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高松市美術館 館長講座「まぶさび教室 ~現代における美への問いかけ」開講!

更新:2016年12月3日(土)

11月から来年3月まで毎月第1土曜日午前11時~12時、高松市美術館の篠原資明(しのはら もとあき)館長による美術講座「まぶさび教室 ~現代における美への問いかけ~」(全5回)を開講しています。

2016年11月5日(土)に開催された1回目のテーマは、
「透きとおり ~透明素材のもたらすもの デュシャンから杉本博まで」
透き通る素材で制作された作品が「建築・デザイン」と「アート」というジャンルごとに紹介されました。
「建築・デザイン」では、1851年にロンドンのハイド・パークで開かれた第1回万国博覧会の会場として建てられた、ジョセフ・パクストン設計のクリスタルパレスやパリのルーヴル美術館にあるガラスのピラミッド、吉岡徳仁の《ガラスの茶室─光庵》(京都)等が紹介されました。
また、「アート」では、マルセル・デュシャンの《花嫁は、彼女の独身者たちによって裸にされて、さえも》や香川県・直島にある杉本博司の《護王神社》等が紹介されました。
透き通る素材は、儚く清廉な印象を私たちに与えますね。

2回目は、2016年12月3日(土)に開催。
テーマは、「まばゆさ ~光と反射・反映 都市環境からアートまで」でした。
光と反射・反映について、「照明」、「鏡」、「金」といった素材や表現方法から考えるというものでした。

「照明」では、ラモーのオペラ作品『イポリットとアリシー』の舞台セット、扉を開けた大きな冷蔵庫が紹介されました。家の中で最もまばゆいものは、夜、暗闇の中で開く冷蔵庫内の照明だという説明で、なるほどと思うと同時に、ぜひそのユニークな舞台を自分も鑑賞してみたいと思いました。
他に、イヴ・クライン《火の噴水》やヨーコ・オノの《Imagine Peace Tower》、それから、映画スター・ウォーズに登場する「ライトセーバー」等が紹介されました。

「鏡」では、ヨーコ・オノ《ほほえみの箱》や、女木島にある、無数の小さな鏡をつなぎ合わせた行武治美の作品《均衡》等が紹介されました。
また、満月の夜に奥様の化粧台からコンパクトケースを持ち出し、夜空に浮かぶ月を手元のコンパクトケースの鏡に映しとった写真が紹介されました。映しとった月は、ケースのふたをパチンと閉めて、自分の手の中に閉じ込めることもできます。篠原館長の「手鏡に満月」、とても素敵な作品でした。

「金」は、便器をブロンズで制作したシェリー・レヴィーン《噴水(デュシャンにちなんで)》や、本物の金で制作したマウリツィオ・カテラン《アメリカ》。極限まで単純化した鳥の姿を金色に輝く真鍮で作った、ブランクーシ《空間の鳥》、燃え上がる金色の炎、村上隆《欲望の炎》等が紹介されました。《空間の鳥》は、税関にて、これは工業製品か美術品かという問答があったという現代美術らしい裏話もありました。

様々な現代美術作品の紹介に加えて、篠原館長独特のユーモアあふれる解説が好評の「まぶさび教室」。次回は2017年1月7日(金)11:00~12:00開催です。
お時間のある方、ぜひお越しください。

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