ぐ目的で屋根が付けられたと考えられます。

写真:天守台から見た鞘橋

本丸虎口

 城郭用語では入口のことを虎口と呼びます。虎口では、敵の侵入を防ぐため、直進できないように石垣を屈曲させることが一般的です。現在は、本丸西端付近まで大きく迂回し、進む構造となっています。城の構造としてはおかしくありませんが、『高松御城全図』(鎌田共済会郷土博物館蔵)によると、二ノ丸から橋を渡ってわずかに西へ折れ曲がるだけで、中川櫓と呼ばれる櫓の西端を通って本丸中央部へ進んでいたように描かれています。なお、中川櫓は、本丸に入る門とその東側に付属する多聞櫓の総称と考えられます。発掘調査では、門の中央部分において豊島産凝灰岩の切石を使用した排水溝が検出されています。

写真:本丸虎口の発掘状況

 本丸虎口には刻印石が多く見られます。○、×、分銅形、長方形などさまざまな形が見えます。このような刻印は地久櫓、矩櫓といった本丸部分に多く見られる他、渡櫓、龍櫓、旧大手門枡形などにも見られます。単純な記号であることから、何の印なのかは分かっていませんが、多くは石垣の隅角部の算木積みの石材に見られることが特徴です。刻印がどこにあるのか探してみることも、お城を楽しむ方法の1つです。

算木積み(さんぎづみ)・・・角石の長辺を左右交互にする積み方

写真:鞘橋から見た本丸虎口

写真:刻印石

中川櫓跡(本丸北東側多聞)

 本丸の虎口と天守台の間に所在した中川櫓は、絵図では平櫓として描かれています。調査前の状況は、櫓台の南側は斜面となっており、石が散乱した状態であったため、壊されたと考えられます。明治34年の玉藻廟建築に際し、天守台の地下構造を埋めるため、多量の土と石が必要であり、櫓台を崩してまかなったことが予想されます。なお、北半は改変を受けておらず、発掘調査では櫓に伴うと考えられる礎石が検出されました。

写真:中川櫓台発掘状況

地久櫓台

 地久櫓は本丸の南西に位置していた櫓で、絵図では2重の櫓として描かれています。石垣解体修理に伴う発掘調査において東西4.8メートルから5.2メートル,南北4.3メートル,深さ1.8メートルの穴蔵が発見されました。通常、天守や櫓の穴蔵は石垣の内部を刳り抜いて地下から直接出入りするのですが、検出された穴蔵は石垣からの出入り口が無く、1階から出入りしたと考えられます。

写真:上空から見た地久櫓台完掘状況

本丸南側多聞

 絵図によると、本丸南側にも多聞櫓があったようですが、現在の石垣上部の幅は約2.5メートルしかなく、この状態では櫓が建っていたとは考えられないので、中川櫓と同じように櫓台が壊されたと考えられます。ただし、こちらは幅を狭くし、再度石垣を構築したと考えられます。発掘調査では、本丸南面石垣から約6.5メートルの位置で、本来の石垣の位置を示すと考えられる石垣が検出されました。

写真:本丸南東隅角部完掘状況

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