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第2期常設展 現代のユーモア/彫りの系譜

常設展

2014年6月14日(土曜日)~2014年8月17日(日曜日)

【展示室1 「現代のユーモア」】
ユーモアとは、人間の行動や言語、文章などににじみ出るおかしみや、またそれを表現する能力を指しますが、実際にはこのような意味を超えてかなりゆるやかに用いられています。美術の世界においても、固定観念をくつがえすユーモアの精神は、芸術活動の重要な要因として比較的早くから注目され、洋の東西を問わず、他にも文学や演劇、映画など様々な媒体を通じて表現されてきました。風刺と機知に富んだ洗練された笑いや、既成概念にとらわれない軽やかな遊び心のある作品は、戦後日本の現代美術におきましても、親しみやすいものの代表格であることは言うまでもないでしょう。

虹の作家として知られる靉嘔の《アダムとイヴ》では、虹色に彩られた男女を、明るい色調で大胆にデフォルメして表現していますし、コラージュの手法を用いて機知に富む作品を発表した、桂ゆきの《鼻》では、象の巨体とピーナッツのアンバランスな対比がおかしさを生み出しています。また、奇想天外な発想を漫画の手法で視覚化した岡本信治郎の《大停電-ジムダインの肖像》などには、ユーモアの精神が存分に発揮されています。

一方、立体作品では、堀内正和の《人差指》にみられる様にトリックと遊びに満ちた作品があげられます。この度の展示では、美術館が誇る戦後日本の現代美術の中から、ユーモアの要素色濃く感じさせる14作家25点の作品を御紹介します。個々の作家たちが託した様々なメッセージを是非お楽しみください。

【展示室2 「彫りの系譜」】
香川の漆芸は、江戸時代末期に活躍した玉楮象谷(たまかじぞうこく)によって始められました。当時、漆工芸において特に蒔絵などは技巧主義に陥りましたが、象谷はそれに追随することなく、父・藤川理右衛門から受け継いだ篆刻技術を用い、中国から舶載された唐物漆器(からものしっき)や、キンマ手とよばれる南方渡来の籃胎漆器(らんたいしっき)に着目し、地方色豊かな彫漆(ちょうしつ)、蒟醤(きんま)、存清(ぞんせい)の三技法を確立しました。なかでも彫漆は、中国の宋・元時代に起こり、我が国では室町時代の頃に輸入され、茶人たちの間で珍重されました。その技法は、彩漆(いろうるし)を数十回から時には百回以上塗り重ねて厚い層を作り(百回で厚さ約3ミリ)これに文様を彫り表すものであり、塗り重ねる漆の色によって、朱漆のものを堆朱(ついしゅ)、黒漆のものを堆黒(ついこく)。といいます。また、朱漆と緑漆を数十回程塗り重ね、深さを変えて彫り込むことにより、朱の部分には花や鳥、緑の部分に植物の葉を彫り表すものを紅花緑葉(こうかりょくよう)といいます。象谷の活躍以降、明治末頃には讃岐漆器と讃岐彫りを商う「百花園」(ひゃっかえん)の職長格として石井磬堂(いしいけいどう)や高橋皖山(たかはしかんざん)らが象谷の技法を受け継いだ緻密で優れた意匠の彫漆作品を生み出し、彫りの双璧と称されました。また、磬堂の一番弟子となった音丸耕堂(おとまるこうどう)は、色漆の層の断面を出して対比させる様々な彫漆技法を駆使した作品を発表し、1955年、国の重要無形文化財「彫漆」保持者に認定されています。

このたびの展示では、様々な様相をみせながら展開した讃岐漆芸の彫りの系譜を9作家、32点の作品によりご紹介いたします。

展覧会基本情報

会期:
2014年6月14日(土曜日)~2014年8月17日(日曜日)
会場:
高松市美術館
休館日:
月曜日(但し、7月21日(月曜日・祝日)開館、7月22日(火曜日)休館)
開館時間:
9時30分~17時(ただし、特別展開催中の火曜日~土曜日・祝日は、19時まで)
※入室はいずれも閉館30分前まで
主催:
高松市美術館
※都合により展示内容を変更する場合があります。
観覧料:
【一般】200円(団体 160円)
【大学生】150円(団体 120円)
【高校生以下】無料
【65歳以上】無料(長寿手帳が必要)
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者は入場無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
お問い合わせ先:
高松市美術館
電話:087-823-1711
 

関連イベント

 

担当学芸員によるギャラリートーク

開催日時:
2014年8月9日(土曜日) 14時~
会場:
高松市美術館 常設展覧会場
講師:
担当学芸員
入場料:
無料(ただし展示室への入場料は必要です)
お申込み:
申込不要
 

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