更新日:2025年6月4日
日時:令和7年5月27日(火曜日)11時30分~11時58分
場所:防災合同庁舎3階 301会議室
(1)戸籍への振り仮名記載制度の開始について
市長定例記者会見(令和7年5月27日)録
報告事項の前に、先日、プレスリリースいたしました「公益財団法人松平公益会」様への高松市市政功労者表彰について、少しお話をさせていただきます。
「松平公益会」様は、人材の養成、教育の普及、及び文化の発展を目的として、大正14年に設立されております。設立後ちょうど100年になるわけでございますが、公益事業を行う団体への支援・助成を通しまして、人材の育成や、高松松平藩の史跡保護などに、積極的に取り組んでおられるところでございます。
本市に対しましても、近年の事例で言いますと、「高松城跡内堀」への「和船の寄附」でありますとか、「マダイの放流」を始めとして、本市事業に多額の助成金をいただいておるところでございます。その他、文化芸術や国際交流などの分野におきましても、関係団体への助成をいただくなど、市政全般にわたり多大なる御貢献をいただいているところでございます。
この「松平公益会」様は、先ほど言いましたように、本年1月に、設立100周年を迎えられて、記念事業も開催される予定と伺っております。「松平公益会」様にとりまして、今年は、まさに節目の年となることから、この機を捉え、今回、高松市市政功労者表彰状を贈呈するということにしたものでございます。
贈呈式の開催日時につきましては、5月28日(水曜日)午後3時から、開催場所は、高松市玉藻町の「公益財団法人松平公益会事務所」でございます。取材方、よろしくお願いいたします。
それでは、報告事項に移りたいと思います。スライドを御覧ください。
本日は、「戸籍への振り仮名記載制度の開始について」の1件でございます。
これまで、戸籍上氏名の振り仮名は公証、いわゆる公に認証されておりませんでしたが、昨日、5月26日(月曜日)に「改正戸籍法」が施行され、戸籍の記載事項に、新たに氏名の振り仮名が追加されることとなったところでございます。
このことによりまして、「行政サービスのデジタル化の促進」でありますとか、「本人確認情報としての利用」、また、複数の振り仮名を使用して別人を装うなどの「各種規制を免れる行為の防止」等の効果が期待されているところでございます。
制度の開始に伴いまして、戸籍に記載する予定の氏名の振り仮名等を通知するため、本市に本籍地を置いている方へ、6月中旬から順次、本市から通知書を発送いたします。また、本市以外に本籍地を置いている市民の方には、本籍のある市区町村から通知書が発送されるものでございます。
お手元に通知書が届きましたら、記載予定の振り仮名に誤りがないか、必ず御確認をいただきまして、誤りがあった場合には、令和8年5月25日までに、正しい振り仮名の届出をお願いいたします。
なお、誤りがなければ、届出の必要はございませんで、令和8年5月26日以降に、正式に通知書に記載されている振り仮名が、戸籍に記載されるものでございます。
届出の方法につきましては、郵送や市民課等の窓口でも行うことができますが、「マイナポータル」を利用したオンラインでの届出が、窓口にお越しになる必要がなく、大変便利でございますので、できるだけ御活用いただければと存じます。
なお、国からも注意喚起がなされておりますが、この振り仮名の届出に当たりまして、法務省や市区町村に金銭を支払うように要求することはございませんので、そのような不審な電話や訪問等の詐欺行為には、十分に御注意いただきたい。そのような要求があれば、警察に御連絡いただきたいと思っております。
私からは、以上でございます。
【記者】
瀬戸内国際芸術祭の春会期が終了し、新型コロナ禍後、初開催となった今回の高松市の状況について
また、夏会期での目標、それに向けた取組について
【市長】
この25日(日曜日)に「瀬戸内国際芸術祭2025」の春会期が終わったところでございます。本市会場にも非常に多くの方にお越しいただきまして、全体として非常に成功であったというふうに喜んでいるところでございます。
来場者数やインバウンドの割合につきましては、現在、集計中でございますが、感触として、少なくともコロナ禍の中で行われた、前回2022年の瀬戸内国際芸術祭と比較して、相当多くの方が来場され、また、インバウンドの割合も、非常に多かったのではないかという印象でございます。
ただし、コロナ禍前の2019年と比較いたしますと、ゴールデンウイーク期間中の来場者数が、2019年の約7割と落ち込んだところでございまして、来場者自体は完全にコロナ禍前の水準に戻ったかどうかというのは微妙なところかと考えておりまして、実行委員会の来場者数発表を待ちたいと存じております。
この春会期でございますが、高松港プロジェクトといたしまして、高松港の案内所自体がアート作品として楽しめるものであったということなどから、港が今まで以上ににぎわっていたものと感じております。
また、今回、来場者の平準化を図るために、情報発信を積極的に行ったことで、土日やゴールデンウイークの混雑時におきましても、航路事業者の御協力もあり、臨時の船便を出していただいたことなどによりまして、極端な混雑は生じていなかったということで、全体として、運営は概ね順調で、好調であったということで、非常に喜んでいるところでございます。
次、夏会期には、高松港のキャッスル・プロムナードにおいて、ベトナムの食や、工芸などを紹介いたします、「ベトナムプロジェクト」を実施いたします。
また、夏会期に併せまして、「瀬戸芸美術館連携プロジェクト」ということで、高松市美術館におきまして、8月8日から「石田尚志」さんの特別展を開催いたします。また、夏会期には大島におきましても、複数の新作がお目見えする予定になっております。私自身も非常に楽しみにしているところでございます。
一方で、夏会期におきましては、最近の異常気象等もございまして、気温の上昇に伴い、特に熱中症予防が課題となるのではないかと認識いたしております。
このため、来場者に対しまして、こまめな水分補給の呼び掛けなどを行いますほか、乗船待ちの方に対しては、日除けの傘の貸出しや、直射日光を遮るためのテントの設置など、熱中症対策に万全を期して、準備をしてまいりたいと考えております。
【記者】
島しょ部以外の陸地の会場の展開が課題となっているが、今後、陸地での開催についての考え
また、先日、男木島沖で芸術祭のツアー客が乗ったチャーター船の火災に対する市長の受け止めと、今後の業者への対応について
【市長】
陸地での開催でございますが、本市におきましては、高松港エリアの高松港周辺、屋島などが陸地での会場となっておりまして、景観と作品の相乗効果により、会場全体の魅力が増しているものと存じております。
今後の作品展開でございますが、これまでと同様に、島しょ部、陸地部の双方におきまして、瀬戸内国際芸術祭の会場としてふさわしい場所への作品設置につきまして、芸術祭実行委員会と共に検討してまいりたいと存じます。
また、マザーポートとなっております高松港周辺には、宿泊施設のほか、数多くの魅力的なカフェや店舗もございますので、本市滞在中に、サンポート高松エリアや、中央商店街を散策していただくなど、多くの方々に本市のまちの魅力も楽しんでいただけるような広がりにつなげてまいりたいと思っております。
また先日、瀬戸内国際芸術祭を巡る民間のツアーの船で火災が発生いたしまして、多くの方に御心配をお掛けしました。負傷者が出なかったことが不幸中の幸いでございましたけれども、その点は、まずは安堵したところでございます。
この船舶火災を受けまして、所管省庁である、四国運輸局が、5月20日に船の運行事業者に対して、安全管理の徹底を促す通知を発出しているとお聞きいたしております。
本市といたしましては、芸術祭の来場者等の安全性の確保は非常に重要であるものと存じておりますことから、今後も、来場者が安心して芸術祭を楽しめることができるよう、県等と連携をしながら、それぞれ安全策等に取り組んでまいりたいと考えております。
【記者】
高松市では米の価格について推移をチェックしているか
また、米の価格問題について市長の受け止め
【市長】
米の価格高騰につきましては、今年度に入りましても米価の上昇が続き、経済的負担が多くなり、その他の物価高騰も合わせまして、非常に生活に影響しているということで、どうにかしなければならないということで、国を中心にしながら対策が講じられているところでございます。
本市におきまして、本市内の米の価格チェックは、行っておりません。全体の状況として、国の動向等を見ているということですが、今回、これまで農林水産省がいろいろやってきても、なかなか米の価格が安定しなかった、引下げにならなかったところ、備蓄米について、新しい随意契約という方法を取って、米の全体の価格を引き下げていこうということでございます。また、農政改革等、中長期的な観点から生産者、あるいは消費者双方が納得いくような、ある程度米の制度改革をやっていこうという小泉大臣の意欲が感じられるわけでございます。そのような形である程度、成果が出ることを期待したいと思います。
今回、備蓄米が2千円ということで、それがどういう形で米の価格が安定するのか分からないところもございますけれども、成果を期待したいと思っております。
【記者】
<瀬戸内国際芸術祭について>
夏会期の熱中症予防が課題としてあるが、熱中症で倒れた方が発生した場合の救急医療体制は
【市長】
瀬戸内国際芸術祭実行委員会で、医療体制につきまして、準備、体制など組んだりしておりますので、特に夏場で熱中症が起こりやすいので、天気予報も十分勘案しながら注意をして、いざ起こった時に体制が組めて、対応ができるよう実行委員会に申し入れておきたいと思っておりますし、そのような形で対応してまいりたいと思っております。
【記者】
<瀬戸内国際芸術祭について>
救急医療体制の構築については、実行委員会が主に担っているのか
【市長】
実行委員会のメンバーの中に、医師会なども入っておりますので、そのあたりが対応することになろうかと思います。
【記者】
<瀬戸内国際芸術祭について>
消防局が搬送や治療を担うことになると思うが、指令は実行委員会が行うのか
【市長】
消防局においても、熱中症が起こりそうな気象状況の際には、熱中症アラート等が発効されたりしますので、消防局で体制をとってやっていきたいと思います。また、消防局で救急艇も持っておりますので、船でいつでも出動できるような準備をし、対応していくことになろうかと思います。
【記者】
<瀬戸内国際芸術祭について>
消防局への指令を実行委員会がするわけではないのか
【市長】
実行委員会が行うのではなく、あくまで119番通報に基づいて、消防が救急搬送を行うということでございます。
【記者】
<瀬戸内国際芸術祭について>
円滑な連携をしていくが、指令は消防局が行うということか
【市長】
消防は、消防局の指令で救急搬送に向かいます。
【記者】
<サンポートガーデンプロムナードについて>
供用開始から3か月が過ぎたが、この間のイベントの利用、住民の利便性への影響について市長の所感
【市長】
アリーナの開場に合わせて、ガーデンプロムナードや、その周辺につきまして、ウォーカブルな空間として楽しめるように、車道を一部閉鎖、あるいは一部車線規制して、歩きやすい公園空間として、ガーデンプロムナードとして設置したところです。
土日休日について、駅北の道路を閉鎖して、歩行者天国のような利用をしていますが、マルシェが出店し、非常ににぎわっている状況もございますので、ありがたいかなと思っております。
コンサート等が重なって、非常に交通渋滞、あるいは駐車場不足が心配されていましたが、こけら落としで行われたサザンオールスターズのコンサートは、県外からの来場者が多かったこともありますが、駐車場が満車になることもなく、スムーズにいきました。
ただ、この前の日曜日は、マルシェとアリーナでの「香川×岡山つながる食の大博覧会」が重なって非常に混雑し、コインパーキングはほとんど満車だったという話も聞いております。状況をもう一度検証した上で、何らかの対策ができるなら考えていきたいと思っております。
駐車場満空情報アプリも活躍はしたようでございますが、全部が満車になったのではどうしようもないということもございましたので、検証して、混雑対策も考えていきたいと思っております。
【記者】
<サンポートガーデンプロムナードについて>
駅周辺のにぎわいづくりの対策として、駅前広場やプロムナードの自由利用をしているが、活用方法や、イベントの実施状況は
【市長】
駅前広場等につきまして、キッチンカーが出る、あるいは音楽イベントが行われるということで、エリアマネジメント的な考え方で割振りの調整をしてきたところでございます。最初の方は、利用状況が低迷しておりましたが、徐々に知られるに従って、利用が活発になってきたのではないかなと思っています。
あくまで実証実験としてやったことなので、正式な形で調整というのはできていないと思いますが。
【都市計画課】
昨年、一年間調査をしてきていますが、一昨年と比べますと、利用日数と利用回数含めて、4倍に増えている状況でございます。
【記者】
<サンポートガーデンプロムナードについて>
プロムナードの供用開始が影響していると考えられるか
【都市計画課】
プロムナードの供用開始前の、昨年度の話でございます。
【市長】
最初はあまり知られていなくて利用状況は少なかったですが、昨年あたりから増えてきて、県立アリーナができたこともありますが、利用申込み等かなり増えてきているという状況かと思います。
【記者】
<サンポートガーデンプロムナードについて>
イベント利用ということに関して、プロムナード化は一定の効果が出ているという受け止めか
【市長】
にぎわいづくりということでは、相当の効果が出ていると考えております。歩いて楽しめるまち、ウォーカブルなまちづくりという方向性に沿った形で、少しずつにぎやかになっているのではないかと思います。
【記者】
<サンポートガーデンプロムナードについて>
今後、にぎわいづくりに関して、数値目標はあるか
【市長】
県立アリーナができまして、サンポート高松地区、駅前地区等において、かなり歩行者空間が広がって、歩いていけるようになっています。それが玉藻公園を経由し、中央通りを経由して、丸亀町商店街を中心とした中央商店街への人流の大きな流れが広がってくれたらいいと思いますし、例えば県立アリーナで大型コンサートが行われたときは、商店街の方に聞きますと、丸亀町商店街で2割から3割程度、通常時より人流が増えると聞いておりますので、中心部全体が歩いて楽しめるようなまちに少しずつ変わっていけばいいなと思っております。
【記者】
<サンポートガーデンプロムナードについて>
中央商店街、中央公園再整備とのつながりを持たせるために、どういった仕掛けが必要になるか
【市長】
サンポート駅前広場から中央公園は、1km程度と思いますが、そのあたりについても、歩道整備とか、あるいは交差点の整備で周遊的に歩いていけるような空間づくりが調整できればと思っています。
あとは、ちょっとした距離でも車を利用するという人が、高松には多かったところですが、歩いてまちを楽しもうといったような雰囲気が出てきたらいいと思いますし、できるだけ公共交通を利用していただいて、高松の中心部に来ていただく、そういう癖をつけていただく、そういうものを進めて行ければと思っております。
【記者】
公共交通というのは、バスやタクシーか
【市長】
ことでん、JRもありますし、バスもございますし、市全体で言いますと、ことでん琴平線で、新駅を整備中で、伏石駅も新しくできて、そこからの二次交通の広がりということで、公共交通を利用して、市のいろいろなところに行くというのが、少しずつ広がってきているのかなと思います。
また、新駅ができることで、南部地域における広域的な公共交通を利用した人の移動といったものも、盛んになってくるのではないかと期待しています。
【記者】
県外から来た方は、高松駅から商店街に行くのに、分かりづらくてタクシーにしたり、間違えた方向のバスに乗ってしまうケースもある。今のこの現状の課題に対して感じる点は
【市長】
誘導策として表示を、もう少しきちんとして、分かりやすくしていく。あとは、玉藻公園を経由してほしいのですが、玉藻公園は有料ですのでそのあたりの兼ね合い、どういうルートで商店街に行っていただくかということを、商店街の人とも考えていきたいと思います。また、できるだけ中長期的には、自動運転のシャトルバス等も頭に置きながら、交通弱者の方でも移動ができるような形と、歩行者空間というのがセットになっていきたいと思っております。