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第4期常設展 モノクローム―色彩の記憶―/存清(ぞんせい)を中心に―表現の魅力―

常設展

2011年10月27日(木曜日)~2011年12月25日(日曜日)

【展示室1 モノクローム ―色彩の記憶―】
私たちは、情報の8割以上を視覚に頼っているといわれています。視覚情報の中でも、いうまでもなく「色」は魅力的なものです。生まれた瞬間から私たちは色彩によって、形やものの在り方を認知し、時々の記憶を彩りで呼び起こします。そして同時に人は、光と影の諧調という視覚情報でも世界を認識することができます。写真や映画やテレビは、かつてモノクロが主流でした。しかし、今ではメディアにおいて、カラーが当たり前となりました、それでもモノクロを使う表現が消えてしまったわけではありません。色彩と陰影は、私たちの知覚においてどのような風景を見せてくれるのでしょうか。

このたびの展示は、あえてモノクロームという単色の表現世界を紹介いたします。白と黒の世界でありながら、5人の作家たちの作品42点からは色彩の微妙な味わいや繊細で豊饒な色めきさえ感じられます。そして、見る人それぞれが感覚を開き、作品と呼応しつつ、モノトーンの世界に個人的な記憶を呼び覚まし、やまない想像の波紋を広げてくれることでしょう。

岡田修二は、移ろいやすい自然の中に人間の目に見えない潜在的な記憶を呼びおこし、小川百合は、丹念な鉛筆の運びにひんやり張りつめた空気と時間の流れを、また河口龍夫は、モノクロ写真26点組に過去・現在・未来への時間の往還を見せてくれるでしょう。そして、森本洋充は、抑制の効いたモノクローム世界に生の気配を宿し、山中信夫の視点の変化やコントラストによる非日常的な瞬間は不思議な感覚へと誘ってくれます。
 
【展示室2 存清(ぞんせい)を中心に―表現の魅力―】
讃岐漆芸といえば、現在では蒟醤(きんま)、彫漆(ちょうしつ)が主流となっていますが、明治時代には存清(ぞんせい)(存星)がその代名詞でした。存清は、室町中期に中国から伝わり、江戸末期に高松の玉楮象谷(たまかじぞうこく)が技法の研究を重ねて完成させました。その手法は、漆を塗り重ねた面に多彩な色漆で文様を描き、その輪郭や細部を剣(存清用の彫刻刀)で線彫りして、彫り口の凹部には何も入れずに仕上げたものです。玉楮象谷の後、藤川家を継いだ象谷の弟藤川黒斎、黒斎の子秋郊等に技法は受け継がれました。しかし、存清は明治期に入ると業者の粗製濫造等が一因となり、明治末期には姿を消すことになります。その後、昭和期に入ると存清の手法は、これを継承していた香川藻浦(そうほ)からその子香川宗石(そうせき)に受け継がれて再興されます。宗石は、「ぼかし」による色彩の微妙な変化を生み出したり、色漆で文様部分を盛り上げる「肉上塗り」を取り入れ作品に立体感を生み出しました。宗石は、1962年に、香川県指定の無形文化財存清技術保持者に認定されました。

このたびの展示では、存清技法を中心に讃岐漆芸の祖玉楮象谷から現代までの8人の作家の作品を紹介します。漆による優美な絵画表現の魅力をご堪能ください。

展覧会基本情報

会期:
2011年10月27日(木曜日)~2011年12月25日(日曜日)
会場:
高松市美術館
休館日:
月曜日
開館時間:
9時30分~17時
※入室はいずれも閉館30分前まで
主催:
高松市美術館
観覧料:
【一般】200円(団体 160円)
【大学生】150円(団体 120円)
【高校生以下】無料
【65歳以上】無料(長寿手帳が必要)
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者は入場無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
お問い合わせ先:
高松市美術館
電話:087-823-1711
 

関連イベント

 

ワークショップ「大切な記憶を描く」

開催日時:
2011年12月11(日曜日) 10時~16時(中1時間休憩)
会場:
高松市美術館 3階講座室
対象:
高校生以上
受講料:
500円(材料費別途)
定員:
20名
 
お申込み:
受付終了しました

担当学芸員によるギャラリートーク

開催日時:
2011年12月3日(土曜日) 14時~
会場:
高松市美術館 常設展示室
講師:
当館学芸員
入場料:
無料(ただし展示室への入場料は必要です)
お申込み:
申込不要
 

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