歴史よろず庵   〜 平成15年1月掲載分

   本ページは平成15年1月15日発行の『広報たかまつ』に掲載したものです。


 

    蘆鴨秋景図(ろおうしゅうけいず)

岸辺の蘆(あし)と二羽の鴨、空に滲(にじ)む満月。題名のとおり、深まる秋の情景を確かな筆致で描き出した一幅です。
「蘆鴨」や「蘆雁(ろがん)」は室町時代以来よく描かれた画題で、近世・近代においても俵屋宗達(たわらやそうたつ)をはじめ多くの画家が好んで取り上げています。
作者の馬場景泉(けいせん)は明治21(1888)年、西植田に生まれた日本画家です。江戸後期の岸派から鈴木百年の流れをくんだ、花鳥画で名高い京都の日本画家・今尾景年(けいねん)のもとで十余年にわたり絵を学び、師の画風を継承することになります。
県内においては香川県展審査委員を務めるなど、明治から昭和にかけての芸術文化に寄与しました。晩年は藤塚町に住んで制作を続け、昭和29(1954)年に亡くなりました。

 ※この作品は、江戸時代に林村(現在の林町)の庄屋であった向井家から寄贈を受けたもので「林・三谷地区の文化財」展に展示しています。

蘆鴨秋景図

平成15年1月15日掲載


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