ブランチギャラリー 三村昌道展「Time to be in the snow」
2023年11月14日（火曜日）～2024年1月8日（月曜日・祝日）※会期中展示替え有り
ブランチギャラリー 三村昌道展 「Time to be in the snow」
香川に制作拠点をおき、作品発表を続けている
この死生観は、雪が降りしきる夜の風景との出会いにより、雪をモチーフとする絵画へと引き継がれます。どこまでも続く暗闇、雪原を交差する動物の足跡と封鎖された道路、その向こうにある別世界のイメージ。その情景には三村自身の焦燥感や絶望、そして充足感や安堵などの複雑な心理が含みもたらされています。
2020年の個展「Step on the Snow」（高松市塩江美術館、香川）は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、やむなく会期途中で中断となりました。今回の当ブランチギャラリーでの個展は、その折に展示されていた作品も含めて再構成し、街を行き交う皆様にご覧いただくものです。
なお、会期中に展示替えをいたします。前期は油彩による黒い画面の、夜に降る雪を描いた絵画を、また後期はシルバーのアクリル絵の具を用い、斜面に残る昼間の雪を描いた絵画を中心に立体作品なども併せて展示します。
本展のタイトル「Time to be in the snow」とは「雪でいられる時間」という意味だと三村は言います。クリスマスのイルミネーションに飾られ冬に向かっていく街の中で、彼が放つ「雪でいられる時間」をご堪能ください。
Time to be in the snow―雪でいられる時間
上空5000メートルで生まれた雪は、寒いところでは結晶のまま地上に降ってきます。しかし、結晶でいる時間は短く、すぐにその繊細で完全な六角形の造形性は失われてしまいます。やがて大気中の様々な汚れが付着し、氷の粒となって堅く、厚く積み重なり、次第に雪としての純粋さを失って行きます。やがて雨がその表面を洗い、いつか太陽が降り注いで完全にその姿は消え去ります。しかし、純粋さを失って行くことがわかっているからこそ、やがて消えてしまうからこそ、私たちは雪を見て美しいと思い、心を打たれるのかもしれません。
三村 昌道
展覧会基本情報
会期：
2023年11月14日（火曜日）～2024年1月8日（月曜日・祝日）※会期中展示替え有り
前期：11月14日（火曜日）～12月8日（金曜日）
後期：12月9日（土曜日）～1月8日（月曜日・祝日）
主催：
高松市美術館
会場：
ブランチギャラリー（高松丸亀町商店街内「しごとプラザ」ショーウィンドー）
観覧料：
無料
お問い合わせ先：
高松市美術館（087-823-1711）
三村 昌道 略歴
1990年 多摩美術大学絵画科油画卒業
1996年 個展 コバヤシ画廊（東京）
個展 WEATHER REPORT（高松、香川）
2000年 個展 コバヤシ画廊（東京）
2002年 神山アーティスト・イン・レジデンス（神山町、徳島）
グループ展「縁起物」connection展 ギャラリーアルテ（丸亀、香川）
2007年 グループ展「川島猛とアートフレンズ」高松市石の民俗資料館（香川）
2008年 個展 コバヤシ画廊（東京）
2009年 個展 コバヤシ画廊（東京）
2010年 個展 コバヤシ画廊（東京）
個展 劇場「寄井座」（神山町、徳島）
2011年 個展 コバヤシ画廊（東京）
2012年 グループ展 旧藤田外科アートプロジェクト 旧藤田外科（坂出、香川）
2015年 個展 劇場「寄井座」（神山町、徳島）
2016年 グループ展 坂出アートプロジェクト「人口の地層と人の夢」 旧藤田外科（坂出、香川）
2017年 個展「三村昌道展A Moment of Snow」 劇場「寄井座」（神山町、徳島）
2019年 アクリルガッシュビエンナーレ2018入選
2020年 個展「Step on the Snow」 高松市塩江美術館（高松、香川）
2022年 グループ展「せとうちの大気」 香川県立ミュージアム（高松、香川）
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