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2007年1月27日 五感でアートを楽しもう!

高松市美術館で開かれている小学校中・高学年生を対象にした鑑賞講座「アートで遊ぼう!」。
定員15名の和やかな雰囲気に、学芸員自らが担当する展示の作品を素材に毎回創意工夫を凝らせたアートゲームや作品作りのユニークさから毎回参加の“常連さん”も増えつつあります。
1月27日(土曜日)のテーマは「五感でアートを楽しもう!」。
2階展示室で開催中のコレクション展「東西芸術家の出会い」担当の牧野学芸員が7人の子どもたちを相手に講師を務めました。

まず、五感の説明から。
お菓子のチョコパイを例に、“見て”分かる、“触って”感じる、“甘酸っぱいにおい”や“味覚”、“さくさくと噛む音”の5つの感覚を子どもたちとの掛け合いで確かめて、ふと見ると・・・

ふと見ると牧野さんの横には展示台の上に置かれた人形が。
「ふつう、美術館では“見る”ことによって作品を鑑賞するわけですが・・・」と語りかけながらおもむろに背中のスイッチを入れると、突然人形が音とともに動き出しました。
「現代美術では、時には動いたり音を立てたり、香りのする作品も見られるわけです。」なるほど。

その後、展示室に移動していくつかの作品を鑑賞。
絵具に砂を混ぜて質感を際立たせた猪熊 弦一郎の「ジプシーの子供達」、“フロッタージュ(擦り出し)”の技法で空想の動物や植物を描いたマックス・エルンストの「博物誌」、小箱の中の品物を小穴から差し込んだ指先で“感じる”靉嘔の「フィンガー・ボックス」、ロクロのような回転台で回るキャンバス上に筆を静止させて何重もの同心円を描いた桑山タダスキーの作品などなど。
実際に触れはしないものの、五感に訴える作品の数々を鑑賞。

講堂に戻って、壁の凹凸を鉛筆でコピー用紙に擦り出して“フロッタージュ”の体験。

扇風機の回転軸に固定されて回る厚紙に恐々鉛筆を近づけて“同心円”づくり。
我も我もと順番待ちの列ができました。
「おうちでは一人でしないように。」と牧野さん言うてたけど、絶対しよるで・・と思いながら参観。

最後はオリジナル版フィンガー・ボックスの制作と中身当てゲームで締めくくりました。
嗅覚や味覚がヒントになる調味料や飴玉などよりも、子供たちに人気があったのはビー玉やビーズといった玩具類。
素材の選択肢が10数種類と限られていたところに、時間内に収めようと周りの大人たちがちょっと急かしすぎたかな?と終了後の意見交換会での反省の弁もあったものの、“五感”をポイントに楽しく現代美術の鑑賞を体験できたひとときとなりました。(高松市美術館学芸員 山本 英之/メルマガ96号より転載)

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高松市美術館公式サイト

〒760-0027香川県高松市紺屋町10番地4
電話:087-823-1711 ファックス:087-851-7250
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