更新日:2025年4月21日
高松市における、2025年の届出患者数はすでに、前年の届出数を大きく上回っています。
咳が長引いている方は、百日咳の可能性がありますので、医療機関を受診しましょう。
(※2025年の報告数は4月6日時点の届出患者数です。)
百日咳は、百日咳菌の感染によって、特有のけいれん性の激しい咳発作を特徴とする急性の気道感染症です。
主に7~10日の潜伏期の後、ごく普通のかぜ症状から始まり、やがて連続性の激しい咳が、息を吸う間もなく発作的に起こります。咳発作の後に急に息を吸うので吸気性の笛音(ヒューというような音)が聞かれます。咳のために乳幼児では呼吸ができなくなるために全身が青紫色になってしまうこと(チアノーゼ)やけいれんを起こすことがあります。また、脳症を起こし、重篤な後遺症を残すこともあります。激しいせき発作の回数は次第に少なくなりますが、回復には3か月近くかかることがあります。
百日咳にかかった場合、一般に0.2%(月齢6か月以内の場合は0.6%)のお子さんが亡くなってしまうといわれています。また、肺炎になってしまう お子さんが5%程度(月齢6か月以内の場合は約12%)いるとされています。
飛沫感染・接触感染です。どの年齢でもかかることがありますが、子どもが感染することが多いです。また、重症化しやすく、死亡者の大半を占めるのは1歳未満の乳児(特に生後6か月未満の乳児)のため、症状のある人は、マスクを着用するようにしましょう。
乳児期は五種混合ワクチンを4 回接種することにより、罹患リスクを80~85%程度減らすことが出来ると報告されています。ワクチンの免疫効果は4~12年で減弱し、最終接種後時間経過とともに既接種者も感染することがあります。
生後6カ月以上の患者にはエリスロマイシン、クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬が用いられます。薬が処方されましたら、指定された期間は必ず飲み続けてください。