歴史よろず庵   〜 平成15年9月掲載分

   本ページは平成15年9月15日発行の『広報たかまつ』に掲載したものです。


 

    あしばごう
    芦葉江

 写真は歴史資料館に所蔵されている芦葉江と名前がつけられた刀です。銘はありませんが郷義弘の作とされています。
 郷義弘は南北朝時代の人で、刀工として有名な五郎正宗の弟子とされています。江戸期には粟田口吉光、師の五郎正宗と義弘で天下三作といったように、刀工の最高位とされていました。
 美術刀剣の世界に「郷と化物は見たこともない」という言葉があります。これは、郷義弘という刀工の作品には、義弘との銘が無いということを意味するとともに、非常に珍しい刀であることを表現した言葉とされています。
 現在も残る義弘の作品は、いずれも名刀ですが、先の言葉のとおり銘は無く、『○○江』との固有の名前がつくのが普通です。
 資料は、大坂の豪商・鴻池家、古高松の揚一万石と称された揚家などを経て、坂出の下村家に伝わり、そこから当館に寄贈されました。
 また、平成11年6月22日には、県の有形文化財『指定名・刀 無銘 伝江義弘(号芦葉江)』に指定されています。
 その刃文などは見事で、刀剣研磨の人間国宝であった故本阿弥公遜は、「狂い獅子の尾を見るが如く」と絶賛しています。

芦葉江

平成15年9月15日掲載


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