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第3期常設展 ピカソからウォーホルまで-20世紀美術の系譜/香川の人間国宝-音丸耕堂・磯井如真・磯井正美・太田儔

常設展

2012年9月8日(土曜日)~2012年10月28日(日曜日)

【展示室1 「ピカソからウォーホルまで-20世紀美術の系譜-」】
20世紀美術では、絵画表現の可能性が様々な形で追求されました。
マティス(1869~1954)は「フォーヴィスム」(野獣派)の中心人物として、自然対象を再現することをやめ、色彩それ自体の表現力を追求し色彩における絵画革命をおこしました。一方、ピカソ(1881~1973)やブラック(1882~1963)などは、自然形態を模倣するのではなく、形と空間を自由に分解し構築する「キュビスム」(立体派)をはじめますが、これは、従来の西欧絵画の伝統を根底から覆す重要な出来事でした。
そして、もう一つの重要な流れとして、人間の心のなかの未知の世界を探ろうとする新しい動きが認められました。一つはデュシャン(1887~1968)を中心とした「ダダ」の運動であり、もう一つは、第一次世界大戦後に登場したシュルレアリスム(超現実主義)でした。芸術それ自体の在り方を否定するような「ダダ」の考えに変わって、夢や無意識の世界に芸術の根拠を求める「シュルレアリスム」は、エルンスト(1891~1976)、ミロ(1893~1983)などが中心となり、フロッタージュやコラージュといった独特の技法を駆使し作品を発表したのです。

第2次世界大戦後、美術の中心は、パリからニューヨークに移り、そこを拠点に抽象表現主義の運動が起こります。その口火を切ったのがポロック(1912~56)によるアクション・ペインティングでした。これはキャンヴァスの上から絵具を滴らせながら画面全体を覆う描き方であり、新しい抽象的表現の道を開きました。
また、ネオ・ダダを代表するジョーンズ(1930~)は、アメリカの国旗、標的、数字などを主題とした作品を発表し、同じころ、「ポップ・アート」を代表するウォーホル(1928~87)や、リキテンシュタイン(1923~97)は有名人の写真、広告、漫画、工業製品など大衆が日々使い捨てる物を素材として作品を作り出しました。
このたびの展示では、20世紀美術において重要な役割を果たした16作家による版画作品39点をご紹介いたします。
 
【展示室2 「香川の人間国宝-音丸耕堂・磯井如真・磯井正美・太田儔-」】
人間国宝(重要無形文化財保持者)とは、文化財保護法に定められているもので、芸能や工芸技術など無形の文化的所産のうち、歴史上または芸術上、価値が高いもの、そのうち特に重要なものを重要無形文化財として国が指定し、これを体得、体現している人を「保持者」として認定しています。
香川県ではこれまでに、讃岐漆芸の代表的な加飾技法である彫漆(ちょうしつ)と蒟醤(きんま)の技法で、4人の漆芸家が指定されています。

彫漆とは、色漆を厚く塗り重ね、文様を彫り表す技法です。日本では、江戸末期に活躍した讃岐漆芸の祖、玉楮象谷(たまかじぞうこく)が中国からもたらされた唐物漆器を考究し、これらを模して日本独自の優れた彫漆を生み出したことに始まります。音丸耕堂(おとまるこうどう)は豊富な色漆の駆使と大胆な意匠により独自の境地を切り拓き、1955年(昭和30) 彫漆保持者に認定されました。

蒟醤は、剣と称する彫刻刀で文様を彫り、その彫り口に色漆を埋め、研ぎ出したもので、象谷が、タイ、ミャンマーを源とする籃胎漆器を模して作り始めたものですが、その技法は数々の名工によって引き続がれています。なかでも、讃岐漆芸中興の祖とも称されている磯井如真(いそいじょしん)は、凸版写真印刷からヒントを得た点彫り蒟醤を創案。色漆の濃淡や奥行き表現に成功し、1956年(昭和31) 蒟醤保持者に認定されました。

また、如真の三男である磯井正美(いそいまさみ)は、均一の平面に斑紋を生じさせる独自の技法により、蒟醤の表現領域を飛躍的に広げ、1985年(昭和60) 蒟醤保持者に認定されました。さらに、太田儔(おおたひとし)は、籃胎を素地とした布目彫り蒟醤により、蒟醤の絵画的表現領域を深め、1994(平成6) 蒟醤保持者に認定されています。

本展では、香川県が輩出した4人の人間国宝(重要無形文化財保持者)の名品37点を通して、讃岐漆芸の魅力を探ります。

展覧会基本情報

会期:
2012年9月8日(土曜日)~2012年10月28日(日曜日)
会場:
高松市美術館
休館日:
月曜日(但し、9月17日(月曜日・祝日)、10月8日(月曜日・祝日)は開館。翌9月18日(火曜日)、10月9日(火曜日)は休館。)
開館時間:
9時30分~17時(ただし、特別展開催中の火曜日~土曜日・祝日は、19時まで)
※入室はいずれも閉館30分前まで
主催:
高松市美術館
※都合により展示内容を変更する場合があります。
観覧料:
【一般】200円(団体 160円)
【大学生】150円(団体 120円)
【高校生以下】無料
【65歳以上】無料(長寿手帳が必要)
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者は入場無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
お問い合わせ先:
高松市美術館
電話:087-823-1711
 

関連イベント

 

担当学芸員によるギャラリートーク

開催日時:
2012年10月6日(土曜日) 14時~
会場:
高松市美術館 常設展覧会場
講師:
担当学芸員
入場料:
無料(ただし展示室への入場料は必要です)
お申込み:
申込不要
 

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高松市美術館公式サイト

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電話:087-823-1711 ファックス:087-851-7250
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