このページの先頭ですサイトメニューここから
このページの本文へ移動
サイトメニューここまで

本文ここから

第2期常設展 旅のはざまで-私はここにいます-/鳥と蝶-飛翔

常設展

2012年6月23日(土曜日)~2012年9月2日(日曜日)

【展示室1 「旅のはざまで-私はここにいます-」】
1959年パリに向かった猪熊弦一郎が経由地ニューヨークに魅せられ、この地で画家として再出発したこと、その後、美術の中心がパリからニューヨークに移った時代、高松から川島猛らがアメリカへと出立するなど、いつの時代も国境をまたぐ美術家たちは後を絶たず、未知なる世界に自ら身を置き制作に挑んでいます。

今回の展示では、近年収蔵品に加えられた作品の中から、海外に拠点を置いた作家にスポットを当ててみました。特にドイツが多いことが分かります。ちょうど高松市美術館では、1922年、若干21歳でベルリンにわたり、ダダや構成主義などの新興芸術を吸収した村山知義(1901-1977)の特別展「村山知義の宇宙」展(5月26日~7月1日)を開催しました。村山から半世紀以上の時間を経て、ドイツに降り立った美術作家には、今回紹介する、海や地平線を「境界」のシンボルとして描くイケムラレイコ、世界中で大型プロジェクトに取り組む西野達、生と死の両義を見せる塩田千春、ドイツ国立デュッセルドルフ芸術アカデミーに学んだ奈良美智と村瀬恭子、同時期に滞在したO JUNらがいます。

また、世代は違うものの、70年代後半には大竹伸朗、90年代後半には春木麻衣子や金氏徹平らが学生としてイギリスに滞在しており、また、さわひらきは今もロンドンを離れることなく制作しています。また 2004年ロンドン大学チェルシー・カレッジ・オブ・アートを卒業した志賀理江子は、06年よりベルリンに渡った後帰国し、震災後の現在も宮城県に活動拠点を置いています。 瀬戸内国際芸術祭2010の男木島で人気を博した大岩オスカールは、ブラジル移民二世としてサンパウロに生まれ育ち、東京とニューヨークを行き来し、また沖縄生まれの照屋勇賢がニューヨークにあって沖縄の歴史と社会に言及する作品を制作しています。

彼らに共通するのは、物理的に境界線を移動し、思考や視点を少しずつ移行あるいはずらしてみていること。12人の現代美術作家の作品を通して、彼らの挑戦や試みをお楽しみください。
 
【展示室2 「鳥と蝶-飛翔」】
私たちは、飛翔するものに憧れを抱きます。イタリア・ルネサンス期を代表する万能人レオナルド・ダ・ヴィンチの探求心は科学技術にも及びました。飛行に興味を持った彼は、数種類の鳥の飛翔について詳細な観察と研究を行い、それを元にいくつかの飛行用装置を試作しています。また、古来より古今東西における伝説の生き物に、天と地を結ぶ「翼」は共通するもので、例えば鳳凰、ドラゴン、永遠の時を生きるフェニックス(不死鳥または火の鳥)、蝶羽の生えた妖精など様々に思い出されます。

今回の展示では、漆芸作品の中に見られる「飛翔」の姿、特に鳥と蝶があしらわれたものをご紹介します。讃岐漆芸の祖といわれる玉楮象谷(たまかじぞうこく)の弟である藤川黒斎の《存清宴盆》では、伝統的な図柄の花鳥たちが人々の暮らしのハレの華やぎをもたらしたことでしょう。その後、明治末頃には、讃岐漆器と讃岐彫の店「百花園(ひゃっかえん)」とその周辺で、石井磬堂(いしいけいどう)、鎌田稼堂(かまだかどう)らが研鑽しあい、優れた彫漆作品を生み出しました。稼堂の作品では、水鳥の伸びやかな様子がうかがえます。そして、磬堂の一番弟子となった音丸耕堂(おとまるこうどう)は彫漆の重厚さと相まって、蘇鉄に見え隠れするアゲハ蝶を大胆なデザインのなかに配しています。

また、音丸に続き、1956(昭和31)年に重要無形文化財「蒟醤」保持者に認定された磯井如真(いそいじょしん)は、アール・デコの影響の中にあってモダンな鳥《ホロホロ鳥》を生み出しました。岡田章人(おかだあきと)や横山操(よこやまみさお)作品にもその当時の工芸界の雰囲気が見られます。 そしてやや時代が下り、明石朴景や大西忠夫の様式化された蝶や鳥、真子実也の錆漆を使った鳥の飛翔、そして最近の磯井正美や太田儔の作品など、讃岐漆芸における「飛翔」の造形世界を16作家、31点の作品によりお楽しみいただきます。

展覧会基本情報

会期:
2012年6月23日(土曜日)~2012年9月2日(日曜日)
会場:
高松市美術館
休館日:
月曜日(但し、7月16日(月曜日・祝日)は開館。翌7月17日(火曜日)は休館。)
開館時間:
9時30分~17時(ただし、特別展開催中の火曜日~土曜日・祝日は、19時まで)
※入室はいずれも閉館30分前まで
主催:
高松市美術館
※都合により展示内容を変更する場合があります。
観覧料:
【一般】200円(団体 160円)
【大学生】150円(団体 120円)
【高校生以下】無料
【65歳以上】無料(長寿手帳が必要)
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者は入場無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
お問い合わせ先:
高松市美術館
電話:087-823-1711
 

関連イベント

 

担当学芸員によるギャラリートーク

開催日時:
2012年7月7日(土曜日) 14時~
会場:
高松市美術館 常設展覧会場
講師:
担当学芸員
入場料:
無料(ただし展示室への入場料は必要です)
お申込み:
申込不要
 

アートで遊ぼう!(こども鑑賞プログラム)

開催日時:
2012年7月14(土曜日) 9時30分~11時
会場:
高松市美術館 常設展覧会場
受講料:
無料
お申込み:
申込不要
 

本文ここまで
Page Top

以下フッターです。

高松市美術館公式サイト

〒760-0027香川県高松市紺屋町10番地4
電話:087-823-1711 ファックス:087-851-7250
  • Facebook
  • twiiter
  • LINE
  • Google+
  • tumbler
Copyright©TAKAMATSU ART MUSEUM.All rights reserved.
フッターここまでページ上部へ