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第2回「高松市オーガニック給食を考える会」

更新日:2025年12月17日

  • 日時   令和7年10月31日(金曜日)午前9時30分から10時30分まで
  • 会場   鶴尾コミュニティセンター
  • 参加者  10名

「高松市オーガニック給食を考える会」の皆様方と、令和7年度第2回「市長まちかどトーク」を開催しました。
「高松市オーガニック給食を考える会」は、高松市の子どもたちの健やかな成長と農業・自然を守っていくことを目的とし、オーガニック給食導入を推進するために2023年12月1日に設立されました。

「高松市オーガニック給食を考える会」の皆様と、「高松市の有機農業、給食への有機農産物使用推進等について」等をテーマに、意見交換が行われました。

【高松市の有機農業、給食への有機農産物使用推進等について】

 子どもたちの健やかな成長や市民の健康につながる、有機農業推進や給食への有機農産物使用増加推進、給食への有機農産物使用のための協議会設立について、考えをお聞かせください。

 まず、有機農業の推進についてですが、農業分野においても、脱炭素化等の環境問題への対応が非常に重要になってきており、脱炭素化の取組により、人にも環境にもやさしい農業が進められていくものと思われます。
 そのため、「農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律」では、化学肥料や化学合成農薬を低減した農業生産活動を支援するという仕組みの中で、その交付金を活用して、有機農業などに取り組む農業者を支援しているところです。
 そのほか、化学肥料や化学合成農薬の使用を減らし、環境負荷を低減する事業者の取組を、市を通じて県が認定するという「みどり認定」の推進にも取り組んでいるというところです。
 また、給食への有機農産物使用の推進ということについてですが、有機農産物の使用は、安全で人にやさしい農業、食の提供ということにつながります。
 ただ、給食での全面的使用となると、数量の問題とコスト面の問題、二つの大きな課題があり、その課題を解決しながら、進めていくことになると思っております。
 高松市には、農業や教育関係者で構成している「高松市学校給食地場産農産物活用推進検討会」があり、この検討会で、コスト面や数量面での課題を克服しようと検討し、提供可能なものから取り組むということで、有機ビーツ、あるいは有機ミニトマトなど、規格や数量が比較的小さく確保しやすい食材について、提供しているところです。
 また、有機農産物使用のための協議会設立については、前述の検討会で、有機農産物使用推進の検討を進めておりますので、その活動をより充実するような形で、有機農産物等の活用を少しでも進めてまいりたいと考えております。

【地産地消率を上げるための支援等について】

 地産地消を更に増やすため、高松市の製造業や有機農産物生産者から広く意見を集め、様々な支援(補助や認証支援)や整備(保管庫設置や水利・土地改良など)をしていく考えはありますか。

 地場産品の使用率ですが、高松市は全体の対象数が多く、しかも農地面積が非常に小さいため、市では1.9%、香川県全体でも46.5%という数字になっております。
 まだまだ地産地消率が低いような気がしますが、ただ、農地面積がある程度狭い香川だからこそ、工夫することにより、地場産品の使用率を上げることが可能ではないかという、お話も先ほどありました。
 高松市の場合は非常に農地が少なく、しかも、全国一狭い香川県にあるため、地産地消の地域を高松市だけでなく香川県全体として捉え、農産物や調味料の地産地消率を増やし、それらを地域内で循環させるということは、地域内の産業活性化にもつながっていくということになろうかと思います。
 したがって、地産地消を更に進めるため、有機農業者への支援、みどり認定の推進に取り組み、その支援等により生産された地元産品を給食に取り入れるといった好循環を生み出してまいりたいと思います。

【給食で使用する調味料について】

 子どもたちが毎日食べる給食だからこそ、使用される調味料も可能な限り無添加のものに切り替えていただきたいと強く願っております。調味料を自然なものにしていただければ、子どもたちが安心して食べられるだけでなく、「食材本来の味を知る」という食育にもつながると考えておりますが、考えをお聞かせください。

 給食で使用する調味料についてですが、環境に配慮し、有機栽培をした農作物を使用しても、それに加える調味料等が、添加物が非常に多いのでは、元も子もないと思います。
 高松市では、学校長や保護者代表、また、栄養教諭や調理員などで構成する委員会を、学校給食会の中に作っており、そこで給食用物資や調味料等の選定に当たっています。
 基本的には、食品添加物を含め、安全性を確認した上で、食材を決定しており、例えば、ベーコンやウインナー、トマトケチャップ等については、無添加商品を選定しています。
 また、カレーやシチューなどのルーについても、基本的に既存のものを使用するのではなく、素材から手作りし、可能な限り添加物を使用しないように努めています。
 その一方で、提供数量の問題があります。
 現在、本市の学校給食は、1日に約3万4千食を提供いたしており、食材について有機農業のものを採用する場合、それだけの量を確保する必要があります。
 また、調味料についても、無添加である商品が非常に限られている上に、結構割高であるため、大量使用となると、費用の面で大きな課題があります。
 そのため、できる限り化学調味料などの添加物を使用してない調味料等を幅広く使う、あるいは、素材から調味料そのものを手作りしていくといった工夫を更に広げていくような方向で、安全・安心な学校給食の提供に努めて参りたいと考えています。

【有機農業について】

 高松市の環境や生物を守り、持続可能な社会を目指し、次の世代に自信を持ってバトンタッチするためにも、有機農業は必要不可欠かと思いますが、どのようにお考えでしょうか?
これからは、環境にやさしい農業、あるいは人にやさしい農業、そしてそうした農業による食物というように、そちらの方向に向かわざるをえないものもあると私も思っております。
 本市では、昨年3月に新たな農業振興計画を作っておりますが、その中で、環境にやさしい農業の推進を重点施策の一つに挙げており、国の交付金等も活用しながら、各種事業を展開しています。
 また、補助金や支援の諸制度について、その内容を農家の人たちに知ってもらうために、「農家のしおり」を全農家に配布しており、農薬の適正使用や環境にやさしい営農について、周知を行っているところです。
 今後とも、持続可能で、安全な農業、環境にやさしい農業の推進に取り組んでまいりたいと思います。

 有機農業に取り組まれている方や就農を目指している方からの御意見も伺いました。
 ・大規模農家に比べ、利益の出にくい小規模農家の廃業や農業従事者の高齢化に伴い、耕作放棄地が増加している。これらの耕作放棄地を利用して有機農産物の作付けを行いたいが、需要見込みが不確実なため踏み切れない。学校給食で採用となれば、使用量の見込みが立ち、また大規模化により利益が出ると就農希望者も増えるのではないか。
 ・食べる人の健康等を考えて有機農業に取り組んでいるが、以前よりも、物価高騰の影響もあり、有機野菜と従来の慣行野菜の価格差が縮まってきている。保育園や学校等で使用となれば、近くに出荷ということなり、農家の手間や搬入コストを抑えることができる。
 ・有機農産物を給食に使用となれば、従来の少量多品種栽培から、品種を絞った大規模栽培が可能になる。そうして生産した有機農産物を、青果市場等に集約し、給食センターや調理場まで運送すれば、流通コストも下がり、慣行野菜の生産農家も有機農産物に参入するのではないか。

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