一口メモ ★011

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『電話の心得』



 明治に高松にはじめて入った電話,どのように使われていたのだろうか。

 電話開通より10年ほどたつが,歴史資料館で保管している大正5年(1916)の電話帳の注意事項をみてみよう。

 いわば当時の電話使用マニュアルである。現在と共通事項はありますか?


注  意
1. 局を呼ふには電話機の把手を一二回廻して交換手の應答を待たるへし永く把手を廻すときは交換手の出方却て遅くなるへし
1. 通話の済みたるときは必す受話器を掛金物にかけて再ひ把手を廻さるへし
1. 通話中は把手を廻し又受話器の掛金物に觸れさる様注意せられたし
1. 番号の呼ひ方は中途にて區切らす明瞭に呼はれたし
1. 共同線加入者を呼出すには必す何番の「甲」何番の「乙」と呼ひ連接加入者の場合には單に何番と呼ひて本加入者の出たるとき連接へと告けて相手の出るを待たるへし
1. 電話にかゝるときは餘り聲を高くせす靜に談話せられるへし
1. 火災のときには一時に通話輻輳するを以て急用の外は見合されたし
1. 電話機にて餘談をなし又は交換手に通話請求外の談話をなすときは一般加入者の迷惑となるを以て特に注意せられたし
1. 午後八時より翌日午前七時迄の市外通話は夜間通話と稱し畫間より低額の料金にて通話し得へし
1. 加入者は常に番号簿内に掲載せる注意事項等を熟讀し又成るへくは局内取扱の模様をも一覧しをかれたし
1. 郵便局への用向は各局冒頭に記載の區別により申出られるへし

  
通話心得
呼出されたるとき
1. 電鈴の鳴りたるときは速に受話器を耳に當て應答せらるへし
2. 呼出されたるときは可成加入者自身機械にかゝられたし雇人等をして應答せしむる時は遅延又は誤謬等を生し易し
通話中及通話終了のとき
3. 通話中一方か一時電話機を離れたるときは相手方は必す受話器を耳に當て居り若し交換手より通話中なるやを尋ねられたる場合は『話中』と答へらるへし
4. 加入者にして通話終了の信号(把手を廻すこと)を忘るゝときは両加入者線は継き切りとなり(所謂話中)他よりの接續出来さることゝなるへし
市外へ通話せんとするとき
5. 市外(長距離を含む)へ通話するには交換手の應答したるとき單に『市外』と告け更に番号を問はれたるとき相手方の地名番号と自己の番号とを答へ其侭受話器を掛金物に掛けて再ひ交換手の呼ひ来るを待たるへし
 但長距離通話は長距離加入者相互に限るものとす
6. 市外通話の待合中は成るへく他と通話させることを要す
7. 市外に接續し若しくは市外より着信ありたるときは縦令市内加入者と通話中なりとも其接續を断つことあるへきに付相手方の番号を記憶し置き市外通話終了後更に通話せられたし
8. 市外へ通話の際特に至急を要するときは『至急報』として請求せらるへし
 但此場合には二倍の料金を要す
電話呼出のとき
9. 加入者にあらさる人を呼出し通話するには交換手の應答したるとき單に『呼出』と告け掛員の返答を待ち被呼者の居所氏名請求者の氏名並に電話番号を正確に通知せらるへし

  
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