ふりがな

いでひがしTいせき よみがえる弥生の木工名人たち

遺跡名

井手東T遺跡

所在地

高松市伏石町

時 代

縄文時代早期,弥生時代中期

 説 明

 井手東T遺跡でもっとも注目すべきは,弥生時代中期の溝からまとまって出土した木器であろう。木器は,土器や石器と違い,土中でも腐食して消失しやすく,豊富な水分があり酸素から遮断された条件でないと残りにくい。出土した木器の種類には,工具である鉄斧柄,農具である広鍬・狭鍬・又鍬・竪杵,食事具である杓子形・把手付片口などの日常道具から,楽器である琴,祭祀具である鳥形・舟形・陽物形などの非日常道具まであり,弥生時代の生活風景を復元するうえで欠かせない資料となっている。さらに,木器の製作にあたっては,用途に応じて木材の種類を選び,材木を切断する箇所・方向を選んでおり,弥生人が木の扱いに手慣れていたことを知ることができる。
 最後に,縄文時代早期に降ったアカホヤ火山灰の厚い堆積層が確認されている。このアカホヤ火山灰とは,約6,300年前に南九州沖の鬼界カルデラが大噴火を起こして降ったもので,遠く離れた高松でも積もっていることを考えれば,西日本の縄文人にかなりの被害をもたらしたと想像できよう。

写真

図面

 

 アカホヤ火山灰堆積状況(縄文時代早期)     木器(弥生時代中期)