高松市美術館公式サイト

コレクションCollection

高松市美術館は「戦後日本の現代美術」「20世紀以降の世界の美術(版画)」「香川の美術(漆芸・金工)」を3つの柱として系統的に収集を行っており、現在1,600点以上の作品を収蔵しています。

戦後日本の現代美術

終戦から現在に至るまでの、新しい価値の創造を目指した多彩な日本の現代美術作品を収集しています。

田中敦子
《電気服》1956年(1986年再制作)
©Kanayama Akira and Tanaka Atsuko Association

既成の価値観を一蹴しエネルギーあふれる独自の芸術を展開した岡本太郎。リーダー吉原治良(よしはら じろう)の「人のまねをするな」の掛け声のもと、各メンバーが独創的な作品を発表した「具体(ぐたい)」の田中敦子(たなか あつこ)や白髪一雄(しらが かずお)。
日用品や廃物をも素材として使用し既成の絵画や彫刻の枠をはみ出る作品を発表した「反芸術(はんげいじゅつ)」の荒川修作(あらかわ しゅうさく)や工藤哲巳(くどう てつみ)日常・大衆的な事物を題材にした「ポップアート」的表現を行なった横尾忠則(よこおただのり)や篠原有司男(しのはら うしお)。物質を加工せずそのまま提示した「もの派」の李禹煥(りー うーふぁん)や菅木志雄(すが きしお)。
絵画・写真・立体・コラージュなど多彩な表現を駆使する大竹伸朗(おおたけ しんろう)。名画の登場人物や有名人などに自ら扮し写真や映像で表現する森村泰昌(もりむら やすまさ)。サブカルチャーやオタク文化を大胆に取り入れた村上隆(むらかみたかし)。
優しさや残酷さを併せ持つ特異な表情の少女像を描く奈良美智(なら よしとも)・・・など。
戦後日本の各時代をリードした作家の優れた作品をお楽しみいただけます。

20世紀以降の世界の美術

20世紀以降の世界の美術の流れを辿ることができるように、各時代を代表する作家の版画作品を収集しています。

ワシリー・カンディンスキー
《小さな世界》1922年

20世紀初頭に「キュビスム」により「形」の革命をもたらしたピカソと、「フォーヴィスム」により「色彩」の革命をもたらしたマティス。抽象絵画のパイオニア、カンディンスキー。既成の価値観を否定し機知にとんだオブジェ作品などを発表したデュシャン。夢や無意識の世界に表現の源泉を見出した「シュルレアリスム」のエルンストやミロ。日常的・大衆的な事物を題材にした「ポップアート」のウォーホルやリキテンシュタイン・・・など。
日本のアートシーンにも大きな影響を与えてきた20世紀以降の世界における多彩な美術潮流を、代表的な作家の版画作品で辿ることができます。

香川の美術

表現の独自性と歴史的重要度を考慮し、香川の美術の中でもとりわけ漆芸と金工に重点を置いて収集しています。

玉楮象谷
《彩色蒟醤 水指棚》1853年

香川の漆芸は、江戸末期に藩主・松平家の庇護のもと優れた漆芸作品を多く制作した玉楮象谷(たまかじ ぞうこく)に始まります。象谷は中国やミャンマーの漆芸品などを研究・改良し、「蒟醤(きんま)」、「彫漆(ちょうしつ)」、「存清(ぞんせい)」という香川の漆芸に特徴的な三技法を完成させました。その後、讃岐漆芸はこれらの技法をベースとしながらも新たな趣向を凝らしつつ現代に至るまで作り続けられ、これまで香川では漆芸分野において5人の人間国宝を輩出しています。コレクションでは、150年以上の讃岐漆芸の歴史を、充実した作品を通して辿ることができます。
香川の金工は、1926(大正15)年に新しい工芸を目指すグループ「无型(むけい)」を結成した北原千鹿(きたはら せんろく)の活躍を中心に隆盛を見ました。千鹿は帝展に工芸部が設置された翌27年には若い工芸家の団体「工人社(こうじんしゃ)」を主宰し、大須賀喬(おおすが たかし)、鴨幸太郎(かも こうたろう)・政雄(まさお)兄弟ら同郷の作家と共に工芸美術に強い影響を与えました。アール・デコや構成主義の影響がみられる意欲的な作品の数々はコレクションの重要な一部となっています。

讃岐漆芸について