小沢WS「アフレコされてみよう」
2014年6月8日
今回のアニュアルvol.04に出品しているアーティスト・小沢 裕子さんを講師に、
ちょっと変わったアフレコをするワークショップを行いました。
小沢さんはインターネットで見つけた見知らぬ人の映像に字幕やアフレコをつけるなど、視覚や聴覚を巧みに操作した作品を制作しています。
今回は、小沢さんにとって初のワークショップ講師となりました。
まずは参加した小学生から中学生まで一人ずつ、簡単な質問に答える様子をビデオカメラで収録します。「名前は?」、「好きなものは?」、「大人についてどう思う?」など、質問に答えたら、子どもたちの仕事は終わりです。
アフレコされています!
次は大人の出番です。子どもたちが質問に答える映像を見ながら、同じセリフを大人がアフレコします。見た目は小学2年生の女の子なのに、声は大人の女性に、見た目は小学1年生の男の子なのに、声は渋い大人の男性に…。子どもたちの口元をよく観察して、タイミングを合わせるのが難しいようでした。
そのころ子どもたちは…
大人がアフレコに奮闘している間、子どもたちは美術館の中2階スロープにいました。
美術館の1階と2階をつなぐスロープは大理石でできています。いろんな模様が見えるその大理石の小さな模様たちに「言葉」の「しるし」を付けていきました。
小沢さんが用意してくれた「言葉」のシールには、「しじま」、「アンドロメダ銀河」、「ここで待ってる」、「かいじゅう」、「マイケル」、「五十嵐さん」、「淡雪」などなど、名詞・形容詞・動詞・固有名詞などが大小、様々な書体で溢れていました。
子どもたちは、「言葉」が足りなくなったら自分たちで「言葉」を作っていました。スロープの壁や床のあちこちに、小沢さんと子どもたちの小さな「言葉」の「しるし」が今も残されています。美術館を訪れたときは、ぜひ探してみてください。
アフレコが終わり、小沢さんが大急ぎで映像を編集してくれました。
最後はみんなで完成作品の鑑賞です。
子どもたちにとっては、顔は自分なのに、声が大人という「違和感」に不思議な気持ちで映像を眺めていました。アフレコをした大人も不思議な気持ちだったのでしょうか?
今回の映像は小沢さんがもう一度編集して字幕を付けて、参加者にDVDとしてプレゼントされます。ワークショップ初講師の小沢さん、楽しくて不思議な時間をありがとうございました!
