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第4期常設展 女性陶芸家との出逢い/香合-香りのうつわ-

常設展

2012年11月3日(土曜日・祝日)~2012年12月24日(月曜日・祝日)

【展示室1 「女性陶芸家との出逢い」】
戦後、日本の陶芸界においてはいくつかの活発な動きがみられました。民芸調ともいうべき趣味性を強めながら各地に残された民芸を守りながら制作を続けている陶芸家たち、北欧のクラフトに刺激されて、手仕事とのかかわりを大切にしながら量産を考えたクラフト運動の作家たち、機能を重視したシンプルなデザインの生活用品を生み出す作家たち、これらの動きは、生活と密接なかかわりを持たせることで社会の中に陶芸を広めようとしていました。また、実用性、伝統的な形態などにとらわれないで陶芸を純粋な立体造形としてとらえ、現代美術の一環として位置づける前衛陶芸家と呼ばれる作家たちの動きもありました。

前衛陶芸の動きは、1950年代の中ごろから日本、アメリカにおいて同時期に現れました。日本では八木一夫、鈴木治、山田光ら「走泥社(そうでいしゃ)」の作家たちが先駆者となりました。彼らは用途を持たない美術に重点を置いたオブジェとしてのやきものを制作しました。このような中、陶芸界における女性作家の進出は目覚しいものがありました。彼女たちは、古いしきたりや因習に阻まれ、体力的にも困難といわれてきたこの分野で、男性中心の世界を打ち破ろうとしたのです。

1957年(昭和32)に坪井明日香の呼びかけにより、7人の女性陶芸家らがわが国初の女性陶芸家集団「女流陶芸」を結成し、女性の陶芸進出の草分けとなっていきました。それから約50年の歳月を経た現在では、陶芸に新しい息吹を吹き込む女性陶芸家たちの姿を見ることができます。
今回の展示では、8人の女性作家の作品16点により、自らの主張と新たなアイデンティティによる、現代女性作家の創造性豊かな世界をご紹介します。
 
【展示室2 「香合(こうごう)-香りのうつわ-」】
"香り"の歴史は、古く紀元前3000年頃古代エジプトに始まったといわれています。一説には、火を使うことによって生じる煙から、初めて人間は"香り"を得たともいわれています。"香り"を表す「Perfume」はラテン語の「Per Fumum」(煙によって立ち昇る)が語源であり、火によって生じる煙は、香りとともに天に昇っていくことで、どこか神と通じるものを感じていたようです。

わが国での香りの歴史は、538年の仏教伝来とともにはじまったといわれており、仏前に香(こう)を供え、堂内を浄化するための献香(けんこう)としておこなわれていました。香を入れる容器としては、古いものでは法隆寺、正倉院の塔鋺(とうまり)があります。これは金属製で、抹香(まっこう)を入れて使用されたものでした。やがて、室町時代に茶の湯が成立し、佗び茶が志向されるころ、茶室においても香が焚かれて、そこで使われる香合の存在が確立されます。香合は、炭点前の折に、練り香などを入れるために使用される小さな器のことを指しています。特に漆を用いた香合は、茶人によりにわかに関心が注がれていくことになります。そのため茶席での鑑賞に堪えうるものでなければなりませんでした。香合には、緻密に彫りを施したり、丹念に作り込まれた作品が生まれています。

今回の展示では、香川で江戸時代後期に玉楮象谷が基礎を築き、現代まで伝統的に受け継がれてきた讃岐漆芸作品の中から香合に焦点をあてます。玉楮象谷をはじめ石井磬堂、鎌田稼堂ら13人の名工による作品40点の繊細な美の世界をお楽しみいただければ幸いです。

展覧会基本情報

会期:
2012年11月3日(土曜日・祝日)~2012年12月24日(月曜日・祝日)
会場:
高松市美術館
休館日:
月曜日(但し、12月24日(月曜日・祝日)は開館)
開館時間:
9時30分~17時(ただし、特別展開催中の火曜日~土曜日・祝日は、19時まで)
※入室はいずれも閉館30分前まで
主催:
高松市美術館
※都合により展示内容を変更する場合があります。
観覧料:
【一般】200円(団体 160円)
【大学生】150円(団体 120円)
【高校生以下】無料
【65歳以上】無料(長寿手帳が必要)
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者は入場無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
お問い合わせ先:
高松市美術館
電話:087-823-1711
 

関連イベント

 

担当学芸員によるギャラリートーク

開催日時:
2012年12月1日(土曜日) 14時~
会場:
高松市美術館 常設展覧会場
講師:
担当学芸員
入場料:
無料(ただし展示室への入場料は必要です)
お申込み:
申込不要
 

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