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第3期常設展 ダリとシュルレアリスム/磯井如真の技と美

常設展

2011年8月27日(土曜日)~2011年10月23日(日曜日)

【展示室1 ダリとシュルレアリスム】
20世紀美術最大の巨匠の一人であるサルヴァドール・ダリは、1904年にスペインのフィゲラスで誕生し、1989年に84歳でその生涯を閉じるまで、世界の美術界に強烈な印象を与え続けました。1929年にアンドレ・ブルトン率いるシュルレアリスムの一員となったダリは、卓抜した描写力と独自のイマジネーションにより生み出された作品によって、後期シュルレアリスムの代表的画家として活躍しますが、後にブルトンと対立し、1934年にはシュルレアリスム運動から除名されます。

シュルレアリスム(超現実主義)運動は、第一次世界大戦の戦禍が残るパリで1924年に詩人アンドレ・ブルトンを中心とする若手芸術家たちによって始められました。彼らはフロイトの「精神分析」の理論をよりどころに、それまで非合理で無意味なものと考えられてきた夢や、無意識の中に人間の真実の姿をみいだしたのです。その最も基本的な技法としてブルトンが採用したのが「オートマティスム(自動記述法)」です。これは心の奥底から湧き上がってくる言葉やイメージを素早く、手を加えずに書き取ってゆくものでしたが、ミロはこれを絵画的な手法として取り上げ、記号のようなイメージを取り出しています。また、エルンストが偶然発見したフロッタージュ(こすり出し)は、木や石などを紙に写し取ることによって、そのイメージを作品化したものです。また、今回の展示では、シュルレアリスムの代表的な15作品と、期間限定により(2011年9月21日~10月23日まで)香川県立ミュージアム所蔵のダリの代表的な版画集である《マルドロールの歌》をご紹介いたします。
 
【展示室2 磯井如真の技と美】
磯井如真は1883年(明治16年)愛媛県香川郡宮脇村(現:香川県高松市亀岡町)に生まれました。1903年(明治36年)香川県工芸学校用器漆工科を卒業後、大阪の山中商会で中国漆器などの修理に従事し、様々な漆芸技法を修得しますが、1909年(明治42年)に大火で焼け出されたのを機に郷里に帰ります。特に定まった師匠のない如真は、江戸時代後期に活躍した、讃岐漆芸の開祖として知られる玉楮象谷の作品を研究することからはじめ、象谷が確立した彫漆、蒟醤、存清など幅広い技法がそのまま如真の制作の領域となったのです。

1913年(大正2年)には凸版印刷からヒントを得た「点彫り蒟醤」(てんぼりきんま)を創案し、従来の線彫り蒟醤では表現しえなかった色の濃淡や奥行きの表現を可能としたのです。大正から昭和初期にかけては、漆芸品が造形美術の一部門であるという意識が高揚した時期でもあり、帝展入選を目指す若き漆芸作家たちが輩出されますが、如真はその中心的存在であり、以後、新文展、日展を舞台に独創的な作品を発表していきます。当時開発された新材料のレーキ顔料で白から紫にぼかして塗り、カットグラスのような質感を出す技法や、堆漆板で作った文様を器胎に貼り付ける技法など、その卓抜した意匠と造形力には驚かされます。終生、高松で漆芸の近代化を確立したことから、讃岐漆芸の中興の祖と称され、1956年(昭和31年)には国の重要無形文化財「蒟醤」の保持者に認定されています。

今回の展示では、磯井如真の初期から晩年に至る作品29点と期間限定により(2011年9月21日~10月23日まで)、香川県立ミュージアム所蔵の代表作《彫漆草花文 鼓箱》《雙色紙筥 喜鵲之図》の2点をご紹介いたします。

展覧会基本情報

会期:
2011年8月27日(土曜日)~2011年10月23日(日曜日)
会場:
高松市美術館
休館日:
月曜日(但し、9月19日(月曜日・祝日)、10月10日(月曜日・祝日)は開館。9月20日(火曜日)、10月11日(火曜日)は休館。)
開館時間:
9時30分~17時(ただし、特別展開催中の火曜日~土曜日・祝日は、19時まで)
※入室はいずれも閉館30分前まで
主催:
高松市美術館
観覧料:
【一般】200円(団体 160円)
【大学生】150円(団体 120円)
【高校生以下】無料
【65歳以上】無料(長寿手帳が必要)
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者は入場無料
※共通定期観覧券についてはこちらから
お問い合わせ先:
高松市美術館
電話:087-823-1711
 

関連イベント

 

担当学芸員によるギャラリートーク

開催日時:
2011年9月24日(土曜日) 14時~
会場:
高松市美術館 常設展示室
講師:
当館学芸員
入場料:
無料(ただし展示室への入場料は必要です)
お申込み:
申込不要
 

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