令和6年11月
更新日:2024年11月1日
「十一月に想う」 響け!心のハーモニー
(昨年度の中学校の音楽会の様子)
秋が深まり、今年の学校訪問も後半のピークを迎えようとしています。この時期に中学校を訪問すると、生徒の皆さんが合唱コンクール(音楽会)に向けて、熱心に練習に取り組む姿に、思わず足を止めることがあります。音楽室で、合唱指導を行っている音楽の先生方の迫力に圧倒されるとともに、どのクラスに対しても、このような熱のこもった授業を1日に4時間、5時間と行っておられる姿を想像すると、先生方のエネルギーに頭が下がります。
また、学級活動や朝の会、休み時間も返上して教室で友だちと音合わせを行っている生徒の姿や、その傍らでクラスの合唱練習を、温かく、時には厳しく見守っている担任の先生方を目にすると、遠い昔の自分の姿を見るようで、懐かしい気持ちにもなります。
「教員という職業の魅力は何ですか?」と聞かれた時に、私は、「子どもたちと共に泣ける仕事です。感動や喜び、時には悔しさを分かち合える、心揺さぶられる仕事です。」と答えます。その一場面には、合唱コンクールが思い起こされます。
先日ちょうど、書斎の片づけをしていると、過去に学級担任をしていた頃に自分が書いた、学級通信のファイルが出てきました。懐かしい気持ちで学級通信をめくっていると、3年生の担任として合唱コンクールの前に、このようなメッセージを送っていました。確か、合唱コンクールに向けて、パートリーダーが頑張ってくれていて、みんなそれぞれ思いはあるのに、なんだかぎくしゃくして学級の練習がうまく進んでいなかった頃だったと思います。
その後も、練習の度に揉めたり、言い争ったり、誰かが泣いたり、怒って帰ったり、指揮者や伴奏者としての葛藤など、熱が入れば入るほど、それはそれは数々のドラマがあるわけです。担任としても、その都度、話を聞いたり、なだめたり、叱ったり、称賛したりしながら、自分自身も成長していくのです。
そして、その後そのクラスは、どうなったか?ですが・・・クラスの子どもたちの感想がこちらです。
「クラスの一人ひとりを支えたのは、お互いを信じ合う心と、一緒に何かをやり遂げたいという熱い想い。3年〇組って、何だか不思議な、とっても素敵な集団・・・。」と担任のコメントを残していました。
このような場面に何度となく遭遇しましたが、ステージで全身全霊を込めて歌う子どもたち一人ひとりの顔を見ているうちに、それまでのクラスの道のりを思い出し、担任として涙がこみあげてくるのです。今でも、どの合唱も深く心に刻まれていて、教員人生の1ページとして大切な宝物となっています。
今年も、高松市の中学校で、子どもたちの素敵な心のハーモニーが響き渡ることでしょう。
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