高松の方言  【く】の項


言葉内容

ぐい(植物)

バラ。昔は「野イバラ」をさして「ぐい」といったが,今ではすべてのバラをいう。語源はよくわからないが,一説には,棘(とげ)に「グイ」と刺される恐れがあるので,その危険防止語として生まれたのだろうという。

ぐげんしゃ

物持ち・金満家・財産家。「分限者(ぶげんしゃ)」のなまりだが,別に,「ぐべんしゃ」ともいっている。

くさる

(ぬ)れる。卯の花の咲く頃に降る雨を「卯の花腐(くさ)し」というので,「くさる」は雨の降るさま,そして,「ぬれる」ことを指したものであろう。

ぐすぐす

物を突き刺したときに,すきまがあって固定しない状態。俗語の「ぷすり」,関東の「ぶすぶす」に同じ。

くずし

蒲鉾(かまぼこ)などの魚肉の加工品。魚体を「崩(くず)して」作るから,この名がでたものであろう。

くすれる

(こ)げる。燃えずに煙ることを「燻(くす)ぶる」というので,そのなまりであろう。

くそだけ

「糞垂(くそた)れ」のなまり。
例 「このくそだけめ(このくそたれめ)。」

くちなご

(へび)。「くちなわ」のなまり。朽ちかけた縄の形や色が,蛇に似ているところから起こった言葉。

くちぶろ(人体)

「唇(くちびる)」のなまり。

くど(住居)

かまど。「くど(火処)」の意味で,一般に, 「おくどさん」と,最初と最後に敬語をつけて呼んでいる。

くど

決断力がにぶい。「愚鈍(ぐどん)」のなまりであろう。

くどれる

(体が)衰弱する・弱わる。「崩(くず)れる」のなまり。悪くなることを指している。

くにゅし(職業)

不動産業者。古い言葉でいえば,さいとり(才取り),周施屋,仲介屋。「口入師(くにゅうし)」つまり「くちいれ屋」の意味であろう。

くやく

じょうだん・おどけ・むだぐち。口厄(くやく),口役(くやく),口訳(くやく)などの文字をあてるが,不明。

くらい

来ます。
例 「いんで,くらい(行ってきます)。」関東の「いって,くらの。」に同じ。

くらす

なぐる。「食らわす」のなまり。東京言葉の「くらわせる」に同じ。

くらっしゃい

なぐり合い。「食らわし合い」のなまり。

くりもり(人称)

お寺の住職の妻。「庫裡守(くりもり)」,庫裡(台所)を預る人という意味であろう。なお,「厨(くりや)もり」,即ち,台所の人と解釈しているものもあるが,関東地方では,くりやの神といわれる大黒天になぞらえて,住職の妻を「だいこく」という。また全国共通には,「梵妻(ぼんさい)」がある。

くわされた

だまされた。全国共通語で「いっぱい,くわされた。」などという。

くわる

痛むこと。語源ははっきりしない。
例 「腹が,くわる(腹が痛い)。」腹痛のこと。



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第08項
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